「吃驚」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「あ〜本当に吃驚した!」「これは吃驚した!」などと使いますが、読み方を知らないといまいち意味がわかりませんよね。実は、「吃驚」という言葉は日常生活でも使うことが多い言葉です。また、読み方も意味も知っているという方は、似た言葉の「驚愕」との違い、どんな言葉に言い換えることができるか、理解しているでしょうか。よく使う言葉でも、意外と知らない点が多くあります。そこで今回は「吃驚」の読み方、意味や使い方、類語について解説します。「吃驚」を確認して、上手く使いこなせるようにしましょう!
「吃驚」は<きっきょう>または<びっくり>と読みます。 「きっきょう」が本来の読み方ですが、「びっくり」と読むこともできます。 一般的には、「びっくり」と読むことが多いです。 「喫驚」と漢字で書くこともありますが、意味は同じです。 「吃」は音読みだと「キツ」、訓読みだと「どもる」と読みます。 「驚」は音読みだと「キョウ」、訓読みだと「おどろく」「おどろかす」と読みます。 似た漢字に「乞」や「迄」などがありますが、「乞」は「物を頼む・ねだる」、「迄」は「いたる・およぶ」といったように全く別の意味になるので間違えないように気をつけましょう。
「吃」は「受け入れる」、「驚」は「意外なことに出くわして、心に衝撃を受ける」を意味します。 「吃驚」の意味は「驚くこと・びっくりすること」です。 突然のことや意外なこと・不意のできごとや予想外のことに驚くさま、動揺するさまを表します。 「驚き」とは、”生物が予期しない事象を体験したときに起こる瞬間的な感情”を表します。 「驚き」には、好ましいものも好ましくないものも含まれます。驚いた状態を「吃驚する」と言います。
「びっくり」は驚くさまの他に、わずかに動くさまも表していて、ビクビクするという意味の「びくり」から由来しているようです。 「びくり」「びくびく」「びくっと」「びくともしない」などと「びく」の付く言葉は、微かな動きを表す擬態語「びく(びくっ)」から派生したものです。 怖いときは「びくびく」と震えます。驚いたときは、「びくっと」震えて動きます。「びくっと」小さく動くこと=「びっくり」することです。 このように、「びっくり」が驚くさまを表すのは、驚いた際に小さく動くところからきています。 「びっくり」は元々日本語です。漢字では「吃驚」「喫驚」などと書きますが、これは中国語の熟語に当て字したものです。そのため、中国でも「吃驚」は「びっくり」の意味で使います。 また、「びっくり」は第一次世界対戦時にドイツが負けた際に、徳島にあった捕虜収容所でドイツの降伏を聞いたドイツ人捕虜が口々に「本当に?」という意味の「Wirklich(ブィルクリッヒ)」と叫んだのが始まりだとも言われています。 ただ、既に古い時代から「びっくり」は使われていることもあり、ドイツ語が由来としている説は間違っているそうです。
「吃驚」は予想外・不意のできごとに驚いたときに使います。 例えば、「ワッ!!!」「うわぁー吃驚した〜」といったように言います。 このように、突然のことに一瞬驚くことを表しています。 物事の善し悪しには関係なく、度肝を抜かれることに対して「吃驚」を使えます。 主に、「びっくり」「ビックリ」といったようにカタカナや平仮名で使うことが多いので、「吃驚」と漢字を使うのは稀です。
例文
「驚愕」は<きょうがく>と読みます。 「驚」は音読みだと「キョウ」、訓読みだと「おどろく」「おどろかす」と読みます。 「驚」は「意外なことに出くわして、心に衝撃を受ける」を意味します。 「愕」は音読みだと「ガク」、訓読みだと「おどろく」と読みます。 「愕」は「予想外の事にあわて驚く」を意味します。 「驚愕」の意味は「非常に驚くこと」です。 「驚」と「愕」は共に”驚くこと”を意味していて、重ねることで強調しています。 「吃驚」も「驚愕」も「予想外のことに驚く」という意味ですが、「驚愕」の方が”驚く”の度合いが強いです。 例えば、「突然肩を叩かれて吃驚する」とは言いますが、「突然肩を叩かれて驚愕する」とはあまり言いません。このように、「驚愕」は比較的大きい物事に対して使います。
例文
一驚<いっきょう> (意味:驚くこと。びっくりすること) 「彼の演奏の素晴らしさに一驚する」 率爾<そつじ> (意味:予期していないことが突然起こる) 「先生から率爾な質問を問いかけられる」 意表 (意味:全く考えていなかったこと。意外) 「意表を突かれたので、思わず正直に言ってしまった」 仰天 (意味:(驚いて天を仰ぐ意)非常に驚くこと) 「彼は仰天して、腰を抜かしていた」 ドッキリ (意味:人を驚かせること。また、その企て) 「ドッキリを仕掛ける」 腰を抜かす (意味:驚きや恐れのために立ち上がれなくなる) 「二階から突然物音がして、腰を抜かした」 目を見張る (意味:怒ったり、驚いたり、感心したりして目を大きく見開く) 「彼女の姉は目を見張るほど美しいらしい」 おったまげる (意味:非常に驚く。ぶったまげる) 「心臓が飛び出しそうなほど、おったまげる」 茫然自失<ぼうぜんじしつ> (意味:呆気にとられたり、あきれ果てたりして、我を忘れること) 「帰ったら家が燃えていて、しばらくは茫然自失となっていた」 顔面蒼白<がんめんそうはく> (意味:精神的な動揺や困惑などによって顔が真っ青になること) 「苦手なカエルを見かけ、顔面蒼白になった」 瞠若驚嘆<どうじゃくきょうたん> (意味:すばらしい出来事や、思いも及ばない物事に接して、びっくりして目を大きく見開くこと) 「ガラスで怪我をした彼を見て、あまりの酷さに瞠若驚嘆になってしまった」 驚天動地<きょうてんどうち> (意味:世間を非常に驚かせること。世間をあっと驚かせる事件・出来事の形容) 「驚天動地の大事件が起きる」
「吃驚仰天」は<きっきょうぎょうてん/びっくりぎょうてん>と読みます。 「吃驚仰天」の意味は「非常におどろくさま」です。 「吃驚」は「不意のできごとに驚くさま」を表します。 「仰天」は「(驚いて天を仰ぐ意)非常に驚くこと」を表します。 「吃驚仰天」は突然・いきなりの出来事に出くわして、激しく驚くことを表します。 「吃驚」と「仰天」はどちらも”驚く”という意味で、重ねることによって強調しています。
例文
「吃驚」は英語で「surprise」になります。 「suprise」は名詞として使うもありますが、動詞として使うことが多いでしょう。 動詞「surprise」は他動詞であり「...を驚かす」という意味です。ですから、自分自身が「驚く」という意味で使う場合は動詞を受け身の形(過去分詞形)に活用して「get surpirised」「be surprised」とする必要があります。 また、「うわー!ビックリした!」の「ビックリ」は「surprise」を使うこともできますが、「怖い驚き」なので「scare」「scary」などと使う方が一般的です。 例文です。
What a surprise!
驚きだな!
I was so surprised that I almost peed!
ビックリしすぎてちびりそうだった!
"You scare me! Where have you been all day?" - "Sorry. I didn't mean to scare you."
「ビックリした!一日どこにいたのよ?」-「ごめん、驚かせるつもりはなかったんだけど」
科学的に正しい英語勉強法
こちらの本では、日本人が陥りがちな効果の薄い勉強方法を指摘し、科学的に正しい英語の学習方法を紹介しています。読んだらすぐ実践できるおすすめ書籍です。短期間で英語を会得したい人は一度は読んでおくべき本です!
会話もメールも 英語は3語で伝わります
こちらの本では、「主語・動詞・目的語」のシンプルな構造で英語の文章を組み立てる方法を紹介しています。日本語を英語に直訳してしまうと、つい文章が長く分かりづらいものになってしまいますよね。ネイティブに分かりやすく伝わる綺麗な英語を身に付けたい方におすすめ書籍です!
正しいxxxxの使い方
授業では教わらないスラングワードの詳しい説明や使い方が紹介されています。タイトルにもされているスラングを始め、様々なスラング英語が網羅されているので読んでいて本当に面白いです。イラストや例文などが満載なので、この本を読んでスラングワードをマスターしちゃいましょう!
職場で英語が必須な方や海外留学を検討している方など、本気で英語を学びたい人にオススメの英会話教室、オンライン英会話、英語学習アプリを厳選した記事を書きました!興味のある方はぜひご覧ください。
「吃驚」について理解できたでしょうか? ✔︎「吃驚」は<きっきょう/びっくり>と読む ✔︎「吃驚」は「不意のできごとに驚くさま」を意味 ✔︎「吃驚」よりも「驚愕」の方が”驚く”の度合いが強い ✔︎「吃驚」の類語には、「一驚」「仰天」「腰を抜かす」などがある