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「辛辣」の意味と使い方、類語「痛烈」との違い、対義語、漢字を例文つきで解説

「辛辣」の正しい読み方と意味はわかりますか?「辣」は難しい漢字ですよね。「辛辣」はネットスラングでもあります。今回は「辛辣」の意味と使い方を詳しく解説していきます。

「辛辣」とは

「辛辣」の読み方は「しんらつ」

「辛辣」は「しんらつ」と読みます。 「辛辣」を「しんれつ」と誤読してしまう人が多いので注意しましょう。 「辛」の音読みは「シン」、訓読みは「からい」です。 「辣」の音読みは「ラツ」、音読みは「からい。きびしい。むごい」です。 「辣」という漢字を使った熟語には、「辛辣」以外にも、効率よく仕事をする能力を示す「辣腕(らつわん)」、情け容赦もなくたちが悪いことを意味する「悪辣(あくらつ)」、きびしくはげしいさまをいう「苛辣(からつ)」などがあります。

「辛辣」の意味

「辛辣」の意味は、

  1. 味がきわめて辛いこと
  2. 言葉や表現が非常に手厳しいさま

です。 「辣」には「ピリッと辛い」という意味があり、「辣油(ラーユ)」と使ったりします。「辣」には「きびしい」という意味もあります。 「辛」にも「からい」「きびしい」の意味があり、同じ意味の漢字を2つ組み合わせることで、きびしいことを強調した語が「辛辣」です。 「辛辣」は、ものの言い方や批評が皮肉がこめられたりして手厳しく、相手に強い刺激を与える様子を表します。

「辛辣」の使い方と例文

「辛辣な」「辛辣に」「辛辣さ」の形で使われます。

「辛辣」は、人の表現や見方が非常に手厳しいことを表し、「辛辣な◯◯」「辛辣に〜する」「辛辣さ」などの形で使われます。 「辛辣な人」「辛辣な男」などと人を修飾して使うのは、本来誤用なので注意しましょう。 「辛辣」は厳しい(間違ったことを許さない)だけで、必ずしも意地悪であったり攻撃的であるわけではありません。クレームなどと混同しないようにしましょう。 むしろ、真っ当なことを言ってるがゆえ、本人にとっては耳が痛い、というニュアンスで使われることが多いです。 また、「辛辣」だからといって、一概に直接的な表現ともいえません。 皮肉などを使い、婉曲的(間接的)に、厳しく批判する場合も「辛辣」を使うことができます。 「きわめて辛いこと」という意味ではほとんど使われず、「激辛」などに言い換えられるのが一般的です。

「辛辣」の例文

  • 静かな口調だけに、その辛辣な意見が胸に突き刺さる。
  • 彼女はいつも笑顔で辛辣な言葉を吐いてくる。
  • 一生懸命考えた企画案だったが、上司からの反応は辛辣だった。
  • あの記者はいつも政府を辛辣な皮肉で非難する。
  • このイラストは首相を辛辣に風刺したものだ。

「辛辣で草」とネット用語としても使われる

「辛辣で草」とは「コメントが厳しすぎて笑える」という意味です。誰かの言動に対して手厳しいコメントをした人に対する発言です。 「草」とは「(笑)」の意味するネットスラングです。詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

「草」の意味と使い方、読み方、元ネタを例文つきで徹底解説

WURK

『2ちゃんねる』の「なんでも実況J板(なんJ)」というスレッドで、誰かの言動に対して厳しいコメントをするときに「辛辣」が使われたことが由来(元ネタ)といわれています。 「辛辣」な意見を言ったつもりが、スベって「辛辣のつもりだろうがつまらない」などとかえって辛辣なコメントをもらっている人もしばしばいらっしゃいます。 インターネット上で相手を侮辱するのを目的に手厳しく発言するのは「辛辣」ではなく、ただの「誹謗中傷」ですので、注意しましょう。

「辛辣」の類語

手厳しい・酷烈

「辛辣」と同じく「厳しい」を意味する言葉には

手厳しい
手心を加えず非常に厳しい、少しも容赦しない
酷烈(こくれつ)
容赦がなく、はげしいこと
峻険(しゅんけん)
態度などがきびしくて、近寄りがたいこと
痛烈(つうれつ)
勢いや働きかけが非常に激しいさま
冷厳(れいげん)
主観の余地が入るこむ余地のない厳しさ

などがあります。

「辛辣」の類語の例文

  • 選手たちは球団を痛烈に批判した。
  • 記者は大臣に痛烈な質問を投げかけた。
  • 彼に才能がないのは冷厳な事実である。

毒舌・侃々諤々・頭ごなし

言い方が辛辣であるさまをいう言葉には、
毒舌
他人に対して厳しい言葉や悪口、皮肉のことを言うこと
辛口
コメントなどが手厳しいこと
舌長(したなが)
言葉が過ぎること。偉そうに物を言うこと
頭ごなし
人の言うことも聞かずに最初からがみがみ言ったり、おさえつけたりすること
高飛車(たかびしゃ)
相手を頭から威圧するような態度をするさま
侃々諤々(かんかんがくがく)
ひるまず述べて盛んに議論をするさま

などがあります。

「侃々諤々(かんかんがくがく)」と「喧々囂々(けんけんごうごう)」の違い

WURK

辛烈は存在しない語

「辛辣(しんらつ)」を間違って「辛烈(しんらつ)」と使っている人がたまにいますが、「辛烈(しんらつ)」という日本語はありません。 「手厳しいこと」を意味する「烈」を含む熟語には「激烈」「苛烈(かれつ)」「強烈」「痛烈」などがあります。

「辛辣」の対義語

物柔らか・穏和

穏和(おんわ)
おだやかでやさしいこと、物腰が柔らかい態度のこと
柔和(にゅうわ)
態度や言動がものやわらかであること
物柔らか
態度や言葉にやわらかみがあり穏やかなさま

「辛辣」の英語

harsh・bitter

「辛辣」という意味でよく使う英単語は、

  • harsh
  • bitter

などです。 「harsh」は「言葉」や「人」を意味する英語を修飾することできます。

My boss, Jane, made such a harsh comment on the result of my project.

私の上司であるジェーンは私のプロジェクトの結果に対してかなり辛辣なコメントをした。

Aren't you being a little too harsh on her?

彼女に対してあなたは少し辛辣すぎはしませんか?

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