「成功裏」という言葉をご存知でしょうか。「成功裏に終わらせる」「成功裏に進む」といったように使います。では、「成功裏」とはどのような意味なのでしょうか。「成功裏」はニュースなどで聞くことが多い言葉ですよね。日常会話でも時々使われています。ただ、よく使われている言葉ですが、意外と意味について知らない、分からないという方が多いかもしれません。適切に使うためには、意味についてしっかりと知っておく必要があります。そこで今回は「成功裏」の意味や使い方、「成功・成功裡・盛会裏」との違いについて解説していきます。正しく覚えて、上手く使えるようにしましょう!
「成功裏」は<せいこうり>と読みます。 「せいこううら」とは読まないので注意しましょう。 「成功裏」の意味は「物事が成功していると言える状態のうちに」です。 「成功」は「思い通りに、物事をやり遂げること」、「裏」は「物事の状態、〜のうちに」を意味します。 「成功の裏」と書くので「失敗する」という意味かと思ってしまいますが、「成功裏」は成功と言っていい範囲内であることを表します。 「成功裏」=「成功と言って許される範囲、許容範囲」と覚えおきましょう。
ある物事が成し遂げたとは言えないが、成功と言って良いほどの状態であることが「成功裏」です。 「成功裏」はミスがあったが成功した、物事が失敗したかと思ったが成功した、運が良かったため上手く進んだ、相手が譲ってくれたおかげで上手くいったということを表す場合に使います。 例えば、「公演が成功裏に終わった」だったら「ミスや失態があったが、無事に公演が終わった」という意味になります。 「トラブルを成功裏に収める」だったら「多少揉めたが、トラブルをしずめること」を表します。 言い回しとしては、
などとなります。 「成功裏に進む」は「ためらうことなく進む、アクシンデントが起こることなく進む」という意味です。 「成功裏に終わらせる」は「良い結果で終わる、無事に終わる」という意味です。 「成功裏のうちに終わる」だと「成功している中のうちに終わる」と意味が重なってしまうので、「成功裏に終わる」とします。
例文
「成功」の意味は、
です。 「成功」は「ある物事を成し遂げること」、「成功裏」は「ある物事が成功したと言って許される状態であること」という意味です。 「成功」と「成功裏」では意味が異なります。 例えば、「工事が成功した」だったら「工事が無事にやり終わった」という意味になりますが、「工事が成功裏に終わった」だったら「ミスや失態があったものの、無事に終わった」という意味になります。 成功した理由に、何か出来事や働きがあった場合は「成功裏」、何もない場合は「成功」を使います。 「成功」と「成功裏」ではニュアンスが異なるため、しっかりと区別するようにしましょう。
例文
「成功裡」は<せいこうり>と読みます。 「成功裡」の意味は「物事が成功していると言える状態のうちに」です。 「裡」は音読みで「リ」、訓読みで「うら・うち」と読みます。 「裡」は「ものの裏、ある状態のうち」を意味します。 元々「成功裏」は「成功裡」と表していました。 「裡」は「裏」と同じ意味があります。しかし、「裡」は常用外漢字となったため、「成功裡」は使われずに「成功裏」が使われるようになりました。 「成功裏」と「成功裡」は同じ意味なので、使い方は一緒ですが「成功裡」は使われず、「成功裏」が一般的に使われています。 「成功裏」としても「成功裡」としても間違いではありませんが、「成功裏」を使うようにしましょう。
例文
「盛会裏」は<せいかいり>と読みます。 「盛会裏」の意味は「会合がにぎやかで盛んであるうちに、盛況と言える状態のうちに」です。 主に「盛会裏に終わる」「盛会裏に終わった」という形で用います。 「盛会裏」は「盛会のうちに」「盛会のなかで」と言い換えることもできます。 「盛会裏」の類語には、「盛況のうちに」「盛り上がっている状態で」「大盛況のうちに」「大盛り上がりの状態で」「大にぎわいのうちに」などがあります。 「成功裏」と「盛会裏」では意味が全く異なります。 読み方が似ているため間違えやすいですが、しっかりと区別するようにしましょう。
例文
成功のうちに (意味:成功と言える状態のうちの) 「色々と不安なことは多かったが、成功のうちに終わった」 上手く (意味:上手に、好ましい) 「心配する要素があったが、物事は上手くいった」 滞りなく(とどこおりなく) (意味:途中で止まったりためらうことなく) 「滞りなく進んだので、予定より早く終わった」 アクシデントなく (意味:問題や事故が起きることなく) 「アクシンデントなく進んで安心した」 成り立つ (意味:条件が満ちてある物事が出来上がること) 「色々な人が協力してくれたから、この計画は成り立っている」 結実する (意味:努力したおかげで、結果を残せること) 「頑張ったから、物事が結実したのだ」 上出来 (意味:結果や出来栄えが素晴らしいこと) 「数日で仕上げたとは思えないほど、上出来な作品だ」 良い結果となる (意味:良い状態になること) 「予想と違って、良い結果となった」 チャンスをものにする (意味:機会を掴んで、自分にとって良い成果をあげること) 「チャンスをものにしないと、これ以上あとがない」 良い具合になる (意味:良い状態となること) 「時間をおいて良い具合になった」
「成功裏に」の英語表現は「successfully」となります。 「成功」を意味する「success」の副詞形です。
The concert ended successfully.
公園は成功裏に終わった。
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「成功裏」について理解できたでしょうか? ✔︎「成功裏」は「せいこうり」と読む ✔︎「成功裏」は「物事が成功していると言える状態のうちに」を意味 ✔︎「成功裏に進む」「成功裏に終わらせる」「成功裏に収める」「成功裏に行う」などと使う ✔︎「成功裏」の類語には、「上手く」「滞りなく」「成り立つ」「結実する」などがある