「普遍的」という言葉をご存知でしょうか。「普遍的な事実」「普遍的なあい」などと聞いたことがあると思います。聞いたことがあったとしても、意味についてしっかりと理解していますか。「普遍的」と聞くと、難しいような何となく複雑な意味のような感じがしてしまいますよね。実は、意味や使い方を正しく簡単に使えることができます。そこで今回は「普遍的」の意味や使い方、類語、反対語、「一般的」との違いについて解説します。意味を知って、上手く使いこなせるようにしましょう。
「普遍的」は<ふへんてき>と読みます。 同じ読みでも「不変」という言葉と間違えないようにしましょう。「不変」は「変わらないこと」を意味します。意味合いも似ていることから非常に間違えやすいです。 「普遍的」の意味は「ある範囲におけるすべてのものに当てはまるさま」です。 「普遍」は「あまねく行き渡ること」「すべてのものに共通に存すること」を表します。 「的」は「その性質を帯びる、その状態をなす意」を表します。 「普」も「遍」も 「全体に行き渡ること」を意味する言葉です。 「普」は『普及』といった言葉があるように「行き渡るが、100%ではない」を表します。 「遍」は『一遍』といった言葉があるように「100%(すべて)行き渡る」を表します。 このことから、「普遍的」が「極めて多くの物事にあてはまるさま」「すべてのものに共通しているさま」という意味であることが分かります。 例えば、「普遍的な性質である」といった場合は「すべてのものに当てはまる性質がある」という意味になります。
「普遍的」は口語というよりも、文語として使われることが多いです。 「普遍的」は”いつの時代でも、どこの国でも、誰でも当てはまる”ということを表したいときに使います。ですので、身近な数人が何かが共通しているという程度では「普遍的」とは使いません。 また、「現代なら当たり前」ということでも「50年前ではありえなかった」ということに対しても「普遍的」とは言えません。 例えば、「世界遺産とは普遍的に価値のあるものだ」といった場合は、「世界遺産はすべての人々にとって価値がある」ということを表します。 誰かにとって世界遺産は価値がないということではなく、世界中の人々にとって共通して価値があると言っています。こういったように、すべての時代・国・人に共通していることを「普遍的」と言います。 さらに、「太陽が東から昇り、西に沈む」という現象は、いつの時代もどこの国でも、どんな人種にとっても同じです。このような原理は、『普遍的な事実』と表せます。 「普遍的価値」という言葉もあります。例えば、「お金には普遍的価値がある」などと使います。 「普遍的」はファッションやデザインに対しても使えます。世の中には時代が経過しても、変わらず多くの人に人気のデザインやファッションというものがあります。 そのような、多くの人に人気を集めているデザインやファッションについて表現する場合は、「普遍的なファッション」というフレーズを使えるでしょう。 また、「集合的無意識」を「普遍的無意識」と言うこともあります。 「集合的無意識」とはユング心理学で最もメジャーな概念です。 個人の枠を超えて、民族、人類、生物、という集団が普遍的に持っている意識のことを表します。 「普遍的無意識」という他にも「超意識」、個人を超越した意識であることから「神の意識」とも呼ばれます。
例文
「一般的」の意味は
となります。 「普遍的」の対象は「すべてのもの」であるのに対して、「一般的」の対象は「ある部分の大部分のもの」です。「普遍的」の方が意味合いが深くなります。 例えば、「一般的に、書類はパソコンで作成しています」ということはできますが、「普遍的に、書類はパソコンで作成しています」だと違和感があります。 「一般的」は「すべてではないが、物事に広く当てはまること」なのに対して、「普遍的」は「すべてのものごとに当てはまる」という意味になります。 「普遍的」と「一般的」は非常に似ていますが、ニュアンスが少々異なるので間違えないようにしましょう。
例文
全般的 (意味:物事の全体に及んでいるさま) 「今回の大会は全般的にレベルが高かった」 世界的 (意味:その力量が世界中に通用するほどすぐれているさま。世界全体に関係しているさま) 「彼は世界的に有名なピアニストである」 広く (意味:大きい範囲に行きわたっている) 「顔が広く知れ渡っている」 遍く<あまねく> (意味:もれなくすべてに及んでいるさま) 「彼女の名は遍く知られている」 もれなく (意味:例外のないさま。ことごとく) 「そこの家にももれなくお配りする」 余すところなく (意味:残らず。すべて) 「日頃の成果を余すところなく発揮する」 ことごとく (意味:問題にしているもの全部。残らず。すべて) 「財産をことごとく持っていく」
特殊 (意味: 性質・内容などが、他と著しく異なること) 「彼は特殊な格好をしている」 特徴的 (意味:他と異なって特に目立つさま) 「この花は特徴的な形をしている」 弁別 (意味:物事の違いをはっきりと見分けること) 「理非を弁別する」 ユニーク (意味:他に類を見ないさま。独特なさま) 「とてもユニークな発想をする」 特別 (意味:他との間に、はっきりした区別があること) 「今回は特別に認める」 独特 (意味:そのものだけが特別にもっていること) 「あの人には独特の雰囲気が漂っている」
「普遍的」の最も直訳的な英語は「universal」です。 もっと一般的な単語だと「general」「worldwide」などです。 例文です。
Japan needs to lead the world with universal values.
日本は普遍的な価値観で世界をリードする必要がある。
科学的に正しい英語勉強法
こちらの本では、日本人が陥りがちな効果の薄い勉強方法を指摘し、科学的に正しい英語の学習方法を紹介しています。読んだらすぐ実践できるおすすめ書籍です。短期間で英語を会得したい人は一度は読んでおくべき本です!
正しいxxxxの使い方
授業では教わらないスラングワードの詳しい説明や使い方が紹介されています。タイトルにもされているスラングを始め、様々なスラング英語が網羅されているので読んでいて本当に面白いです。イラストや例文などが満載なので、この本を読んでスラングワードをマスターしちゃいましょう!
職場で英語が必須な方や海外留学を検討している方など、本気で英語を学びたい人にオススメの英会話教室、オンライン英会話、英語学習アプリを厳選した記事を書きました!興味のある方はぜひご覧ください。↓
「普遍的」について理解できたでしょうか? ✔︎「普遍的」は<ふへんてき>と読む ✔︎「普遍的」は「ある範囲におけるすべてのものに当てはまるさま」を意味 ✔︎「普遍的」は、すべてに共通しているということを表したいときに使う ✔︎「普遍的」の類語は、「全般的」「広く」「遍く」などがある