「ご遠慮ください」と「お控えください」は、どちらも「やめてください」という意味がある言葉ですが、「ご遠慮ください」と「お控えください」の使い分け方はご存知ですか?今回は、「ご遠慮ください」「お控えください」のそれぞれの使い方を例文つきでまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
「ご遠慮ください」も「お控えください」も、「やめてください」という意味の言い回しです。 「ご遠慮ください」は「漢語」で、元々は中国で使用されていた言葉 「お控え下さい」は「和語」で、元々は日本で使用されていた言葉 であるという種類の違いがあります。 漢語は、「漢語」はストレートに物事を伝える言葉であり和語に言い換えて表現を柔らかくするという場合がります。 例えば、 〈漢語〉 謝罪 〈和語〉 お詫び 〈漢語〉 希望 〈和語〉 望む といった例があげられ、同じように「ご遠慮ください」と表現するよりも和語である「お控えください」を使用したほうが印象が柔らかくなります。
「ご遠慮ください」は、「遠慮」という言葉に接頭語の「ご」と丁寧語の「ください」をつけたものです。 「遠慮」には、
という意味があり、基本的に相手に対して自分が抑え気味に立ち振る舞うことを表します。 「ご遠慮ください」の「ご〜ください」は相手に要望・懇願する意として使用されています。 つまり、「遠慮してください」とお願いをしている表現になります。 「ご遠慮ください」は、遠慮気味であればしても大丈夫というわけなのではなく、遠回しに「やらないでください・やめてください」という意味を伝えている表現なので誤解のないよう注意してください。
「お控えください」は、「控える」という言葉に接頭語の「お」に、「くれ」の丁寧語である「ください」をつけた言葉です。 「控える」には、
といった意味がある、相手に「抑制してほしい」と禁止を促す表現です。 「お控えください」は「しろ」の丁寧語であるため、命令をしている表現になりますが「ご遠慮ください」ほど強制的なニュアンスはありません。 そのため、相手に注意を促す場面では、「お控えください」や「おやめください」といった言い回しを使うことが多いです。