「ご査証」という言葉をご存知でしょうか。「ご査証」は、「ご査収」とよく似ていている言葉で非常に間違われやすいですが、この二つはニュアンスが違う言葉になります。今回は、「ご検証」の正しい意味と使い方を例文付きで紹介します。また、「ご査収」との違いや類語、英語表現についても解説しますので参考にしてください。
「ご査証」は、「ごさしょう」と読みます。
「査証」は、「調べる」という意味にある「査」という漢字と「あかす」という意味のある「証」という漢字を組み合わせている言葉であることからも、「調査して証明する」という意味があることがわかります。 つまり、確実な根拠基づいた上で事実を明らかにするということです。 また「査証」は、「ビザ」という意味でも使用されています。 「ビザ」とは、他国へ入国する際に、うける書類や面談といった入国審査をクリアした場合に発行されるもので、これがないと他国へ入国することはできません。 この「ビザ」を日本では「査証」ともいい、 ・パスポートの査証をお受け下さい といったように使用されます。
「ご査証」は、「査証」という言葉に、接頭語の「ご」がついた言葉です。 この言葉の頭につく接頭語の「ご/お」は、尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにでもなりえます。 相手がすることに敬意を表し「ご/お」をつける場合・・・「尊敬語」
自分の行為をへりくだって表現して相手に敬意を示す場合・・・「謙譲語」
「お/ご」をつけることによって言葉自体を丁寧な表現にする場合・・・「丁寧語」
「ご査証」は、相手に「調べて証明してほしい」という意味合いで、他人の行動に対して使用するものなので、「尊敬語」になります。 「ご検証」についている接頭語は、相手にしてもらうことに対して敬意を示す尊敬語の「ご」です。
「査収ください」は、「さしゅう」と読みます。 「査収」は、「調べる」という意味のある「査」と、「取り入れる」という意味の「収」という言葉を組み合わせている言葉です。 つまり「査収」は「よく調べた上で受け取ること」を意味していて、「同意する・納得する」という意味も含まれます。
「ご査収」は、少々堅苦しい言葉になるので、口語よりメールなど書き言葉として用いられる言葉です。 ビジネスシーンでは、
といった言い回しで、メールで何かの書類などの添付ファイルを付けたときにそのファイルをよく確認して受け取ってほしいという場合に使います。 相手に対して”添付資料を確認してねと”いうことをお願いしていうフレーズで、資料など受け取るものがあることが前提で使用されます。 「ご査証」と漢字、読み方が似ているが、意味が違うため、混同しないように注意しましょう。
「ご査収ください」に返信する場合は、「査収しました」などと「査収」は使わず、「しっかりと確認して受け取りました」ということが、相手にわかるように返信します。 「ご査収ください」への返信としては、
などとなります。
「ご査証」は、口語よりもメールなど書き言葉としてよく使用されます。 例えば、送ってもらった見積もりに間違いがあった場合や、商品に不具合があったといった場合のクレームとして使用されるフレーズです。 この場合の「ご査収ください」は、「間違いがあったのでよく調べて証明してください」「証明する証拠を添付してください」というニュアンスで、答えを証明するよう要求する言葉となります。
「ご査証の程よろしくお願いいたします」は、文章の締めの言葉とも使用される言葉です。 文末に使用することによって、「間違いがあってはいけないのでしっかりを事実を証明してください」という意味合いで注意喚起を促す言い回しになります。 重要な書類の提出など、間違いがあってはならないやりとりしている場合に一言入れるだけで、相手も自分も気を引き締めることができます。
「ご査証」は、「ご査収」と似ていて間違えることが多いですが、履歴書で使用される言葉は「ご査収」です。 上記で述べたように「ご査証」は、「証明してください」というニュアンスのある言葉なので、履歴書を提出する場面で「ご査証ください」と使用するのは文章として成り立ちません。 履歴書を提出する場合は、「確認して受け取ってください」というニュアンスである「ご査収」という言葉を使用します。
「ご査証」は、尊敬語という敬語表現であるため、目上の人にも使用できる言葉です。 しかし、「どういうことなのか説明してください・証明してください」といったクレームを言うような場面で使用する言葉であるため、かりなりきつい印象があり、目上の人に使用するには失礼な場合があります。 目上の人に使用する場合は、他の丁寧な言い回しを使用することが好ましいです。 では、「ご査証」の類語・言い換えを紹介します。
「精査(せいさ)」は、「くわしく調査すること」を意味しています。 また「精査」には、「よく調べてから考えること」「完成したものが正しいかどうか確認すること」といった意味も含まれます。 ビジネスシーンでの「精査」は、報告書など書類に対して使用することが多いです。 「精査」は、自分が「よく調べる」と言うときにも、相手に「よく調べてください」と言うときにも使用することができ、目上の相手に対して使うときは尊敬を表す接頭語「ご」を付けて「ご精査」とします。
「ご確認」は、尊敬を表す接頭語「ご」+「確認」で成り立っています。 「確認」は「はっきりと確かめること」「認めること」を意味しています。 「ご確認」には「調査して証明する」という意味合いはないため、注意するとき以外にも広く使うことができます。 「ご査収ください」という表現が正しいかわからないときは、「ご確認ください」と言い換えるのが無難です。 相手に「確認してください」という意味で
といような言い回しで使用されます。
「証明する」の英語は「prove」ですが、「ご査証ください」というニュアンスで「prove」を使うのは不自然です。 ネイティブがよく使う「確認してください」という意味の英語表現は「make sure」となります。
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「ビザ」はそのまま「visa」を使います。
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