「御用達」という言葉をご存知でしょうか。「芸能人御用達のお店」「セレブ御用達の商品」などと聞いたことがあると思います。ただ、何となく言葉の雰囲気でいい加減に「御用達」を使っているという方はいませんか。「御用達」の本来の意味や正しい使い方を知れば、「元々はこんな意味だったのか!」「こんな使い方があるのか!」などといったように新しい発見をすることができます。そこで今回は「御用達」の意味と使い方、読み方、類語について解説していきます。気になるポイントをかいつまんで見るだけでも良いので、「御用達」をしっかり確認しておきましょう!
「御用達」は<ごようたし>と読みます。 「ごようたつ」「ごようだち」と読むこともあります。 以前、番組でアナウンサーが「御用達」を「ごようたつ」と読んで、ネット上で話題になりました。 一般的には「ごようたし」と読む人が大多数のため、「ごようたつ」と聞くと何だか違和感がありますよね。ただ、「ごようたし」でも「ごようたつ」でも決して間違いではありません。 元は「ごようたつ」と読まれていたそうですが、後に慣用的な読み方として「ごようたし」となりました。 ちなみに、宮内庁では「御用達」は元々の読みである「ごようたつ」と読まれているそうです。
「御用達」の意味は、
となります。 「御用達」は「宮中や官庁などに物品を納めること/御用商人」を表します。 「御用達」には、尊敬を意を表す「御」という漢字が含まれます。 現在では、元の意味から派生して「おすすめの・お気に入りの・いつも使っている」という意味で使われます。 「御用足し」と書かれることがありますが、「達し」が「官庁から人民へ通知すること」を意味しているので、基本的に「御用達」とします。「用の達し=ようのたっし=ようたし」となったとされています。
江戸時代における「御用達」は「独占的な特権を与えられた商人」を意味します。 「御用達」は町人の身分でありながらも、江戸幕府への独占的な物品調達における特権を持っていたので、苗字帯刀(名字を名乗り、太刀を帯びること)が許されていました。 明治時代に入ると、大日本帝国憲法によって正式に許可されたものだけが名乗ることができる「宮内庁御用達」という言葉が誕生しました。 「宮内庁御用達」と名乗ることができるのは、厳しい審査によって許可されたものだけでした。 「宮内庁御用達」はすなわち「宮内庁が購入している」という意味を示すものとなりました。 このように、現在の「おすすめの・お気に入りの」を意味する「御用達」は明治時代の「宮内庁御用達」に由来しています。
「◯◯御用達」といったように「御用達」という言葉の前には、位が上の者の名前がつくことになります。 主な使い方としては、
などとなります。 「御用達」は多く、何かお店やものを紹介するときに使います。 例えば、「こちらのお店は芸能人御用達である」「この商品は宮内庁御用達である」などとします。 「宮内庁御用達・皇室御用達」というフレーズは食品のレビューや広告など、売り文句として使われているのを目にしたことがあるはずです。 「御用達」の本来の意味を考えると、「◯◯御用達」という使い方はその方がかなり高い身分でない限り使えないのではと思いますよね。 しかし、最近では「サラリーマン御用達の居酒屋」「2ちゃんねらー御用達のサイト」などといったように身近に使われるようになりました。
例文
御用商人 (意味:宮中・官庁などへ用品を納めることを認可された商人) 「恩により、徳川家康の御用商人として取り立てられる」 調達者 (意味:必要な金品などを取り揃える人。取り揃えて届ける人) 「彼は有能な調達者である」 得意先 (意味:いつも品物を買ってくれる客。また、ふだん取引する相手) 「彼は得意先へ外出中です」 売れ筋 (意味:よく売れていること。また、よく売れている商品) 「最新の売れ筋ランキングを紹介する」 行きつけ (意味:いつも行って、馴染んでいること) 「行きつけの美容院へ行く」 おすすめ (意味:人に勧める良い品。特に、客に商品を勧める場合にいう) 「こちらが私がおすすめするサービスです」 お気に入り (意味:好みに合うこと。好ましく思うこと。また、その人や物) 「お気に入りのギターを君に見せてあげるよ」 用足し (意味:官庁・会社などに商品を納めること) 「宮内庁御用足しである」
「御用達」は英語で「purveyor」となります。 語源は「provide」と同じです。 発音は「パーベヤー」です。 王室が存在するイギリスで主に使われる言葉です。
These are purveyors of the kitchen supples to to Her Majesty The Queen
これらは女王陛下御用達のキッチン道具になります。
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「御用達」について理解できたでしょうか? ✔︎「御用達」は「ごようたし」と読むことが多いが、「ごようたつ/ごようだち」と読むこともある ✔︎「御用達」の元々の意味は、「許可を得て、宮中または官庁の用品を納めることを業とする商人」 ✔︎「御用達」は現在では、「おすすめの・お気に入りの」という意味で用いる ✔︎ 何かお店やものを紹介するときに「御用達」を使う