「I know」の正しい意味とネイティブの使い方を解説していきます。「I know」は直訳すると「私は知っている」ですが、その他のニュアンスで使うので紹介していきます。類似表現に「I see」がありますが、使う場面が全く違うので注意です。「I know」と「I know about」にもニュアンスの違いが存在します。本記事で「I know」を完全マスターしましょう〜!
皆さん知っていると思いますが、「I know」の一つ目の意味は「(私は)知っている」です。 「知る」という動作ではなく、「知っている」という状態を表します。 「知る」という動作動詞を表すには、
という意味になります。 さっそく例文です。
"Tomorrow's meeting starts at 10, Okay?" - "Yeah, I know."
「明日の会議は10時に始まるからね」-「うん、わかってるよ」
"Where did she go?" - "I don't know."
「彼女はどこに行きましたか」-「知りません」
"Where can I buy it?" - "Ask Bill. He'll know.'
「それどこで買えるの?」-「ビルに聞いて。彼なら知ってるよ」
上記で紹介した「I know」は目的語を持たない自動詞の使い方ですが、目的語を持って「(私は)〜を知っている」という意味で使うこともできます。
She knows the name of every one of you here.
彼女はここにいるあなたたちすべての名前を知っています。
I've known him since we were together in college.
大学で一緒だったときから彼のことは知っています。
I don't know when she is coming.
彼女がいつ来るか私は知らない。
相手の発言に対して「I know!」と返答した場合は、「わかるー!」「だよねえ!」という感じで共感するときに使います。 「I know.」の基本義は「知っている」なので、相手の発言に対して使うと「あなたがそれをわざわざ言わなくても私はわかるよ」というニュアンスになります。強く同調するときの表現です。 今風の日本語でいうと「それなー」といったところでしょうか。
などが類似表現になります。
"I just don't like her as a person." - "I know! I don't like the way she talks to me."
「彼女のこと人として好きになれないんだよね」-「それなー!私は彼女の話し方が無理」
「I know!」は怒って使うと「そんなことわかってるよ」「黙っててよ」という意味合いになります。 上記でも説明しましたが、「あなたがそれをわざわざ言わなくても私はわかるよ」なので、相手が当たり前のことを言ってきたり、何度も同じことを言ってきたりしたときに、怒りを表すときにも使うことができます。
"Hey, clean up the room!" - "I know! I was just about to do that!"
「ほら、部屋の掃除しなさい」-「わかってるって!今ちょうどやろうと思ってたの!」
「I know」と似た表現に「I see」があります。なんとなく似ていますが、使用場面が異なるので注意してください。 「I know.」と返答するのはすでに知ってることを相手が言ったときに使いますが、一方で「I see.」は初耳なときに使います。 「I see.」は「なるほど」「そういうことなんですね」「言いたいことわかりました」などの和訳になります。 「Oh, I see.」の形でもよく使われます。感嘆語「oh」は初めて聞くことに対する ”驚き” を表しています。
”If you want to go to a four-year university in the US, then you first should enroll into a community college.” - "Oh, I see."
「アメリカの4年制大学に行きたいなら、まずコミュニティーカレッジに入学すべきだ」-「なるほど」
余談ですが、日本語「なるほど」はビジネスシーンで使用する際は要注意です。 日本語「なるほど」「なるほどですね」の使い方に関しては下記の記事を参考にしてみてください。
「know」は、know-knew-known と活用します。 「I knew」だと「知っていた」と過去の意味になります。 「I know」とは違い、「I knew」のみで使うことはほとんどありません。「I knew」の場合は、目的語がフォローするのが自然です。 「I knew it!」で「やっぱりね!」「そうだと思った!」という意味になります。相手の発言に意外性がなく、前々から分かっているときに使います。
"Bill got promoted to a manager!" - "I knew it."
「ビルがマネージャーに昇進したって!」-「そうなると思ってたよ」
I just knew at the very beginning that it was going to be a dumpster fire.
最初から、最悪の状態になると分かってた。
「dumpster fire」は最近米国で使われるようになったスラング英語です。詳しい意味と使い方は下記の記事で紹介しています。
「I know」に前置詞「about」がフォローするときがあります。この場合は微妙にニュアンスが変化します。 「I know John.」ならば「ジョンを知っている」という意味になりますが、「I know about John.」となると「ジョンに関することを(色々)知っている」という意味になります。 つまり、「know」単体では知っている対象が目的語(John)のみになりますが、「know about」の場合は知っている対象が目的語の周辺にまで及びます。 「I know about John.」ならば、ジョンがどんな仕事をしているか、恋人はいるのか、どこに住んでいるのか、などなどジョンに関する様々な情報を把握していることを暗示します。(どのくらいの知識を得ているかはもちろん文脈に寄る) ちなみに「I know of John.」とすると「ジョンという名前は知っている」という意味になります。「名前は知っているが、どういう人か詳しくはわからない」ということを暗示します。 「I don't know anything about...」とすると、「...に関しては何も知らない」という意味になります。
I know about cars, but I can't fix your car.
車のことは詳しいけど、君の車は直せないよ。
I know of Helen Keller, but I don't know exactly what she did.
ヘレン・ケラーの名前は聞いたことあるけど、具体的に何をした人なのかはわからない。
I don't know anything about this.
この件に関しては一切把握していない。
「I know right?」は、「わかるよ」「そうだよね」という意味で、「I know」の2つ目の意味と使い方と同じです。 SNSなどでは「IKR」「ikr」などと略されます。
"WTF! That movie scared the shit of me!" - "IKR! I will never watch it again!"
「まじか!あの映画くっそ怖かったべ!」-「それな!もう二度と見ないわ!」
「How should I know?」は直訳すると「私はどのように知るべきなのか」となりますが、この意味では使いません。 「How should I know?」は反語で、「私はどのように知るべきか、いいや知っているわけがない」という意味になります。 「知らねーよ」「知るわけないじゃん」 このような英語表現を修辞疑問文といいます。修辞疑問文とは「断定を強めるために、質問はしていないが疑問文を使う表現」を指します。 代表的な修辞疑問文に「Who knows?」があります。 「How should I know?」は「I don't know.」よりも強意的でイライラ感が伝わる表現です。
"You can't take two online courses during one semester." - "How should I know? No one told me that!"
「一学期に2つのオンラインクラスは取ることができないんですよ」-「知らねーよ!誰も教えてくれなかったもん!」
「I know」以外にも「know」を使った代表的な表現に「you know」と「as you know」があります。それぞれ解説していきます。
「you know」には大別して3通りの使い方があります。 まず一つ目は、文頭で使う「you know」です。 文頭で使う「you know」は、「ねえ」「ところで」という意味になります。 会話のはじめに用い、これから話す内容に対して聞き手からの同意・理解・共感を期待する表現です。
You know, you should go home now.
ねえ、あんたもう家帰った方がいいわよ。
その他2つの使い方は、下記の記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
「as you know」は文頭に使い「ご存知の通り」という意味になります。 「as you already know」ということもしばしばあります。
As you already know, new iPhone is coming up soon this month.
すでにご存知かと思うが、今月新しいiPhoneが発売されます。
「You know it.」という表現には同意・承認・激励のニュアンスがあります。 「You know it.」は直訳では「あなたはそれを知っている」という意味ですが、実際には相手の発言に同意して励ますように「その通りだ、あなたは間違ってない」という意味合いで使います。 疑問文に対して「You know it.」で返答すると「もちろん」=「yes」という意味になります。 「そんなことわざわざ答えなくても知っているでしょ」というニュアンスです。 「and you know it.」と文章の最後に付けると、「そうでしょう?」と相手に賛同を求める表現になります。
"Steve Jobs and Bill Gates are the same age, right?" - "You know it."
「スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツって同い年ですよね?」-「その通り」
"I think the decision I made at the time was right" - "You know it, honey."
「あのとき私が下した決断は正しかったと思う」-「あなた、当たり前じゃない」
"Are you coming to the concert on Sunday?" - "Oh, you know it!"
「日曜日のコンサート来る?」-「何言っての、もちろんよ」
You are just rationalizing what you've done and you know it.
あなたは自分がしたことを合理化してるだけでしょ、わかってるよね?