「it's」と「its」は発音は「イッツ」で同じですが、意味は異なります。「it's」と「its」はネイティブでも間違えることがある要注意英語です。「its'」「it's'」という表記をする人もいますが、これは正しい英語なのでしょうか？「it's」と「its」の使い方を徹底解説していきます！
「it's」は「it is」の略です。 知っている人が多いと思いますが、「it」は「それは」という意味の代名詞で、「is」は三人称単数で使うbe動詞です。 「it is 〜」は基本的に「それは〜です」という意味で使います。 代名詞「it」は物や動物の代名詞として使われます。人に対しては「he」「she」「they」を使います。 「it」は「それは」という意味以外にも形式名詞として使うこともあります。 形式名詞「it」は「それは」という意味ではなく、後に続く不定詞＋動詞の代わりに置かれるものです。 また、天気を表すときにも「it's」は使用されます。 be動詞の質問に対して、「はい、そうです」と答えるときには「Yes, it is.」が使われます。 ここで「Yes, it's.」と短縮形を使うのは誤りなので注意しましょう。
Where is my bag? It was on my desk a while ago.
おれのバッグはどこかな？ちょっと前まで机の上にあったんだけど。
It is against a city regulation to park on this street.
この通りに駐車するのは条例違反です。（形式名詞）
I found it fascinating to stay in Okinawa on weekends.
週末に沖縄に滞在するのは素晴らしかった。（形式名詞）
It's raining so heavily today that the game has been cancelled.
今日は雨が激しく降っているので、試合は中止になった。（天気）
"Is this a picture of you ten years ago?" - "Yes, it is."
「これは10年前の君の写真？」-「うん、そうだよ」
「it's」は「it has」の省略形でもあります。 「has」は「have」の三人称単数形です。 この「has」は「〜持っている」という意味の動詞ではありません。 これは現在完了の「have」です。現在完了形「have」の後には、過去完了形の動詞が続きます。 「〜を持っている」という意味の動詞「has」の場合は、「it's」と短縮されません。 現在完了形「have」の意味は大別して3つです。 ①経験 ②継続 ③完了 です。
My cat went missing a year ago. I think it's traveled to many places by now.
私は猫は一年前に行方不明になった。今頃は様々な場所を旅してることだろう。（経験）
It's been a while since I last saw you in Japan.
最後に日本で会ってからしばらくだよね。（継続）
I was going to the concert today but It's been cancelled.
今日はコンサートに行く予定だったが、中止になった。（完了）
「its」は「it」の所有格で「それの」という意味になります。 「it」と「its」の関係は、「I」または「me」と「my」の関係と同じです。 「it's」と「its」の発音は同じです！ともに「イッツ」と発音します。
The cat bit its tail.
猫は自分のしっぽを噛んだ。
Japan has its own culture that is totally different from China.
日本には独自の文化があり、それは中国とは全く異なるものだ。
「its」は所有代名詞として使えない点に注意してください。 所有代名詞とは「mine」などの「〜のもの」を意味する英語です。
"Whose hat is this?" - "It is mine!"
「これは誰の帽子ですか」-「それは私のです！」
"Whose ball is this?" - "The dog's."
「これは誰のボールですか」-「犬のです」
「its」は所有代名詞として使えないので、この「The dog's」を「its」に置き換えることはできません。
「 's」は所有を表し、「〜の」という意味です。 例えば、「John's dog」で「ジョンの犬」という意味になります。 「it's」の「 's」を、この所有と混同している人がたまにいるので注意してください。 「it's」の場合は必ず「it is」または「it has」の意味になります。 語尾が「s」で終わる固有名詞に「 's」を付けるときは、「s'」または「s's」の形になります。
Steve Jobs' biggest invention is Apple itself.
スティーブ・ジョブズの最大の発明はアップル社そのものだ。
名詞を複数形にするときは「s」を付けますが、文字や数字の複数を表すときは「 's」を使います。
Four 1's follow 4.
4のあとに1が4つ続きます。
How many a's are used in this sentence?
この一文にはaが何個使われていますか？
「Let's go.」の「 's」は「us」の短縮形です。 「let」は「let + 人 + 動詞」の形で「人に〜させる」という意味の使役動詞です。 なので「let's go.」は直訳すると「私たちに行かせろ」になります。なので「行きましょう」という意味になります。
「 's 」が稀に「does」の省略形になる場合もあります。 「How's he do it?」など、be動詞ではなく一般動詞の文章で使われる場合、「 's」は「does」の短縮形です。 しかしこの用法は珍しくあまり見かけません。口語でインフォーマルに使用されます。
「its'」「it's'」という英語表現は存在しません。 これはネイティブでもたまに間違えることがある英語なので注意してください。
「it's」の古英語に「'tis」という表現があります。 「tis」の発音は「tiz（ティズ）」になります。 「'Tis the season!」は「クリスマスが来た！」という意味の表現になります。 「'Tis the season!」に関しては下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
「‐itis」という接尾語は「〜炎」「〜狂」という意味になります。 これはあまり見ることがないと思いますが、一応紹介しておきます。
などがあります。
などもあります。
これはちょー余談なんですが、「tits」だと「乳首」の意味になってしまいます。。
