「以下(いか)」と「未満(みまん)」は、どちらも数量の範囲を表す言葉です。「以下」の意味は、ある基準を含んで、それよりも下の範囲のことです。「6歳以下」であれば6歳を含んだどれより下の年齢のことです。「6歳未満」であれば、6歳を含まないそれより下の年齢のことです。
「以下」も「未満」も数量の範囲を表す言葉です。 基準となる数字を含む場合は「以下」、含まない場合は「未満」を使います。 例えば、「10歳以下が受講可能」ならば「0歳から10歳までの子が受講できる」、「10歳未満が受講可能」ならば「0歳から9歳までの子が受講できる」という意味になります。 「10歳以下」は10歳も含んで、「10歳未満」は10歳は含みません。
数学や法律での「以下」は「あるものより少ないこと」を意味します。 「以」は「〜より」、「下」は「程度がしたであること」を表します。 例えば、「12歳以下は利用可能」ならば「利用できるのは0歳から12歳の子までです」ということを表します。「12歳以下」なので、11歳までではなく12歳の子も含まれます。 他にも、「高校生以下」といった場合は「高校生を含んだ、その下の子」を意味します。 このように「◯◯以下」は、基準となる数値を含んだ下の範囲を表します。
例文
「以下」は、基準となる数値を含まないこともあります。 例えば、「犯人がした行為は人間以下だ」ならば、「犯人がした行為は人間ほどの能力がない、人間の能力にも達しないことである」という意味になります。「人間と同じ程度であるか、人間よりも下である」という意味ではありません。 この場合の「以下」は「あるものよりも劣っていること」という意味で使われています。 それは「以上」も同じで、例えば「友達以上、恋人未満」の場合、友達関係よりも進展していることを表します。
例文
読み方は「しょうなりイコール」です。 「≦」と、左側が右側よりも小さいことを表します。 x≦5の場合「xは5以下」となります。「x小なりイコール5」と読みます。「5を含んでそれより下であること」を意味します。「=(イコール)」がつくことによって、同じか、それより下であることを表すことができます。 「以上」の場合は「≧」で「だいなりイコール」と読みます。
「以上」の意味は「あるものよりも多いこと」です。 例えば、「5000円以上ご購入で、送料無料となります」ならば「5000円を含んでそれよりも多くお買い物いただけると、送料が無料になります」ということを表します。 この場合は、5000円でも送料が無料になります。 「以上」も「以下」と同様、基準となる数値を含みます。 また、「以上」は「映画は想像以上によかった」と「あるものよりも優れている」という意味で使うこともできます。他にも「物事をするからには」という意味で、「参加している以上、最後まで頑張る」などと用います。
例文
「未満」の意味は「ある一定の数に達しないこと」です。 「未」は「まだ〜ないこと」、「満」は「足りないこと」を表します。「未だ満たない」と書くように、「ある数字に達していないこと」という意味になります。 例えば、「身長140cm未満は利用禁止」ならば「身長が139cmまでの子は利用できない、140cmの子は利用できること」を表します。 このように、「未満」は基準となる数字を含みません。 他にも、「友達以上、恋人未満」と使うこともあります。これは「恋人と言えるほど深い関係ではないこと」を意味します。
例文
「<」は「しょうなり」と読みます。 「<」は、左側が右側よりも小さいということを表します。 x<5の場合「xは5未満」となります。「x小なり5」と読みます。「5を含まないで、それより下であること」を意味します。「≦」と「=(イコール)」をつけてしまうと、左側の数字も含んでしまうことになるので、注意してください。 「超過」を表したい場合は「>」で「だいなり」と読みます。
「超過」は「ちょうか」と読みます。 「超過」は「ある一定の程度を超えていること、数が多いこと」を意味します。 「超過」も「未満」と同様、基準となる数字は含まれません。基準を超えていることを表す場合に使います。 「料金超過」「速度超過」「時間超過」「債務超過」「超過荷物」「超過勤務」などと使われます。例えば、「速度超過」ならば「定められた速度を超えること」を意味します。言い換えると「スピード違反」ということです。 「超過」以外に、「〜を超える」「よりも上」「〜を過ぎる」という表現があります。例えば、「中学生超過」などと「超過」という言葉を使えない場合は「中学生よりも上」と他の言葉に言い換えるのがよいです。 「〜を越える」とは表さないので注意しください。
例文
「以下」の「以」には「〜より」という意味があり、「以下」はあるものより少ないことを表します。数学や法律では基準となる数値を含んだ下の範囲のことで、50%以下は、50%を含んでそれより低いパーセンテージ、平均以下は平均の値を含んでそれより下の数値のことです。 「未満」は、ある一定の数値に達しないことという意味で、基準となる数字に達していないことを表します。