「お元気で」という言葉は、別れの挨拶として口語でも手紙などの文章でも使用したことのある言葉だと思いますが、ビジネスシーンでの使用は避けたほうがいいという事はご存知ょでしょうか。今回は、「お元気で」意味や使い方、ビジネスにおける言い換え表現など例文付きで解説します。また、「お元気で」の英語表現も紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「お元気で」は、人と別れる場面や、手紙の文末に使用される挨拶のフレーズです。 しかし、「お元気で」というフレーズは、誰にでも使用する言葉ではありません。 親しい友人やいつでも会える距離であれば「じゃあ、またね」というように軽い挨拶をしますよね。 また、「お元気で」という挨拶は、暫く会うことができないといった場面で使用される言葉であるため、お互いの関係を断つことを連想させてしまうといったことから、ビジネスシーンでは好まれません。 「お元気で」は、日常会話で別れたあと暫く会えなくなるような相手に使用することが基本です。 また、なかなか会えない遠い距離に住む方に手紙を書くといった場合に文中や文末で「お元気で」と使用することもできます。
「お元気で」は、「元気」という言葉に、尊敬を表す接頭語の「お」をつけた言葉です。 したがって、「お元気で」は相手に対して敬意を示した表現になります。 しかし、「お元気で」のみで使用すると丁寧さに欠けるので、とくに目上の人に使用する場合は、より丁寧な敬語表現にすることを心がけましょう。
「お元気で」は、「どうぞお元気で」だとより丁寧になります。 「どうぞ」は、副詞である「どう」に、助詞の「ぞ」をつけた言葉で、「丁重に頼んだり、心から願ったりしり気持ち」を表します。 つまり、「お元気で」に「どうぞ」をつけることにより、心から相手の健康を願う丁寧な挨拶となります。
「お元気で」は、上述したようにビジネスシーンでは避けられている挨拶です。 ここからは、ビジネスメール・手紙・年賀状の締め、結びの言葉などとして使用できる「お元気で」の言い換え表現を紹介します。
「お元気で」の言い換え表現として、定番なのが「ご自愛ください」という表現です。 「ご自愛ください」は、「あなた自身の体を大事にしてください」という意味になります。 さらに「あまり無理しないでください」「健康でお元気にいてください」「身体を大切にしてください」といったニュアンスが含まれ、相手の健康を気遣う労りの言葉です。 「自愛」の意味は、
といったようになります。
例文
「お体にお気をつけてください」も、相手の健康や体調を気遣う気持ちを言い表す言葉としてよく使われる挨拶のフレーズです。 とくに夏場や冬場といった体調を崩しやすい季節によく使用されます。 「お体」は相手の肉体を指し、健康状態を気にかける言葉になりますが、「体調にお気をつけて…」だと、相手の体の調子を気遣う言葉になります。 一般的に「お体にお気をつけてください」と使用されることが多いです。
例文
「つつがなくお過ごしください」も相手の健康を気遣う表現として使用することができます。 「恙なく」の意味は「病気・災難などがないさま」です。 「恙なく」は、「心配ごとや病気」という意味のある「恙」に「ない(無い)という言葉がついているので、「心配ごとや病気などの災難がない」という意味であるということになります。 つまり、「つつがなく過ごす」ということは、「病気やケガなく平穏に過ごす」ということです。 手紙や、メールの挨拶文で「つつがなくお過ごしください」と使用すると「平穏な日々をお祈りします」といった意味を込めることができます。
例文
上述したように、「お元気で」には関係を終わらせることを連想させる言葉であるため、「またお会いできるのを楽しみにしています」など、再会を望む言葉を伝えると印象が良いといえるでしょう。 目上の相手であれば、「またお目にかかれるのを楽しみしております」というようにより丁寧な表現を使用することが望ましいです。
例文
「ご健勝をお祈り申し上げます」とすると、堅い表現になります。 「健勝」は、「健康が優れていて健やかなこと」を意味しています。 「ご健勝をお祈り申し上げます」とすると、「(あなたが)健康であることをお祈りします」という意味になります。「ご健勝お祈り申し上げます」は、手紙やメールの挨拶か結びの言葉として用います。 「健勝」は、個人や家族の健康を祝う言葉なので、企業や団体に対しては使うことができません。 したがって、「御社におかれましてはご健勝のこととお祈り申し上げます」といったような使い方は誤りになります。
例文
「お大事に」は、すでに病気にかかっている人や体調を崩した人などに対して「早く良くなってください」「大事に至りませんように体を大切にしてください」という意味で使用します。 「お大事にしてください」は一般的によく使われるフレーズで、「してください」は動詞「する」+丁寧語「ください」で成り立っています。 ただ「してください」だと少々要求の意味が強いため相手によっては失礼だと思われる可能性もあります。 日常会話や、社内での会話であれば「お大事にしてください」で十分ですが、目上の人や取引先など、きちんと敬意を払う相手には「お大事になさってください」の方が良いでしょう。
例文
相手らから挨拶で「お元気で」と言われた場合、「そちらもお元気で/あなたもお元気で」と返すのが無難でしょう。 「お元気で」には相手の健康を気遣う意味合いが込められているため、「あなたも気をつけてくださいね」というニュアンスで「そちらもお元気で/あなたもお元気で」と返すのは自然な返事であるといえます。
「お元気で」と相手から自分の健康を労う挨拶の言葉を言われた場合、相手の心遣いに対して「ありがとう」と返すのも失礼のない返事となります。 ただ、それだけでは丁寧さに欠るため、「ありがとうございます。○○さんもどうかお元気で」というように、自分も相手を気遣うフレーズで返しましょう。
「お元気で」と謂れた場合、「あなたもお元気で〜」というような返信をして終わらせてしまうよりも、「○○さんもどうかお元気で。またお会いしましょう」などの言葉を添えると、さらに印象が良いです。 別れ際に「お元気で」と言われてしまうともう会ってもらえないのかな?と思わせてしまう可能性もあります。 どうしても「お元気で」は関係性を断つようなニュアンスがあるため、またお会いしましょうと一言加えるだけで、今後もお付き合いよろしくお願いしますという気持ちを込めることができます。
「お元気で」に近い英語は「Take care!」です。 「take care」「take care of」の使い方の詳細は下記記事で述べていますので、ぜひ参考にしてください。
「Wish you the best!」は直訳すると「幸運を祈ります」となります。「Good luck!」に近いです。 これは今後しばらく会わない人に対して使う別れの挨拶になります。
「I hope to see you soon again!」は直訳すると「またすぐお会いしましょう」です。 これもお別れの挨拶として使うフレーズで、「お元気で」というニュアンスです。
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「お元気で」は、本来「元気でいてくださいね」という相手の体調を気遣う言葉であるため、そのままの意味合いで使用しているのであれば、単に相手の体調を気遣って「お元気で」と言っている可能性があります。 つまり、「また会う日まで元気でいてね」という相手からの好意や愛情が込められているということです。
皮肉や怒りのこもった意味で「お元気で」と使われている可能性もあります。 例えば、恋人と喧嘩別れをしてしまったという場面で、「もう二度と会うことはないと思いますがどうかお元気で」というニュアンスで使用されます。 このように、相手の健康を純粋に願う言葉として使用される他、嫌味として使用されることもあり、非常に幅広い意味合いをもつ言葉であるということがわかります。 相手の表情や状況によって判断しましょう。
別れ話をしたときに、「さようなら」ではなく、「お元気で」という言葉を使用する場合別れてからも友人関係は続けていきたいという気持ちが込められている場合があります。 別れの場面で決別の言葉ではなく、相手の体を気遣う「お元気で」を使用するということは、別れの言葉を言いたくない・心のこりがあるということが考えられます。 別れてからも友人としての関係を築いていきたいからこそ、「お元気で」とあえて相手の体を気遣う言葉を述べているという可能性があります。
初めて二人で会った日の別れ際に「お元気で」と言われた場合は、「もうあなたと二人で会うことはありません」という気持ちをオブラートに包んで「お元気で」という表現にしていることもあります。 二人でいるときに、いまいち話が盛り上がらない、一緒にいてもおもしろいと思えないなど、初めて二人で会うまでは知ることができなかった様々なことを知った上で、「もうこの人と会うことないな」と見切りをつけられて「お元気で」と永遠の別れのような挨拶を述べられている可能性があります。
「さようなら」や「ばいばい」と挨拶をするのと同じ容量で「お元気で」を別れの挨拶として使用している場合もあります。 とくに、それほどまだ親しくないというような相手に、軽々しく挨拶するよりも「お元気で」と挨拶したようが丁寧に聞こえるといった理由から、深い意味なく使用している男性も多くいることでしょう。 女性は色々なことを深く考えてしまいがちですが、男性は得に気にせず何気なく使っているなんてこと多くありまあすので、怒っている様子であったなど変わった様子が見られなければ、ただの挨拶として使っていると思っていて間違いはないでしょう。
「お元気で」という言葉について理解していただけましたか? ✓「お元気で」はビジネスでは使わず、日常会話で使う ✓「お元気で」の「お」は尊敬語である ✓ビジネスでは「ご自愛ください」「お体にお気をつけください」が無難 ✓「またお会いできる日を楽しみにしています」だと印象が良いなど