物事の決断がなかなかできない人を日本語で「優柔不断」と言いますが、英語ではどのように表現するかご存知ですか?様々な表現がありますが、その中でもネイティブがよく使う表現を今回は紹介します。
※音声付き例文がありますので、発音の確認に活用してください。音声はアメリカ英語になっております。
「優柔不断」という意味の英語表現で最もよく使われる単語の1つが「indecisive」です。 皆さんも知っている「decide(...を決定する)」という動詞の形容詞が「decisive(決断力のある)」です。その反対語が「indecisive(決断力のない)」です。 人・事どちらに対しても使うことができます。 人に対して使う場合は、「あれこれと色々考えすぎて、最終的な意思決定ができない」という意味です。 「He is an indecisive person.」で「彼は優柔不断だ」となります。「He is indecisive.」と言ってもOKです。 事に対して使う場合は、「最終結果がどうなるか分からない」という意味になります。例えば、勝ち負けがはっきりしない試合や選挙などに対して使うことができます。 下記も「優柔不断」という意味の形容詞です。
難しい単語なので日常会話ではあまり使用されませんが、ニュースやビジネスシーンでは使うことがあるかもしれません。 それでは例文を見ていきましょう。
Stop being indecisive!
早く決めてよ!
He is a weak and indecisive leader.
彼は軟弱で優柔不断なリーダーだ。
The president is indecisive about everything, which frustrates his all employees.
社長はすべてに関して優柔不断で、すべての従業員をイライラさせる。
This game is so indecisive that I can't take a bath until it ends.
この試合は勝ち負けが分からないから、終わるまでお風呂に入れない。
「wishy-washy」という単語も「優柔不断」を意味する単語としてよく使われます。事に対しても「気の抜けた、曖昧な」という意味で使うことができます。 元々はお茶やスープの味が薄かったり水っぽいことを意味しましたが、そこから転じて意思決定できない人のことを指すようになりました。 「indecisive」は「考えすぎて最終決定ができない人」を指すのに対して、「wishy-washy」は「意志の弱い性格を持った人」を指します。日本語の「優柔不断」は基本的には人のもつ性格ですから、「wishy-washy」の方がニュアンスが近いでしょう。 「wishy-washy」は性格そのものですから簡単に改善することはできず、人に対して使うと悪口になることがありますので注意してください。 「He's wishy-washy!」というと「あいつはイジイジしたやつだ!」「あの人は肝っ玉が小さい!」というニュアンスになります。
You're so wishy-washy!
あなたって本当にはっきりしないんだから。
Do not give me such a wishy-washy answer!
そんなはっきりしない返事はやめて!
「優柔不断」という日本語は「ぐずぐずして、物事の決断がにぶいこと」ですから、この文章を英訳することでも「優柔不断」を英語で表現することができます。 「indecisive」「wishy-washy」がとっさに思い出せないときは、下記で紹介するフレーズを代用してみてください。
「make up my mind」で「決心する」という意味です。 それを「can never」で否定することで、「全く決心することができない」⇒「優柔不断だ」を意味します。 「never」を使うのがポイントです。 「never」は「一度も...ない」という意味なので、その人の「一度も決心できたためしがない」という習慣を指すことができ、「優柔不断」というその人が持つ性格を表すことができます。 主語が三人称の場合は「He never knows his own mind.」で「彼は自分の心を知らない」⇒「自分でどうしたいか分かっていない」となり「優柔不断だ」と表現することもできます。
I can never make up my mind.
私、優柔不断なの。
She never knows her own mind.
彼女は優柔不断だ。
「be not good at making decision」というと、「決定するのが苦手だ」となります。このフレーズでも「優柔不断」を表すことができます。 もっと直接的に「be bad at making decisions」と言ってもOKです。
I'm not good at making decisions on life.
私は人生における意思決定が苦手だ。
「take time to make a decision」と表現すれば、「意思決定するのに時間がかかる」という意味になり「優柔不断」を表すことができます。 このフレーズはお買い物など、時間はかかるけど最終的には意思決定をする場合に最適です。
I don't wanna go shopping with my sister, because she takes a long time to make decisions.
姉は優柔不断なので、彼女は一緒に買い物行きたくない。
「優柔不断」を表す英語表現は他にもたくさんありますが、その中でも語源や成り立ちが興味深い表現を選びました。日本人がこれらの表現を使っているのをネイティブが聞いたら、「この人は英語の表現が豊かだな」と思われるのも間違いなし!なので、ぜひ覚えて使ってみましょう〜!
「波」を意味する「wave」は皆さんご存知だと思います。「波」から転じて「揺れ」という意味も「wave」にはあります。 この名詞「wave」を動詞にすると「waver」になります。 「waver」は元々声や炎が揺れる、震えるという意味だったのが転じて「人の考えや意思、信念などが揺れる」という意味も持つようになりました。 「信念が揺れている人」のことを「waverer」と言います。
He is a waverer.
彼は優柔不断だ。
He wavered between Hawaii and Guam to travel to.
旅行に行くのに彼はハワイかグアムかで揺れた。
「shilly-shally」も「優柔不断、ぐずぐずする、煮え切らない」という意味になります。 「shilly-shally」は成り立ちがとても面白いです。 自分で決断できない人はいつも独り言で「Shall I? Shall I?(どうしよう、どうしよう)」と言っていることから、「Shall I?, shall I?」がなまって「shilly-shally」という言葉が生まれました。 「shilly-shally」は動詞として使われることが多いです。
Stop shilly-shallying and make a decision now!
クヨクヨしてないで、今決めなさい!
「blow hot and cold」は慣用表現で、「考えをコロコロ変える」という意味です。 イソップ寓話の『人間と森の神サテュロス』というお話が語源になっています。 冷えた手を温めるために息を吹きかけ、熱い食べ物を冷ますためにも息を吹きかける人間を見たサテュロスが人間の行為に矛盾を感じ、「同じ口から熱い息を出したり、冷たい息を出したりするような人間とは付き合えない。今すぐ出て行ってくれ」と言った、ということです。 「blow」は「息を吐く」という意味なので「温かい息も冷たい息も吐く」ということで「blow hot and cold」です。 「考えをコロコロ変える」という意味なので、「気まぐれ」というニュアンスに近いです。 「考えが定まらない」という意味では「優柔不断」と訳すこともできるでしょう。
My girlfriend blows hot and cold every day, so I never tell what she thinks.
俺の彼女は毎日気分が変わるので、何を考えているか分からない。
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