「為政者」という言葉をご存知でしょうか。また、「為政者」と聞くと何を思い浮かべるでしょうか。なんとなく政治に関する用語かな、とは推測できても、具体的な意味や使い方はわからないという方が多いと思います。「為政者」と聞くと堅くて難しそうな感じですが、意味は意外と単純です。意味さえしっかりと覚えておけば、すぐに活用することができます。言葉を使うからにはきちんとポイントを押さえておきたいですよね。そこで今回は「為政者」の意味や使い方、「政治家・施政者」との違いについて解説していきます。言葉を適切に理解して、上手く使えるようにしましょう!
「為政者」は<いせいしゃ>と読みます。 「為政者」は「為政家(いせいか)」とも言います。 「為政者」の意味は「政治を行う者。政治上の責任者。政治を司る立場の者」です。 「為政」は「政治をすること。政治に当たること」を意味します。 「為」は「行う。なす。する」、「政」は「国家・社会を正しくおさめること。まつりごと」を表しています。 政を為す者や最高権力者といった人・特に政権を握っている人を表します。 「為政者」は、”政治を執り行う上で何かを決める権力を持っている人物”であると考えられます。
「為政者」は”政治に携わっていて、なおかつ政権を握っている人”を表します。 ですので、現代の日本であったら、総理大臣といった国民や省庁を代表する人・”与党”と言われる政権を担っている団体、その党に属している議員などを「為政者」と表します。 『為政者は?』と聞かれた場合などは、「内閣総理大臣」もしくは「◯◯党の代表」などと言うのが適切です。 例えば、「国民の安全を第一に考えるのが、為政者の義務の一つである」「市民は為政者に怒りをぶつける」などと使うことができます。これは「国民の安全を第一と考えるのが政治を司る立場の者の義務である」「市民は政治を行う者に怒った」という意味になります。
例文
「政治家」の意味は「政治にたずさわる人。(比喩的に)政治的手腕があり、かけひきの上手い人」です。 政治を職業として専門的に携わっている人を表しているので、主に議会の議員さんを指すことが多いです。 政治家の業務内容としては、国会で重要な議案を決定したり、県・市・区議会などといった委員会に出席し、様々な案件について議論することなどとなります。 また、揉め事の調整や駆け引きが上手い人という意味で「あの男性はなかなかの政治家である」と使います。 「為政者」は政権を握っている人・政(まつりごと)を行う人、「政治家」は政治にまつわった仕事に携わる人・”為政者”も含んだ広い範囲での議会議員を意味しています。 「為政者」は総理大臣といった国民や省庁を代表する人・”与党”と言われる政権を担っている団体、その党に属している議員など 「政治家」は権力が有るか無いか・属している党に関係なく、政治に関する仕事する人(国会議員など) という違いがあります。
例文
「施政者」は<しせいしゃ>と読みます。 「施政者」の意味は「政治を行う人。実際に政治を行う人」です。 「為政者」は「政治を行う者。政治上の責任者」を意味していて、具体的ではなくて抽象的な意味合いで政治全般を行うことを表します。 「施政者」は「政治を行う人。実際に政治を行う人」を意味していて、具体的な理念項目を挙げて政治を行うことを表します。 このように、「為政者」と「施政者」は少々異なります。 また、「施政」を用いた言葉では「施政者」はあまり使うことはなく、「施政方針演説」「施政に当たって」という形で使うことが多いです。
例文
お偉いさん (意味:地位や身分などが高い人々) 「さっきたまたまお偉いさんに会っちゃってびっくりしたよ〜」 権力者 (意味:他人をおさえつけ支配する力を持っている人) 「権力者に逆らうとろくなことがないよ」 支配者 (意味:ある地域や組織に勢力や権力を及ぼして、自分の意のままに動かせる状態に置くことができる人) 「支配者になったらなんでもできそうだね」 偉い人 (意味:優れている人。人に尊敬されるべき立場にある人) 「偉い人を前にするとどうも萎縮してしまう」 権力を握る者 (意味:他人をおさえつけ自分のものにしようとする人) 「あの人は権力を握っているから、あまり下手なことはしないように」 御上<おかみ> (意味:朝廷・幕府や政府など、時の政治を執り行う機関)
「為政者」は政権を握っている人・政治を行う人を指しているので、反対語としては「政治を行わないすべての人」という意味で範囲がだいぶ広くなります。 民衆 (意味:世間一般の人民。庶民) 「一般民衆が創り上げたとは思えないほど立派な芸術作品である」 国民 (意味:国家の統治権に下にある人民。国家を構成する人間) 「新しいものを生み出す際は国民の意見を参考にする」 大衆 (意味:多数の人。労働者・農民などの一般勤労階級) 「選挙前ということもあって、大衆の前で演説をしていた」 庶民 (意味:貴族などに対して並の人々。世間一般の人々。平民) 「庶民だからお金持ちが羨ましい」 世俗 (意味:世間普通の人々。俗人。世間に普通の考え方やならわし) 「その男は貴族でもなんでもなく、世俗の一人である」 市民 (意味:国政に参与する地位にある国民。公民) 「市民が過ごしやすい町をつくる」
「偽政者」は<ぎせいしゃ>と読みます。 「偽政者」は簡単に言うと、「悪い為政者」という意味です。 「偽」は「本物らしく見せてだます。いつわる。にせ」、「政」は「国家・社会を正しくおさめること」を意味します。 また、正しくは「偽政」という言葉自体存在しません。 政治家や政治を行なう機関の悪な部分を表したものが「偽政者」です。 「為政者」が「政治を行う者。政治を司る立場の者」を表しているのに対して、「偽政者」は「正しい政治を行わない人」を表します。「為政者」を皮肉を込めて言い表したものが「偽政者」になります。
「為政者」の英語表現は、
になります。
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「為政者」について理解できたでしょうか? ✔︎「為政者」は<いせいしゃ>と読む ✔︎「為政者」は「政治を行う者。政治上の責任者。政治を司る立場の者」を意味 ✔︎「為政者」は日本では、”総理大臣といった国民や省庁を代表する人・”与党”に属している政権を握っている人”など ✔︎「為政者」の類語には、「お偉いさん」「権力者」「御上」などがある