「垣間見る」という言葉をご存知でしょうか。「才能を垣間見る」「本性を垣間見る」などと言います。日常会話でも使うことが多い言葉ですよね。では、「垣間見る」の意味についてしっかりと理解しているでしょうか。普段何気なく使っていることの多い「垣間見る」ですが、意味を知らない、使い方がわからないという人も多いかもしれません。正しく使うためには、意味をきちんと知る必要があります。また、類語や反対語についてもしっておくとより言葉の知識を深めることができます。そこで今回は「垣間見る」の意味や使い方、類語、反対語について解説していきます。
「垣間見る」は<かいまみる>と読みます。 「かきまみる」とは読まないので注意しましょう。 「垣間見る」の意味は、 1.チラリと見ること 2.事態や物事のある一面を知ること 3.物の間から、ひっそりと覗き見ること です。 「垣間」とは「家の庭によくある囲いや仕切りの間」を表します。 垣の間はとても狭いので、「垣間見る」はチラッと見える様子をイメージできると思います。
「垣間見る」は『源氏物語』に由来しています。 平安時代、女性は人前に顔を出すことは多くありませんでした。恋をする際はどこかで知り合うのではなく、知人から紹介してもらうことがほとんどでした。 中には、人からの紹介ではなく、通りかかった家をチラッと見たときに美しい女性を発見して惹かれてしまう、ということもありました。 このように、好きな女性を物陰からコソコソと見ることが「垣間見る」と言われていたのです。 「垣間見る」は「こっそりと覗く」という意味から、転じて「物事のある一面を知る」という意味でも使うようになりました。
「垣間見る」には3つ意味がありますが、主に「物事のある一面を知る」という意味で使うことが多いです。 事態や状態から、今まで分からなかった物事の様子を知ることができたという場合に「垣間見る」を使います。 例えば、「楽だと口に出しながらも、時々見せる表情から本当は大変なんだということが垣間見える」と言えます。 これは「ちょいちょい見せる顔つきから、実は物事が大変であることが分かること」を表します。 「垣間見る」の使い方としては、
などとなります。 「垣間見る」を「チラッと見る。覗き見る」という意味で使う場合は、「逃げる犯人の姿を垣間見る」「近くの公園で彼女が遊んでいるのを垣間見た」などと言えます。 簡単には見られないものを見たり、物の隙間から何かを見るということを表します。
例文 「チラリと見る」という意味
「事態や物事のある一面を知る」という意味
「ひっそりと覗き見る」という意味
「垣間見る」は「こっそり見る」という意味なので、あまりポジティブなニュアンスでは使わない言葉です。 尊敬されない動作に対して、尊敬語や謙譲語などの敬語表現を使うことが自体が不自然です。 よって、「垣間見る」の敬語表現はない、が正しい解釈です。「垣間見る」の敬語自体を文章で見かけることは基本的にないと思います。 「垣間見られる」は、動詞「垣間見る」+助動詞「られる」になります。 助動詞「られる」には「受け身・可能・自発・尊敬」の4つの意味がありますが、「垣間見られる」は「受け身」になります。 「ちらほら見受けられる」という意味になります。
チラ見する (意味:チラチラを見ること) 「チラ見してくる人に腹がたつ」 覗き見する (意味:コソコソと見ること) 「何をやっているのか覗き見する」 盗み見る (意味:気づかれないようにこっそり見る) 「盗み見ていたことがバレた」 覗く (意味:こっそりと様子をうかがうこと) 「教室を覗いて見たが誰もいなかった」 見え隠れする (意味:見えたり隠れること) 「人が物陰に見え隠れする」 ちらつく (意味:ちらほらと見えること) 「彼女を見るとある問題がちらつく」 覗かせる (意味:物のある部分が見えるさま) 「誰かが顔を覗かせていた」 見受ける (意味:ある事柄が目にとまる) 「楽しそうだと見受けられた」 瞥見(べっけん) (意味:一瞬でチラッと見ること) 「必要な書類を瞥見する」 余所目(よそめ) (意味:外から見えるところ) 「余所目を憚り、行動を抑える」 一目(いちもく) (意味:少しだけ見ること) 「一目しただけで状態が分かる」 一端を見る (意味:物事の一部分がわかる) 「ある発言で彼の本性の一端を見た」
凝視(ぎょうし) (意味:じっと見ること) 「意味もなく相手を凝視する」 観察 (意味:状況を理解しようとしっかりと見ること) 「彼女は観察が鋭いから、下手なことはできない」 注視 (意味:心を集中させて見ること) 「注視して物事を進める」 熟視 (意味:きちんと見ること) 「熟視して見たが、よく分からなかった」 精察 (意味:細かい部分まで調べること) 「精察を行う」 刮目(かつもく) (意味:注意深く見ること) 「刮目してみることが必要だ」 注目 (意味:しっかりと見ること) 「活躍した選手が注目を浴びる」 虎視(こし) (意味:虎のようにきつい目つきで見ること) 「虎視眈々と一位を狙う」
「チラリと見る」という意味の「垣間見る」は英語で、
になります。 「一面を垣間見る」は、「see one side of...」、「違う一面を見る」は「see a different side of...」になります。
I caught a glimpse of a girl in the park.
公園にいた女の子を垣間見た。
I saw a different side of her personality when she was drunk.
彼女が酔ったときに彼女性格の違う一面を見た。
科学的に正しい英語勉強法
メンタリストとして活躍する筆者が、日本人が陥りやすい効率の薄い勉強方法や勘違いを指摘し、科学的根拠に基づいた正しい英語学習方法を示してくれています。 日本人が本当の意味で英語習得をするための「新発見」が隠れた一冊です。
正しいxxxxの使い方
授業では教わらないスラングワードの詳しい説明や使い方が紹介されています。 タイトルにもされているスラングを始め、様々なスラング英語が網羅されているので読んでいて本当に面白いです。 イラストや例文などが満載なので、これを機会にスラング英語をマスターしちゃいましょう!
職場で英語が必須な方や海外留学を検討している方など、本気で英語を学びたい人にオススメの英会話教室、オンライン英会話、英語学習アプリを厳選した記事を書きました!興味のある方はぜひご覧ください。
「垣間見る」について理解できたでしょうか? ✔︎「垣間見る」は「かいまみる」と読む ✔︎「垣間見る」は「事態や物事のある一面を知ること」を意味 ✔︎「違う一面を垣間見る」「成長を垣間見る」「実力を垣間見る」などと使う ✔︎「垣間見る」の類語には、「チラ見する」「覗かせる」「余所目」「瞥見」などがある