「格好/恰好」という言葉をご存知でしょうか。「格好良い」「恰好つける」などと使います。日常会話でも使うことが多い言葉ですよね。では、「格好/恰好」についてしっかりと意味を理解しているでしょうか。何となく使ってしまっていて、意味が曖昧だという人も多いかもしれません。また、「格好」と「恰好」と書けますが、何か違いはあるのでしょうか。普段よく使う表現でも、疑問に思う点が多いです。正しく言葉を使うためには、意味についてしっかりと理解しておく必要があります。そこで今回は「格好/恰好」の意味や使い方、語源、類語について解説していきます。「格好/恰好」を適切に知って、上手く使えるようにしましょう!
「格好/恰好」の意味は「外から見た形。身なり。物事の状態。世間体」です。 人の外見やその服装、物事の様子、他の人に対して恥ずかしくない形を表します。 人の服装や動作だけでなく、ものの姿も指します。
「格好/恰好」の意味は「適切であること。似合わしいこと」です。 また、「価格が手頃なこと。ちょうどその年頃くらいであること」という意味も含まれます。
本来は「恰好」と書き、「格好」は当て字となります。 「恰」は心臓を表す「心」+入れ物に蓋をすることを表す「合」で成り立っています。 「恰」は「ちょうど。まさに」を意味します。 「格」は地面を覆う木を表す「木」+枝が突き出ている様子を表す「各」で成り立っています。 「格」は「そのものが醸し出している個性や性質」を意味します。 「好」は優雅にひざまずいている様子を表す「女」+母が子を抱いている様子を表す「子」で成り立っています。 「好」は「このむ。よい。優れている」を意味します。 「恰」は「ちょうど」、「好」は「よい」を意味します。 この2つを組み合わせて「恰好」をすることで、「ちょうど適する。うってつけ」を表します。 「形がちょうど合っている」という意味から、「姿形そのものや物事の状態」の意味で用いられるようになって、「格好」が当てられるようになりました。 「恰好」は服装を表す場合に使い、「格好」は姿勢や仕草を表す場合に使うとされています。 しかし基本的に、「恰好」でも「格好」と書いても問題ありません。
「格好/恰好」を「ものの形や姿」という意味で使う場合は、
などと言えます。 「彼は格好良いね」「あの人は格好悪いね」などと言いますよね。これは「見た目が恵まれている。中身が優れている」という意味です。 このように、「格好」は内面に対しても外面に対しても用いることができます。 他にも、「この服装でパーティーに参加するのは格好が悪い」「私だけ置いてけぼりの格好で家にいる」などと、物事の様子を表す場合にも使います。 「格好/恰好」を「ちょうどいいさま」という意味で使う場合は、
などと言えます。 「格好の餌食(えじき)」「格好の的」「格好の獲物」という表現がよく使われます。これは「批判や非難など、攻撃をするのにちょど良いこと」を意味します。 例えば、「メディアの格好の餌食」「ブーイングの格好の的」「詐欺の格好の獲物」などと言います。 「格好な◯◯」「格好の◯◯」という形では、「お土産としては格好な品物」「格好の夫婦で憧れる」などと使えます。 「値段が相応。年齢が相応」という意味で、「格好な価格」「五十格好の男」と使うこともできます。
例文 「ものの形や姿」という意味
「ちょうどいいさま」という意味
出で立ち (意味:ものの様子や姿) 「随分と華やかな出で立ちでやって来た」 身なり (意味:ある人の服装。よそおい) 「常に身なりには気を使っている」 外見 (意味:外から見た様子) 「外見で決めつけてしまうのは良くない」 様子 (意味:物事の有り様。人の姿) 「なんだか今日の彼女は様子がおかしい」 見た目 (意味:相手から見た人の姿) 「見た目に惑わされてしまわないように」 うわべ (意味:外から見える姿) 「彼はうわべでは優しいが、内面は最悪だ」 見栄え (意味:外から見た姿が良いこと) 「この料理は見栄えが良い」 体面 (意味:世間から見た姿) 「彼は体面ばかりを気にしている」 見てくれ (意味:人の見かけ) 「見てくれは良いが味は微妙だ」 容貌(ようぼう) (意味:顔立ちや顔つき) 「容貌が良いという理由で選ばれる」 面子(めんつ) (意味:世間から見た姿) 「そんなことをしては面子が潰れてしまう」
好適 (意味:ちょうど良くて合っていること) 「秘密基地にするには好適な空き地だ」 適当 (意味:ある物事の状態に相応しいこと) 「彼女は応募条件に適当している」 絶好 (意味:ある物事をするには良いこと) 「逃げ出すには絶好のチャンスだ」 好都合 (意味:条件が合っていて、都合が良いこと) 「作業を進めるには好都合だ」 おあつらえ向き (意味:希望通りであること) 「おあつらえ向きの資料を見つける」 支障ない (意味:具合の悪い事情がないさま) 「その企画は支障なく実施された」 ぴったり (意味:ある事柄が相応しいこと) 「自分の予想がぴったり当たった」 もっけの幸い (意味:予想していなかった幸運) 「無くした財布が見つかったのはもっけの幸いだ」 打ってつけ (意味:相応しいこと。合っていること) 「あなたに打ってつけの仕事がある」 最適 (意味:もっとも合っていること) 「最適の役が巡ってきて、テンションが上がる」
「格好/恰好」の英語表現を見ていきましょう。 「形」という意味ならば、
などの単語を使います。 「外見」という意味の「格好」は「appearance」を使います。 「格好いい」は、
などと言います。 「格好の値段」は「resonable price」になります。
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「格好/恰好」について理解できたでしょうか? ✔︎「格好/恰好」は「ものの形や姿」「ちょうど良いさま」を意味 ✔︎ 本来は「恰好」が使われていたが、「格好」が当てられるようになった ✔︎「恰好良い」「恰好悪い」「恰好の餌食」「三十恰好」などと使う ✔︎「格好/恰好」の類語には、「出で立ち」「身なり」「好適」「もっけの幸い」などがある