褒められても「いえ、大したことはありません」「みなさんのお陰です」と返す人に「謙虚だな」と感じたことはありませんか?本記事ではそんな謙虚な人の特徴、謙虚であるメリット、謙虚な人になる方法についてご紹介していきます。
「謙虚」は、「けんきょ」と読みます。 意味は、「控えめであり、慎ましいこと」「自分自身の能力・地位などに驕ることなく謙り、相手に対して素直に意見を受け入れ接すること、またそのさま」で人の性格や態度などを指す言葉です。 相手を立てることができ、自分と違う意見なども受け入れ、相手を選ばずに素直な態度で接することを「謙虚」と言います。 では、「謙虚な人」はどういった特徴があるのでしょうか? 次に「謙虚な人」の特徴について説明していきます。
地位や才能があっても、どんなに高い評価をされても、決して驕らないのが謙虚な人の最大の特徴でしょう。 謙虚な人は、テストで良い点を取った、大会で優勝した、仕事で成果を残したなど、何かを成し遂げた時や評価された時に、それを自慢したりひけらかしたりして調子に乗るようなことはありません。 それどころか、自分の力を過信することなく、さらに上を目指して努力をすることができます。 そこがまた周りから評価されるポイントなのでしょう。
謙虚な人は相手を思いやる、相手を優先する優しい心を持っています。 自分個人の利益だけを考えるのではなく、チームのみんなにとって何が最善なのかを考えて行動します。 困っている人がいたらもちろん助けるし、そのために自分に負担がかかっても文句は言いません。 そんな姿勢を周りの人は評価し、謙虚な人は頼られ、尊敬されることも多く、また、「いつも助けてくれるから、恩返しをしたい」とも思われるでしょう。
謙虚な人は損得勘定では動きません。 「この人を助けたら自分の仕事も手伝ってもらえるかも」「今のうちに恩を売っておこう」「評価が上がるかもしれないからやろう」というような打算的な考えは一切ありません。 上記でも触れたとおり、謙虚な人は優しい心の持ち主です。 困っている人を助けたり、チームのみんなのために最善を尽くすのは見返りを求めているからでもなく、自分にとって利益の有る無しも関係ありません。 「誰かの役に立つなら」「みんなが喜ぶなら」という損得勘定抜きの純粋な気持ちから行動しているのです。
自分のミスを受け入れらずに他の人や物のせいにしたりする人っていますよね? 謙虚な人はそんなことはせず、自分のミスを素直に受け入れることができます。 自分のミスを受け入れることができない人って「馬鹿にされたくない」「ミスをしたと思われるのが恥ずかしい」など、評価を落とさないように、自分の保身に走っています。 しかし、謙虚な人は自分のミスは自分の責任だし、それで評価が下がっても自分のせいだと責任逃れをするようなことはありません。 自分の非を認め、二度と同じ失敗を繰り返すまいと自らを律します。
感謝の気持ちを忘れないのも謙虚な人の特徴でしょう。 「自分が誰かのために何かをした」という意識は低くても、「誰かが自分のためにしてくれた」ということには敏感に反応します。 どんなに些細なことでも「何かしてもらった」のであれば、必ず「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えます。 ちょっとしたことでも感謝されると「また助けてあげたいな」と思いますよね。 別に感謝されたいから助けたわけではないけれど、感謝の言葉がある人とない人では印象も違いますよね。
謙虚な人には律儀な人が多い傾向にあります。 約束を守り、頼まれたことはしっかりやり、誕生日や結婚、出産などのお祝い、バレンタインやホワイトデー、お世話になった人へのお礼も忘れません。 また、上記の通り些細なことでも何かをしてもらったら必ずお礼をするのも律儀な証ですね。 このように律儀な性格だと、異性からだけでなく同性、後輩、先輩や上司からも好印象を持たれるでしょう。
謙虚な人は、損な役回りも文句を言わずにやるし、上手くいかないからといって途中で投げ出すようなこともしない、我慢強く、努力家な人が多いです。 しかし、謙虚な人自身は我慢している、努力しているという意識はありません。 なぜなら「誰かの役に立つなら」「みんなが喜ぶなら」という損得勘定抜きの純粋な気持ちや、「自分がやらなくてはいけないから」という使命感から行動しているからです。 ただ、我慢しているという認識はなくても、身体に負担がかかっていることもあるので、自分のことも少し気にかけた方がいいかもしれませんね。
自分の話はせずに、ただ相手の話を聞いてあげる聞き上手なのも謙虚な人の特徴の一つでしょう。 謙虚な人は自分の話ばかりしたり、相手の話を遮るようなこともせず、真剣に話を聞きます。 相手の「話したい」「聞いて欲しい」という欲求を優先させてくれます。 そして、相手を頭ごなしに否定することもしないし、傷つけるようなことも言いません。 何かアドバイスをする時は、「そうだね」「辛かったね」「大変だったね」と優しく包み込んでから、アドバイスをします。
「謙虚だね」と言われる人の中には、ただ自尊心が低いだけの人もいます。 そういう人は、評価をされても「自分なんか全然駄目だ」「自分より優れた人はいっぱいいる」と思っており、自分を肯定することができずにいるのです。 その結果、周囲からは「謙虚」と映っていますが、実は自尊心が低い、自分に自信がないなどネガティブに考えてしまっているだけで、謙虚とは少し違う意味合いになってきます。
敵を作らないのは謙虚であることのメリットです。 地位や才能、能力の高さを自慢してきたり、調子に乗って人を見下すような人は当然ながら周囲から反感を買いやすく、敵を作りやすいです。 しかし、謙虚な人は驕ることなく、人を見下すようなこともしません。 それどころか、相手のいい所を見つけて、それを認め、称えます。 そんな人に敵意を向ける人なんていませんよね。
謙虚な人は周囲から尊敬される傾向にあります。 ちょっとくらい調子に乗って浮かれたっていいのになんて時も、自分の力を過信せず、さらに上を目指して努力をする姿勢や、上にはもちろん、下の人にも敬意を払い、身を粉にして周りを助けてくれる姿には誰もが尊敬するはず。 そしてそこに見返りを求めておらず、当たり前かのようにそれができるのですから、本当に頭が下がりますよね。
謙虚でいると人間関係が円滑になるというメリットもあります。 まず人を見下したりして周囲から反感を買うことがないので、敵を作らないのが理由の一つです。 他にも、聞き上手な面や、真摯な姿勢に絶大な信頼を置かれているため、相談を持ちかけやすく、他の人には言えないようなことも言えるような深く、良好な人間関係を築くことができるのです。
自分の力に溺れることなく、失敗も成功も自分の経験として力にできるので、謙虚であることは成長に繋がります。 「自分はこれだけ評価されているんだから」と浮かれていると、ミスを招いたり、その結果に満足してしまうと向上心も失ってしまいます。また、自分の非を認め、受け入れることができなければ、いつまで経っても自分の問題点を改善することはできません。 しかし謙虚な姿勢でいれば、浮かれてミスをすることもないし、向上心も失わず、自分の問題点を改善することもできます。 また、上司や先輩からも気に入られることが多いので、上から育ててもらえる可能性もあります。
謙虚な人はずばりモテます。 調子に乗って横柄な態度をとるような人や、自分の非を認めず人のせいにするような人よりも、驕らず堅実で、しっかり感謝と謝罪の気持ちを表現できるような優しい人がモテるのは当たり前ですよね。 筆者も前職に謙虚という言葉を擬人化したような、人としてとても尊敬できる人が職場にいたのですが、職場の女性票を総取りしていました。
謙虚な人になるには、まず感謝の気持ちを忘れないことが重要でしょう。 謙虚な人は些細なことでも相手に感謝の気持ちを伝えます。 ペンを貸してくれた、ゴミを捨ててくれた、掃除をしてくれた、家事をする、仕事をするなど、いつの間にか当たり前になったり、些細なこと過ぎて感謝の言葉を忘れてはいませんか? 「ありがとう」の言葉があるだけで、「やってよかった」「これからも頑張ろう」と、モチベーションも上がるし、お互い気持ちよく過ごすことができます。
高い評価を得た、功績を残したからと言って調子に乗って人を見下すようでは謙虚な人にはなれません。 確かに、高い評価を得たのも、功績を残したのも、努力の賜物なのでしょう。 しかし、それをひけらかすのは謙虚な人がとる行動とは程遠いものです。 また、調子に乗っていると敵も多くなるばかりか、いつか足元をすくわれます。 謙虚な人になりたいと思うのであれば、自分の力を過信せず、堅実に生きていきましょう。
自分の非は素直に認めることも謙虚な人に近づく方法です。 なぜ自分の非を認められないのかというと、プライドが邪魔していたり、評価が下がることを気にしたり、バカにされたくないという心理があるからです。 しかし、謙虚な人の心理は違います。謙虚な人は、自分のミスは自分で責任をとらなければいけないと思っているので、自分の非をしっかり受け止め、謝罪することができるのです。 自分中心の人とはそもそも考え方からして違うのです。 自分の保身ばかり考えずに、責任感を持って、自分の非は素直に認めましょう。
特徴の一つにも挙げましたが、謙虚な人には聞き上手な人が多いです。 謙虚な人になりたいのであれば、相手の話をしっかり聞いてみましょう。 自分の話ばかりしたり、途中で自分の話にすり替えたりしてはいけません。 何かアドバイスをする時も、自分の意見が必ずしも正しいわけではないということをしっかり念頭に置き、相手を否定するようなことは言わず、相手を肯定してからアドバイスをするといいでしょう。
常に相手と同じ立場になって考えて行動しましょう。 自分がされて嫌だなと思うことは、相手もきっと嫌なはず。 どういう風に接してもらえたら嫌な思いをしないか、良い気分になるか、自分がそれをされたらどう思うのかを考えてみてください。 自分がされて嫌だなと思うことは、相手にもしてはいけません。 また、もし自分が誰かに嫌な思いさせられた時は、「自分は絶対こんな人間にはならない」と、失礼な態度をとった人を反面教師にしましょう。
謙虚な人を目指すのであれば、損得勘定は捨てて下さい。 損得勘定を持っていると、自分に利益がある時は進んで行動しますが、逆に自分に無利益だと判断したら行動を起こしません。 周囲の人はそんなあなたの行動をしっかり見ていて、あなたが如何に汚い人間なのかもわかっています。 次第にあなたを助けてくれる人はいなくなってしまいます。 まずは相手に見返りは求めず、「誰かの役に立つなら」「みんなが喜ぶなら」という損得勘定抜きの純粋な気持ちで行動してみて下さい。
自分に余裕がなければ他の人のことを気にかける余裕もなかなか持てませんよね。 自分を追い詰めてしまうと、自己中心的な行動が増えてしまいます 時間に余裕を持ったスケジュールを組む、効率的に行動するなど、まずは自分に余裕が持てるようにしましょう。 自分に余裕ができれば、他の人を気にかける余裕も生まれ、誰かが困っている時にすぐに手を貸すことができます。
いかがでしたか? 今回は謙虚な人の特徴、謙虚であることのメリット、謙虚な人になる方法についてまとめてみました。 謙虚な人は人を見下すこともなければ、驕ることもありません。 損得勘定を抜きに人の役に立ちたい、喜んでほしいという気持ちや感謝の気持ちを持っており、人としてとても尊敬できる人です。 そんな謙虚な人になるにはまず、相手の立場になって考えて行動してみてください。 そうすれば、横柄な態度や傲慢な考えはなくなっていくでしょう。 謙虚すぎると慇懃無礼になってしまったり怖いという印象を持たれることもありますので、相手との上下関係などバランスを見ましょう。