「答える」と「応える」どちらの漢字で表記すればいいのか迷ったことはありませんか?「答える」と「応える」は同じ読み方をする言葉ですが、異なるニュアンスをもつ言葉で、使用する際には意味をしっかり理解して使いわける必要があります。今回は、「答える」と「応える」の違いについて解説しますので参考にしてください。
「答える」・・・ 相手から自分に向かってなげかけられた言葉に対して返事をする 質問や問題にこたえる 「応える」・・・ 相手の要望や期待、働きかけに応じること
「答える」は、 相手から名前を呼ばれて返事をするというように、自分に向かって言われたことに対して返事をするという意味の言葉です。 つまり、相手からのなげかけに対して「リアクションをとる」「反応をする」ということです。 また、英語で「答える」は、「Answer」という単語になります。 「Answer」の意味は「自分の考え・主張を述べること」で、日本語でも「答」という漢字を使用して「回答」「解答」という単語としても使用されています。
例文 「先生に名前を呼ばれ、園児は1人づつ大きな声を答えた」 「彼女は都合の悪いことを記者に質問されても毅然とした態度で答え続けた」 「この問題の答えはCMの後で!」 「彼はファンから質問を受付け、ウェブでその質問に答えた」 「子どもの疑問にはしっかりと答えるべきである」 「彼女は言葉で答える代わりに目で訴え続けているようだった」
「応える」は、相手からの要望や期待に応じるという意味で使用されます。 「応じる」は英語いうと「respond」という単語になります。 「respond」の意味は、「相手からの働きかけこたえて、行動を起こす」で、日本でも同じように「応」という漢字は「対応する」「反応する」といった言葉として使用されています。 このように、漢字で表記すると「答える」「応える」は同じ読み方をすることもあり、どちらを使用するべきか迷いますが、英語の単語として見ると使い方の違う言葉であるということがハッキリわかります。
例文 「上司の期待に応えるのは部下の役目である」 「幼い頃は、両親からの期待に応えたいという気持ちしかありませんでした」 「お客様からの要望にお応えして、サイン本の増刷が決定いたしました!」 「長生きをしてほしいという飼い主の気持ちに応えているかのように健康に長生きをしている」 「お客の歓声に応えて素晴らしい演奏が披露された」 「本人の意志とはうらはらに、職業病で身体が勝手に応えるのであった」