「汗顔の至り」という言葉をご存知でしょうか。「汗顔の至り」は堅い表現のため、日常生活で使うことはほとんどありません。見聞きしたことがあるという方もいれば、初めて聞いたという方も多いかもしれません。「汗顔の至り」とはどのように使うことができる言葉なのでしょうか。適切に使うためには意味や使い方についてきちんと知っておく必要があります。そこで今回は「汗顔の至り」の意味や使い方、読み方、類語について解説していきます。正しく覚えて、上手く使えるようにしましょう !
「汗顔の至り」は「かんがんのいたり」と読みます。 「こうがんのいたり」「あせがおのいたり」とは読まないので注意してください。
「汗顔の至り」の意味は「恥かしい限りだ」です。 「汗顔」は「非常に恥じること」、「至り」は「物事がこれ以上はない、最高の状態になること」です。「汗顔の至り」とすると「恥ずかしさに至る、この上ないほど恥ずかしい」という意味になります。
「汗顔」は「顔に汗をかくこと」を表していて、人は恥じかしくなると汗をかくことから「顔から汗がふきだしてしまうほど、恥じ入ること」を意味するようになりました。
「汗顔の至り」は日常生活において使うことはほとんどなく、ビジネスシーンにおいて使われることが多いです。 ビジネスシーンにおいて「汗顔の至り」は自分の失敗や間違いに対する恥ずかしい気持ちを伝え、謝罪する場合に使われます。 例えば、「私の誤りで、誠に汗顔の至りです」などと言います。「汗顔の至り」は恥ずかしい気持ちを強調した表現です。 ビジネスシーンで謝罪する際に、お詫びの言葉の前に「誠に汗顔の至りです」を入れると申し訳ない気持ちが強調されます。 また、「汗顔の至り」は「お褒めの言葉をいただき、汗顔の至りです」といったように、相手に褒められた場合にも使うことができます。
例文
「赤面の至り」は「顔が赤くなってしまうほど、恥ずかしがること」を意味します。 「赤面」は「恥ずかしくて顔が赤くなってしまう様子」、「至り」は「物事がこれ以上はない、最高の状態になること」です。 「赤面の至り」は「汗顔の至り」と同様、「恥ずかしくて、そのことによって感情が顔に表れてしまう様子」を表します。「赤面の至り」も自分の失敗や失態を恥じて謝罪したり、反省する場合に用います。 「赤面」単体では「飲みの席で騒がしくしてしまったことを赤面する」といったように使います。
例文
「慙愧(ざんき)の念」とは「自分の行動を振り返ってみて恥ずかしく思うこと」を意味します。 「慚愧」は「自分の言動を振り返って恥じ入ること」、「念」は「思い」です。 「慙愧(ざんき)の念に堪えません」という形で使うことが多いです。「堪える」は「負の感情を我慢すること」を意味します。「堪えません」とすると自分がしてしまったことを後悔して、それを恥じる気持ちでいっぱいであることを表します。 「慚愧の念」は改まった堅い表現なので、日常生活ではなく謝罪会見などフォーマルな場面において使われることが多いです。
例文
「忸怩(じくじ)たる思い」は「自分の言動について、心の中で恥じているさま」を意味します。 「忸怩」は「自分の行いを深く恥じていること」、「思い」は「心の中で思っていること」です。「忸怩」は「単に恥じること」ではなくて、「かなり恥ずかしく思っていること」を表します。 「忸怩たる」という表現もありますが、「忸怩たる思い」という形で使うことが多いです。「忸怩たる思いにかられる」「忸怩たる思いを抱く」といったフレーズが使われています。 自分のミスや至らなかったを思い出し、恥ずかしい気持ちになったことを表す場合に「忸怩たる思い」を用います。
例文
「若気の至り」とは「若さのあまり、軽率な行動をすること」を意味します。 「若気」は「若くて分別がないこと」、「至り」は「物事の結果や始末」を表します。「汗顔の至り」の「至り」とは意味が異なります。 若さゆえにとってしまった言動を後々振り返って恥じる様子を表す場合に「若気の至り」を使います。ある程度経験があれば、そのようなことはしなかったという思いが込められています。 「若気の至りで馬鹿げたことをしでかす」といったように言います。
例文
「恐懼の至り」とは「非常に畏まること」を意味します。 「恐懼」は「大変おそれ畏まること」、「至り」は「物事がこれ以上はない、最高の状態になること」です。 「恐懼する」「恐懼感激」といったように使います。「恐懼の至り」は相手に褒められた場合や、相手にお世話になった場合に恐れかしこまるほどありがたく思っていることを伝える場合に用います。
例文
その他にも、
などがあります。
「汗顔の至りです」は「恥ずかしいです」という意味なので、英語では、
などを使います。
How embarrassing!
汗顔の至りです。
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「汗顔の至り」について理解できたでしょうか? ✔︎「汗顔の至り」は「かんがんのいたり」と読む ✔︎「汗顔の至り」は「とても恥ずかしいこと」を意味する ✔︎「汗顔の至り」はビジネスシーンでは謝罪の言葉として使う