「ダメ元」という言葉をご存知でしょうか。日常会話において見聞きしたことがあるという方が多いかもしれません。「ダメ元」はここ何年かで広く使われるようになった俗語です。ビジネスシーンでは多く使われる言葉ではないので、どのように使えば良いか迷ってしまうことがあると思います。正しく使うためには、しっかりと意味について知っておく必要があります。そこで今回は「ダメ元」の意味や使い方、類語について解説していきます。適切に覚えて、上手く使えるようにしましょう。
「ダメ元」の意味は「うまくいけば得、うまくいかなくても元」です。 何もしないでいるよりか挑戦してみる方が良いので、最初から良くない結果を覚悟して物事に試みることを表します。 ダメであることが前提なので、仮に失敗しても元の状態と変わらないということです。 「ダメ元」はためらいを捨てて、思い切って行動することを促す言葉になります。
「ダメ元」を漢字で表すと「駄目元」となります。 他にも「だめ元」「だめもと」と表記することができます。
「駄目で元々」を略した言葉が「ダメ元」です。 「駄目」は「好ましくない状態であること」、「元々」は「最初からそうであること」を意味しています。 「駄目で元々」も「ダメ元」も意味は同じで、略した「ダメ元」が広く使われるようになりました。
「ダメ元」は行う前から悪い結果になることがわかっている物事に挑む場合や、悪い結果になることを覚悟しているが良い結果になってほしいと密かに願っていることを表す場合に使います。 例えば、「ABC社の面接をダメ元で受けてみる」といった場合は、ABC社の面接に落ちる可能性が高いことを自覚しているが、あえて受けてみることを意味します。「ダメ元」にはとりあえずやってみる、受かる可能性もあるという思いが込められています。 上手くいかなくてもそれほど落ち込まないものに挑むときは「ダメ元でお願いする」「ダメ元でやってみる」などと言うことで自分を奮い立たせたり、「ダメ元で挑んでみろ」などと相手を後押しすることができます。 このように「ダメ元」はマイナスな表現としてだけではなく、プラスな表現として使うこともあります。 「ダメ元」は略語のため、ビジネスシーンで使うと失礼な印象を与えてしまいます。目上の人には使わないようにしましょう。 「ダメ元」は親しい間柄の相手や、同僚などに対して使うのが適します。
例文
上記で「ダメ元」は略語のため、ビジネスシーンでは不適切であると説明しました。 では、ビジネスシーンで適切な「ダメ元」の言い換え・類語には何があるでしょうか。
「無理を承知で」は「無理であることは十分理解しているが」という意味です。 「無理を承知でお願いします」「無理を承知で申し上げますが」というフレーズが使われています。断られる可能性が高い物事を頼む場合や、断られても良いからお願いしてみようという場合に用います。 相手にとって難しいお願いをしているという自覚をきちんともっていることを表します。お願いするときに「無理を承知で」を使うことで、相手に丁寧な印象を与えることができます。 より丁寧に表したい場合は「ご無理を承知で」という表現を使います。
例文
「恐縮ですが」は、謝罪や申し訳ない気持ちを表すことができます。 「恐縮ですが」は、相手にとって不都合なお願いをするときに使います。「恐縮ですがお願いいたします」「恐縮ですがお願い申し上げます」といったように言います。 お願いをするときに「恐縮ですが」を用いることによって、申し訳なく思っていることを表せます。 より丁寧に表現したい場合は「大変恐縮ですが」とするのが良いです。
例文
「精一杯」は「自分ができる限りの力を発揮すること」を意味します。 「精一杯努力します」「精一杯頑張ります」「精一杯努めてまいります」などと使います。 「精一杯」を使うことで、前向きに物事に取り組むことを表せます。何があってもしっかりと成功させたいという気持ちを強く表しているので、目上の人に使うことで良い印象を与えることができます。
例文
「思い切って」は「戸惑う気持ちを振り切って行動を起こすこと、決心して何かに取り組むこと」を意味します。 失敗する可能性が高いとわかっていながら何かに取り組むことを「思い切って◯◯する」と表現できます。
例文
「チャレンジ」は「難しい物事や、やってみたことがないものに挑戦すること」を意味します。 「新しい計画にチャレンジしてみます」などと言います。「チャレンジする」を使うことで、積極的に物事に取り組む気持ちを表すことができます。
例文
「可能性を信じる」は「少しの可能性を信じて、難しいことに挑戦すること」を意味します。 「可能性を信じて戦ってみます」「可能性を信じて取り組む」といったように言います。「ダメ元」よりも物事に対してしっかりと取り組むという意味が強いので、ビジネスシーンにおいて使うことができます。
例文
「できる限りやってみます」は「自分ができる範囲で十分に物事に取り組むこと」を意味します。 難しい物事に取り組む場合に、自分の力をしっかりと発揮できるように頑張りますという気持ちを込めて「できる限りやってみます」と言います。
例文
ビジネスシーンでは「ダメ元」のような略語は失礼な印象を与えてしまいます。 そこで「ダメ元」のようにビジネスシーンでは言い換えた方が良い表現を紹介します。
その他のビジネスシーンでは言い換えた方がよい表現
「ダメ元で試す」は英語で「just try」と表現すればよいでしょう。「just」で「ただ、とにかく」というニュアンスを表すことがでいます。 また「give it a go」「give it a try」などと表現すると「少し試してみる」「とにかくやってみる」とニュアンスになるので、「ダメ元で試す」に近いでしょう。
Why don't you just try it?
ダメ元でやってみたら?
You should give it a go.
ダメ元でやってみなよ。
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ダメ元でやってみなよ。
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✔「ダメ元」の意味は「うまくいけば得、うまくいかなくても元」 ✔「ダメ元」は「駄目で元々」を略した俗語 ✔「ダメ元」は「ダメ元で」の形で使う ✔「ダメ元」はビジネスシーンでの言い換えるべきで「無理を承知で」「恐縮ですが」などというべき