「日進月歩」という言葉をご存知でしょうか。よく座右の銘や抱負として掲げている方が多いので、比較的知られている四字熟語の一つになります。ただ、聞くことはあっても意味についてはそこまで知らなかったり、使い方については分からない、という方も多いのではないでしょうか。意外にも疑問に思う点がたくさんありますよね。そこで今回は「日進月歩」の意味や使い方、由来、類義語について解説していきます。頻繁に使用することは少ないかもしれませんが、いざという時に備えて「日進月歩」の意味や使い方を覚えておきましょう!
「日進月歩」は<にっしんげっぽ>と読みます。 発音は、「に↗︎っしんげ↘︎っぽ」となります。 「日進月歩」は「日に月に間断なく、急速に進歩すること」を意味します。 「日に日に進歩していくこと」「進歩していくスピードが速いこと」を表します。 「日〜月〜」は”日に日にそうなっていくこと”を示します。ここでは「進歩」という言葉を二つに分けて、”日に月に進歩する”ということを表します。 「日進」の同音語には、「日清」「日新」「日親」などたくさんあります。 ちなみに「日清」は「日本と清」、「日新」は「日々に新しくなること」、「日親」は「室町時代の日蓮宗の僧」を意味します。 この中であったら「日新」と間違いやすいですが、正しくは「日進」となるので注意しましょう。
「日進」は「日々進んでいく」という意味です。 古代中国の荀子の『天論』に、「君子敬其在己者、而不慕其在天者、是以日進也」という用例があります。 ただ、中国の故事にも日本の説話にも「日進月歩」という言葉は出てきません。「月歩」という言葉もありません。 よく考えたら「月歩」という言葉は不思議で、「月に歩く」という意味にはなりません。 「月に歩く」としてしまうと、「夜に進歩する」と解釈してしまうでしょう。 そうすると「日進月歩」は「昼の間にも夜の間にも進歩し続けている」という意味になってしまいます。 この「月歩」は正確には、「一ヶ月・二ヶ月」の「月」を指しています。そのため「日進月歩」の正しい意味は「日ごと月ごとに進歩し続けること」となります。 「日進月歩」は「日進」という言葉をベースにして、「日月」と「進歩」を組み合わせて語呂が良くなるようにと作られた造語であると考えられます。
よく「日進月歩」を座右の銘や抱負として掲げている人もいますよね。 では、実際「日進月歩」はどのように使うのでしょうか? 「日進月歩」は、技術の進歩や発展を述べるときに使います。 主に、科学・医療・通信・工業・科学などの発展を指しています。 「日進月歩」はあくまでも”進化”を表しています。変化だからといって悪化を表すときには使いません。肯定的な時のみに使える表現であると覚えておきましょう。 時々、「日進月歩で進歩する」といった使い方をしますが、「日進月歩」という言葉自体に「進歩する」という意味が含まれているので、意味が重複してしまいます。なるべくこのような使い方は避けた方が良いでしょう。
例文
日進月異<にっしんげつい> (意味:日ごと月ごとに進歩する) 「技術が日進月異に向上していく」 日就月将<にっしゅうげっしょう> (意味:日ごと月ごとに進歩する) 「毎日学問に励み、日就月将に実力が向上する」 秒進分歩<びょうしんふんほ> (意味:秒ごと分ごとに進歩する) 「技術開発は秒進分歩で刻々と変化している」 飛躍的 (意味:進歩・向上などの急激なさま) 「科学が飛躍的な進歩を遂げる」 急速 (意味:物事の起こり方や進み方が非常に速いこと。またそのさま) 「彼と急速に仲良くなる」 とんとん拍子 (意味:物事が順調にはかどること) 「交渉がとんとん拍子に運んだ」 迅速 (意味:物事の進みぐあいや行動などが非常に速いこと) 「クレームを迅速に処理する」 急激 (意味:物事の変化や動きなどが急で、はげしいさま) 「気温の急激な変化で体調を崩す」 上り坂 (意味:物事が少しずつ盛んになっていく状態にあること) 「その商品の人気は上り坂だ」
旧態依然<きゅうたいいぜん> (意味:昔のままで少しも進歩や発展がないさま) 「旧態依然とした方法である」 陳腐な (意味:古くさいこと。ありふれていて、つまらないこと。また、そのさま) 「なんと陳腐なセリフであろう」 時代錯誤の (意味:人の言動や考え方などが、その時代の傾向に合っていないこと) 「その考えは時代錯誤である」 ありきたりの (意味:珍しくないこと。ありふれていること) 「なんともありきたりな服装である」 代わり映えしない (意味:目立って良くなった部分が乏しく、あまり変化がないさま) 「代わり映えしないメンバーである」 色あせた (意味: 美しさやみずみずしさなどがなくなる。新鮮みがなくなる) 「とっくに色あせた思い出である」 周回遅れの (意味:流行や話題から大きく遅れていること) 「実に周回遅れの決まりである」
「日進月歩」は”座右の銘”とされることが多い言葉です。 ”座右の銘”とは、常に身近に備えて戒めや励ましとする格言を表します。 「日進月歩」以外にも”座右の銘”とされる四字熟語は多々あるので、その一部を紹介したいと思います。
「日進月歩で」は英語で、
などといいます。
Technological progress has been so rapid over the last few years.
過去数年でテクノロジーは日進月歩で進化した。
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「日進月歩」について理解できたでしょうか? ✔︎「日進月歩」は「日ごと月ごとに絶えず進歩すること」を意味 ✔︎「日進月歩」は、技術などの進歩や発展を述べるときに使う ✔︎「日進月歩」の類語は、「日就月将」「飛躍的」などがある ✔︎「日進月歩」の対義語は、「旧態依然」「時代錯誤の」などがある