「長閑」「閑静」「閑散」という言葉をご存知でしょうか。日常会話でも比較的使われることが多い言葉だと思います。では、この3つの言葉を聞くと、どのような様子をイメージするでしょうか。そもそも、どういう意味なのでしょうか。なんとなく、使われている文脈から意味を推測して使っているいう方も多いでしょう。言葉を正しく使用するには、本来の意味をきちんと押さえておくことが重要となります。そこで今回は「長閑」「閑静」「閑散」のそれぞれの意味や使い方について解説していきます。言葉の違いを知って、適切に使えるようにしましょう!
▶︎「長閑」・・・ 静かでのんびりと落ち着いているさま。天気が良くて穏やかなさま ▶︎「閑静」・・・土地や住居などが、もの静かでひっそりとしているさま ▶︎「閑散」・・・人がいなくてひっそりと静まりかえっているさま。仕事がなくて暇なさま
「長閑」は<のどか>と読みます。 「ちょうかん」とは読まないので注意しましょう。 「長閑」の意味は、 1.のんびりと、落ち着いて静かなさま。ゆっくりと、慌てないさま 2.気にかからないさま。心配にないさま 3.天気がよくて穏やかなさま となります。 「長」は「ゆったりしている」、「閑」は「のんびりと落ち着く。ひっそりと静かなこと」を意味します。 「長閑な風景が広がっている」「長閑に夜を過ごす」「老後は長閑に暮らしたい」などと言いますよね。 主に、1の「落ち着いて静かなさま」と3の「天気が良くて穏やかなさま」という意味で使います。 1の意味では、「のんびりと静かで穏やかな様子・ゆったり寛いでいる様子」を表します。 3の意味では、「空が青く澄み渡り穏やかな様子」を表しています。
例文 1の意味
3の意味
「閑静」は<かんせい>と読みます。 「閑静」の意味は「ものしずかなこと。ひっそりとしたさま。間静」です。 「閑」は「のんびりと落ち着く。ひっそりと静か」、「静」は「動きや物音がなくじっとしている」を意味します。二つを合わせると、「物音がなくひっそりと静かなさま」という意味になります。 静かで落ち着いた地域・土地・住居の様子を「閑静」と言います。 主に、「閑静な」という形で良い意味で使います。 「閑静な住宅街」「閑静な住宅地」などと、住居がある場所について使うことがほとんどです。 「閑静な住宅街」とは具体的に、
などといった特徴を持つ住宅街のことを表します。
例文
「閑散」は<かんさん>と読みます。 「閑散」の意味は、
となります。 「閑」は「のんびりと落ち着く。ひっそりと静か」、「散」は「気ままである。ぶらぶらしている」を表します。二つを合わせると、「ひっそりとしていて気ままである」という意味になります。 3つ目の「売買・取引の少ないこと」という意味では、”相場で取引高が少なく市場がひまなさま”を表します。 ひっそりと静まりかえっている様子・仕事がなくて暇な様子を「閑散」と言います。 ”人がいなくて寂しい・人がいなくてひっそりとしている”といったように、マイナスな意味合いで使います。 よく、お客さんが全然いないお店を『閑散としている』などと言いますよね。 このように、「閑散」は”しんと静まりかえっている”というイメージになります。 よく「閑散期」と言いますが、これは「一年の中で暇な時期。企業などにおいて、来客や注文が比較的少なくて暇な時期」を意味しています。反対に、”忙しい時期”は「繁忙期(はんぼうき)」と言います。
例文 1の意味
2の意味
「長閑」「閑静」「閑散」の意味と使い分けについて理解できたでしょうか? それぞれ似ているようでいて、意味や使い方が異なりますよね。 しっかりと区別して、上手く使い分けられるようにしましょう!
元NHKアナウンサーの著者が教科書通りの敬語ではなく、様々なシーンで使うことができる生きた敬語表現を紹介しています。文法的に正しい敬語でも、言い回しや場面によっては相手に不快感を与えてしまう場合があります。こちらの本では ”気の利いた敬語” の使い方を、言葉のプロがコンパクトに解説しています。
同じ内容でも伝え方次第で結果が全く変わってしまう。そんな経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか?実は言葉の選び方や順序には公式があり、それに気付きさえすれば、ビジネスシーンだけではなく人生全般でのコミュニケーションを円滑にすることができます。こちらの本では、相手の返事を「ノー」から「イエス」に変える具体的な方法が体系化されています。
偏差値35だった筆者が、二年間の浪人と東大合格の末にたどり着いた読書術を余すところなく大公開しています。文章を読み込む力や論理的に整理する力などが劇的に向上する実践的な読み方が分かりやすく解説されています。仕事・勉強の生産性を上げたい人にも読書嫌いにも効果テキメンの一冊です。