「焼け石に水」という言葉をご存知でしょうか。「焼け石に水と言うように」「焼け石に水だし」と使います。では、「焼け石に水」とはどのような意味なのでしょうか。「焼け石に水」はネガティブな意味合いで使うことが多いイメージですが、良い意味で使うことはできるのでしょうか。また、なぜ「焼き石」なのか、どういったことが由来しているのかも気になります。日常会話でも使うことがある「焼け石に水」ですが、意外と知らないことが多いですよね。そこで今回は「焼け石に水」の意味や使い方、由来、類語、反対語について解説していきます。「焼け石に水」を適切に覚えて、上手く使えるようにしましょう!
「焼け石に水」は<やけいしにみず>と読みます。 「焼け石に水」の意味は「努力や手助けがわずかで、効き目がないこと」です。 何かの物事に対して、少しの努力やサポートでは効果がほとんど望めないことを表します。 事態が深刻化するまでは様々な過程があってそうなったので、少しの努力でより良くするためには難しいということです。
「焼け石」とは「火で熱してある石。焼けていて熱い石」です。 焼け石は非常に熱くて、水をかけても『ジュワッ』と音を立てるだけでなかなか熱が下がることはありません。 「焼け石に水」は「焼け石に少しの水をかけても、すぐ蒸発してしまい全く冷えないこと」から、転じて「少しの頑張りや援助は、全く役に立たないこと」を意味するようになりました。 「焼け石」が「起こっている物事。出来事」、「水」が「少しの努力やサポート」ということになっています。
「焼け石に水」は事態が悪化していて、少しの努力では解決することが難しいことを表す場合に使います。 例えば、「彼は無類のギャンブル好きでかなり借金している。月6万円だけの仕送りだけでは焼け石に水だ」と言えます。これは、「借金をしているから、仕送りだけでは返すことができない」という意味です。 「効果がない」と言い切るのではなく、「効果に望みが持てない」という場合に使うのが適します。 悪い事態を上手く収めることに失敗したときや、大差試合で最後の最後で追いついたりするなどが「焼け石に水」に当たります。 「焼け石に水」はマイナスなイメージを伴って使うことが多いですが、「何もしないよりはまだ良い」とプラスな意味を表す時にも使います。 「焼け石に水」を「私たちが必死に交渉したところで、彼には焼け石に水だ」といったように、「相手にとっては影響がない」という意味で使われていることがありますが、間違いなので注意しましょう。 使い方としては、
などとなります。 物事を中途半端な努力や援助で進めると、いまいちな結果となってしまいます。 何事も行うときに平静を失ってしまうと「焼け石に水」になってしまうので注意が必要です。
例文
「立て板に水」の意味は「弁舌が巧みですらすらとスムーズであるさま」です。 「立て板」は「立ててある板」を表します。 「立ててある板に水を流すと、つっかえずに流れること」から「物事が滞らずなめらかである」、「話が上手い」という意味になりました。 「焼け石に水」と「立て板に水」はともに「水」という漢字が使われていることわざですが、意味が全く異なるので注意しましょう。 「立て板に水」は「立て板に水のように好きなアイドルについて語り始める」「彼はいつも立て板に水のように喋る」などと言えます。 置き換えて、「焼け石に水のように語る」「焼け石に水のように話す」などとは言えません。 「立て板に水」の類語には、「竹に油を塗る」「口八丁手八丁」「一瀉千里(いっしゃせんり)」「弁が立つ」などがあります。
例文
徒労(とろう) (意味:身を削って働いても役に立たないこと) 「頑張って勉強しても徒労に終わる」 無意味 (意味:無駄になること) 「そんなことをしても無意味だよ」 無価値 (意味:使えないこと) 「彼を連れて来たところで無価値だ」 無力 (意味:勢いがないこと) 「無力な態勢では勝つことはできない」 無益 (意味:効果がないこと) 「無益な議論を繰り返しても時間の無駄だ」 二階から目薬 (意味:効果が期待できないこと) 「彼女を説得したところで二階から目薬だ」 杯水車薪(はいすいしゃしん) (意味:わずかな努力では、役に立たないこと) 「今更練習しても杯水車薪だ」 月夜に背中焙る(あぶる) (意味:分かりづらくて効果がないこと) 「そんなやり方では、月夜に背中焙るだよ」 雀の涙 (意味:ごく少しであること) 「今月の給料は雀の涙ほどしかない」 鼻糞まるめて万金丹(まんきんたん) (意味:薬の効き目を信じていないこと) 「そんなに疑うなんて鼻糞まるめて万金丹だね」 屁のツッパリ (意味:全く役に立たないこと) 「そんな計画は屁のツッパリにもならない」 馬の耳に念仏 (意味:いくら説得しても何の効果もないこと) 「注意したのに馬の耳に念仏だね」
火に油を注ぐ (意味:勢いがついているものをさらに強くすること) 「君は火に油を注ぐようなことしか言わないね」 塵(ちり)も積もれば山となる (意味:小さいものでも積み重ねていけば素晴らしいものになること) 「塵も積もれば山となると言うし、普段からの行いが大切だ」 積羽舟(せきうふね)を沈む (意味:わずかなことでも重ねれば大きいものになること) 「積羽舟を沈むだし、もっと日々の勉強を欠かさない」 干天の慈雨(かんてんのじう) (意味:待っていた物事が実現すること) 「やっと叶うなんて、干天の慈雨だ」 波風を立てる (意味:面倒なことを運んでくること) 「そんな波風を立てることは言わなくても良い」 拍車をかける (意味:物事が上手く進むためにプレッシャーをかける) 「あの人は拍車をかけること言うから苦手だ」 雨垂れ石を穿つ(うがつ) (意味:わずかな力でも続ければ成功する) 「雨垂れ石を穿つで、長年続けていた企画が成功した」 助長する (意味:物事が上手くいくように助けること) 「先生の言うことは、生徒のやる気を下げることを助長している」 煽り(あおり)立てる (意味:ある行いをするように誘導すること) 「そのゲームは好奇心を煽り立てる」 エスカレートする (意味:だんだんと勢いが増すこと) 「その悪巧みはエスカレートしてきた」
「焼け石に水」の英語表現を見てみましょう。 「焼け石に水」を「どんなに努力しても無駄」というふうに解釈すれば、
などになります。
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「焼け石に水」について理解できたでしょうか? ✔︎「焼け石に水」は「努力や手助けがわずかで、効き目がないこと」を意味 ✔︎「焼け石に水」は「焼け石に少しの水をかけても、すぐ蒸発してしまい全く冷えないこと」からきている ✔︎「焼け石に水」は「効果がない」と言い切るのではなく、「効果に望みが持てないこと」を表している ✔︎「焼け石に水」の類語には、「徒労」「二階から目薬」「馬の耳に念仏」などがある