「怒る」と「叱る」の違いについてしっかりと理解しているでしょうか?二つとも似ているため、使い分けできていないという方が多いかもしれません。実はそれぞれ異なります。そこで今回は「怒る」と「叱る」の意味と使い方の違いについて解説していきます!
「怒る(おこる)」・・・不満や不快に思うことがあり、その感情を抑えることができず表に出すこと 「叱る(しかる)」・・・目下の人の悪い点を改善してもらおうと、厳しく注意すること
「怒る」は「おこる」と読みます。 「怒る」の意味は二つあります。 一つ目は「不満や不快なことがあり、その気持ちを外に表すこと」です。 「怒る」は「起こる」と同源です。「ある感情が生じる」という意味から、「立腹する」という意味になりました。 我慢することができずに、自分の感情を表に出すことを表します。自分よりも目上の人に対しても、目下の人に対しても使います。 この場合は「いかる」と読むこともできますが、「おこる」の方が口語的です。 二つ目は「相手がよくない言動をしたとして、強くとがめること」です。 例えば、「宿題をやっていなかったので、先生に怒られた」などと、受け身で使うことが多いです。 「怒る」の類語には、「感情をあらわにする」「憤る」「青筋を立てる」「キレる」「逆上する」「プッツンする」などがあります。
例文 ①の意味
②の意味
「叱る」は「しかる」と読みます。 「呵る」と表すこともできますが、一般的には「叱る」と表記します。 「叱る」の意味は「相手の非を認めて、それを改めようとして厳しく注意すること」です。 相手のことを思い、悪い点を直して良くなってもらおうとして注意したり、アドバイスをすることを表します。 目下の人の行動に対して使います。 例えば、「子供を叱る」「息子を叱る」「部下を叱る」「後輩を叱る」「弟子を叱る」「生徒を叱る」などと言います。 相手に腹を立てているわけではないので、「優しく叱る」「穏やかに叱る」「柔らかい口調で叱る」という言い方もできます。 「叱責(しっせき)」も同じように使うことができます。「叱責」は「相手の過失や怠慢などを叱ってとがめること」を意味します。 「叱責する」「叱責される」「叱責を受ける」などと使います。 「叱る」の類語には、「諌める(いさめる)」「説教する」「とがめる」「お灸をすえる」「注意する」「忠告する」などがあります。
例文