「喫緊」と「至急」の違いについてしっかり認識しているでしょうか?「至急」は見聞きしたことあるが、「喫緊」は聞き馴染みがないという方が多いのではないでしょうか。正しく使うためには、それぞれの意味についてきちんと知っておく必要があります。そこで今回は「喫緊」と「至急」の意味と使い方の違いについて解説していきます!
「喫緊(きっきん)」・・・「期日や事態などが差し迫っていて、非常に重要なこと」 「至急(しきゅう)」・・・「非常に急いでいること」
「喫緊」は「きっきん」と読みます。 本来「吃緊」と表記されていましたが、「吃」が当用漢字表に掲載されなかったことで「きっきん」という言葉自体が使われなくなりました。 その後、常用漢字表で同音の漢字による書き換えが行われ、「吃緊」を「喫緊」と表記するようになり、また一般的に使用されるようになりました。 「喫緊」の意味は「期日や事態が間近に迫っていて、非常に重要なこと」です。 「喫」は「身に受ける」、「緊」は「切迫する、厳しいこと」を意味します。 「喫緊」は日常会話というよりも、ビジネスシーンや記者会見など改まった場面で用います。 主に、「喫緊の課題」「喫緊の問題」という形で使われます。 これは、「非常に重要で、できる限り早く対処しなければならない問題や課題」を表します。 「喫緊の対応」「喫緊の目標」「喫緊事」「喫緊に必要」などと使うこともできますが、ほとんど使うことはありません。 「喫緊」の類語には、「緊急」「切迫」「緊切」「早急」「急迫」「差し迫った」「焦眉」などがあります。
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「至急」は「しきゅう」と読みます。 「至急」の意味は「非常に急いでいること」です。 「至」は「非常に、きわめて」、「急」は「いそぐ、はやくすること」を意味します。 他の物事よりも先に、大急ぎで行わないといけないことを表します。 「至急」には相手を急かすニュアンスがあるため、本当に急いでいるときのみ使います。 「至急の◯◯」「至急、△△してほしい」という形で使います。 「大至急(だいしきゅう)」とすると、「至急」よりも緊急度が高くなるので、本当に急いでいるときに適した表現となります。 「至急」も日常会話で使うこともありますが、ビジネスシーンで使われることも多いです。 ただ、目上の人に使う場合は注意が必要です。何かを頼む際に「至急◯◯してください」というと、上から目線に聞こえて、失礼にあたります。 目上の人に使う場合は、他の言葉に言い換えるのが良いです。 「至急」の類語には、「早急」「緊急」「超特急」「大急ぎ」「できる限り早く」「速やかに」「直ちに」などがあります。
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