1. TOP
  2. 日本語
  3. 敬語
  4. 「お待ちください」は正しい敬語なのか?意味と使い方、例文、類語を徹底解説

「お待ちください」は正しい敬語なのか?意味と使い方、例文、類語を徹底解説

相手を待たせてしまう場合に「お待ちください」という表現を使いますが、この表現は敬語として適切なのでしょうか。実は「お待ちください」には他にも、様々な言い回しが存在します。そこで今回は「お待ちください」を使った言い回し、「お待ちいただく」を使った言い回しについて解説していきます。「お待ちください」を正しく使いこなせるためにも、是非参考にしてみてください。

「お待ちください」の解説

「お待ちください」は、

  • 「お」=尊敬を表す接頭語
  • 「待つ」
  • 「ください」=丁寧語

で成り立っています。 「お待ちください」は敬語として正しい表現です。 ただ「お待ちください」は待つことを強いるようなニュアンスのため、上から目線な印象を与えてしまう可能性があります。

「お待ちください」を使ったその他の言い回し

お待ちくださいませ

「ませ」は丁寧を表す助動詞「ます」の命令形です。 「いっらしゃいませ」「ご覧くださいませ」といったように、接客業などで多々活用されています。 「くださいませ」は相手に何かしてほしいときに、その行動を行うように促す言葉です。 ですので「お待ちくださいませ」は、相手に待っていることを促す表現になります。 「お待ちください」というよりも「お待ちくださいませ」といった方が、丁寧で柔らかい印象を与えられます。 「くださいませ」は柔らかい印象の言葉のため、主に女性が使用することが多いです。 「お待ちください」は丁寧な言い方ですが、命令形の言葉なので、何度も使用したり、強い口調で使ってしまうと失礼に当たる可能性があるので、使用する際は気をつけましょう。

今しばらくお待ちください

「しばらく」は「少しのあいだ」「しばし」を意味しています。 「今しばらく」は「すぐではないけれど、あまり時間がかからないさま」という意味合いで、やや短い期間相手を待たせる場合や、少しのあいだ時間がほしい場合に用います。 「現在サイトをリニューアル中です。今しばらくお待ちください」「ダウンロード中です、今しばらくお待ちください」といったように使われます。 「今しばらく」は長時間または長期間、相手を待たせてしまう場合には使用できません。 「今しばらく」を長い間待たせる場合に使ってしまうと、相手が思っている以上に待たせることとなり、非常に失礼になってしまいます。

しばしお待ちください

「しばし」は「少しのあいだ」「ちょっとのま」を意味しています。 「しばしのお別れ」「しばしのご歓談」なんて言いますよね。 「しばし」は「今しばらく」と同様に、「すぐではないけれど、あまり時間がかからないさま」という意味合いで、やや短い期間相手を待たせる場合や、少しのあいだ時間がほしい場合に用います。

少々お待ちください

「少々」は、「数量・程度がわずかであること」「すこし」を意味しています。 「少々」は、ほんのしばらくの間、主に数秒間から数分間の間、相手に時間を求めるときに使用します。 ですので、極端に長く待たせてしまう場合には「少々」は使用しません。 「少々」は「今しばらく」と似ていますが、「少々」の方が「今しばらく」よりも、相手を待たす時間が短いイメージになります。 「少々お待ちください」は顧客の応対などで頻繁に使いますが、ビジネスメールにおいてもよく使用されます。 例えば質問や依頼など、考えたり調べなくてはいけない場合に「ご返答まで少々お待ちください」「こちらで確認いたしますので、少々お待ちください」などと使うことができます。

もう少々お待ちください

「もう」は「あとわずかの時間で、ある事態になるさま」「間もなく」、「少々」は「数量・程度がわずかであること」「すこし」を意味しています。 「もう終わります」「もう帰ります」などと言いますよね。 「もう少々お待ちください」は、”すでに時間は過ぎているが、まだかかるから待っててください”という意味合いになります。 「もう少々」は、すでに待たせた後にも関わらず、予想以上に時間がかかってしまった場合に使います。 「少々お待ちください」というよりも「もう少々お待ちください」といった方が、相手を待たしてしまう時間が長いイメージになります。

少しお待ちください

「少し」は「数量・程度などが少ないこと」「いささか」を意味しています。 「少しお待ちください」は、ほんのしばらくの間、主に数秒間から数分間の間、相手に時間を求めるときに使用します。 「少しお待ちください」は「少々お待ちください」と非常に似ています。 「少々お待ちください」と「少しお待ちください」の使い分けとしては、会社の方針によってどちらかを使用するか異なるだけで、明確な違いはありません。 ただ「少しお待ちください」と言うよりも「少々お待ちください」と言った方が、何となく丁寧な感じがしますよね。

「お待ちいただく」もよく使う

「お待ちいただく」は、

  • 「お」=尊敬を表す接頭語
  • 「待つ」
  • 「いただく」=「もらう」の謙譲語

で成り立っています。 「お待ちください」は「相手が待ってくれる」という意味で、「お待ちいただく」は「相手に待ってもらう」という意味です。 「ください」の場合は動作の主体は相手になり、「いただく」の場合は動作の主体は自分になります。 「お待ちいただく」は、謙譲語として自分をへりくだる表現です。

「お待ちいただく」を使った言い回し

お待ちいただけますか

「お待ちいただけますか」は、

  • 「お」=尊敬を表す接頭語
  • 「待つ」
  • 「いただく」=「もらう」の謙譲語
  • 「ます」=丁寧語

で成り立っています。 「お待ちください」だと相手に待つことを強いているようなニュアンスになりますが、「お待ちいただけますか」は相手の意向を確認するような言い方のため、非常に丁寧な表現です。 ちなみに「お待ちいただけますでしょうか」としてしまうと、「ます」と「です」で二重敬語になってしまうため誤りになります。

お待ちいただいてもよろしいでしょうか

「よろしいでしょうか」の意味は「問題ないでしょうか」「差し支えないでしょうか」です。 「よろしいでしょうか」は、「いいですか」「いいだろうか」と同じ意味ですが、これらより丁寧な表現になります。 「よろしいでしょうか」は相手の意志を確認したり、同意・許可を求めるときに使う表現です。 「お待ちいただいてもよろしいでしょうか」は「待ってもらってもよいですか」と相手に確認したり、同意を得る表現となります。

お待ちいただければ幸いです

「幸いです」は、「自分にとって嬉しいことです」「〜であれば幸せになります」ということを意味しています。 「幸いです」はビジネスメールなどで、相手に何かを依頼するときに用いることが多いです。 依頼をするときに使う「幸いです」は、「〜してくれるとありがたい」を意味します。 「お待ちいただければ幸いです」は「待っていていただけるとありがたいです」という意味合いになります。 「お待ちください」と頼むよりも「お待ちいただければ幸いです」といった方が、柔らかい印象を与えられます。

「お待ちください」への返信は?

転職などで企業から「お待ちください」と連絡がくることがありますが、どのように返信するのが正しいのでしょうか? 返信は必要ないだろうと思うかもしれませんが、連絡してくれたことに対して返信をすれば、相手に良い印象を与えることができます。 「お待ちください」ときたら、メールをくださったお礼と、連絡を待っている旨を簡潔に記して返信をするのが良いです。

例文

  • お忙しい中、貴重な時間を割いていただき感謝いたします。引き続き、よろしくお願い申し上げます。
  • お忙しい中、お返事をいただきましてありがとうございます。ご連絡お待ちしております。
  • 承知いたしました。ご多忙にも関わらず、ありがとうございます。

「お待ちください」の英語

「お待ちください」の英語表現を考えていきましょう。 直訳だと「Please wait.」ですが、少しぶっきらぼうな響きがあるのでビジネスシーンで使用する場合は注意してください。

I’ll be with you in a moment.

Please wait a moment.

Please give me a moment.

などと表現すればGOODです。

英語学習をしたい方へおすすめの書籍

科学的に正しい英語勉強法

こちらの本では、日本人が陥りがちな効果の薄い勉強方法を指摘し、科学的に正しい英語の学習方法を紹介しています。読んだらすぐ実践できるおすすめ書籍です。短期間で英語を会得したい人は一度は読んでおくべき本です!

この本の詳細を見る

正しいxxxxの使い方

授業では教わらないスラングワードの詳しい説明や使い方が紹介されています。タイトルにもされているスラングを始め、様々なスラング英語が網羅されているので読んでいて本当に面白いです。イラストや例文などが満載なので、この本を読んでスラングワードをマスターしちゃいましょう!

この本の詳細を見る

おすすめの英会話教室・オンライン英会話・英語学習アプリ

ビジネスシーンで英語が必須な方など、本気で英語を学びたい人にオススメの英会話教室、オンライン英会話、英語学習アプリを厳選した記事を書きました。興味のある方はぜひご覧ください。

ビジネス英語を本気で学びたい人に絶対にオススメの英会話教室を紹介!

WURK

まとめ

「お待ちください」について理解できたでしょうか? ✔︎「お待ちください」は敬語として正しい表現 ✔︎「お待ちくださいませ」「少々お待ちください」などと使う ✔︎「お待ちいただく」もよく使う表現 ✔︎「お待ちいただけますか」「お待ちいただけると幸いです」は非常に丁寧な言い回しになる

おすすめの記事

「琴線に触れる」の誤用に注意!正しい意味と使い方、類語、英語表現も

WURK

「差し上げる」は正しい敬語?「差し上げる」の意味と使い方、類語を紹介

WURK

「こちらこそ」は正しい敬語?正しい意味とビジネスでの使い方、英語表現を解説

WURK

「お電話差し上げます」は正しい敬語?失礼?目上の人に使う方法とは?

WURK

「より一層」の意味とビジネスでの使い方、例文、類語、英語表現を紹介

WURK

「お納めください」の意味とビジネスでの使い方、返事の仕方や類語表現も紹介

WURK

「重ねてお詫び申し上げます」の意味と使い方、例文、類語、英語表現を解説

WURK

「お手すきの際に」は上司に使える?意味・使い方・言い換え・英語表現を紹介

WURK

「ご迷惑をおかえして」など「ご迷惑を〜」の敬語、意味と使い方、英語表現を解説

WURK

「よろしかったでしょうか」は間違い?ビジネスでの正しい使い方、返事の仕方を解説

WURK

「心中お察しします」を目上に使うのは注意!意味、使い方!類語や英語も紹介

WURK

「早々」の意味とビジネスでの使い方とは?「迅速・早速」との違い、英語も紹介

WURK

「共々」の意味と使い方、御礼、年賀状、類語、敬語、「一同」との違い

WURK

「お手数をおかけしますが」の意味と正しい使い方!類語や英語も紹介

WURK

「いただきたく存じます」は二重敬語?正しく意味と使い方、類語を紹介

WURK

「懸念」の正しい意味と使い方!「懸案・危惧」との違い、類語、英語も紹介

WURK

「是非」の意味と使い方を例文付きで紹介!類語「可否」との違い、英語表現も

WURK

「ご笑納」の意味は?ビジネスでの使い方・返事の仕方、類語、英語表現を紹介

WURK

「伺わせていただきます」は二重敬語!正しい使い方は「伺います」!英語も紹介

WURK

「ご入用」の読み方、意味、使い方!「ご用命・ご利用」との違い、英語も紹介

WURK

トレンド

カテゴリーランキング

  1. TOP
  2. 日本語
  3. 敬語
  4. 「お待ちください」は正しい敬語なのか?意味と使い方、例文、類語を徹底解説