「辣腕」という言葉をご存知でしょうか。「辣腕な弁護士」「辣腕マネージャー」などと言います。では、「辣腕」の意味についてしっかりと理解しているでしょうか。頻繁に使われている言葉ではないので、意味も使い方も知らないという方が多いかと思います。見ただけで意味をイメージするのは難しいですよね。また、「敏腕」や「凄腕」といった似ている言葉があります。「敏腕刑事」「凄腕シェフ」などと、こちらの言葉は比較的聞いたことがあるのではないでしょうか。3つとも同じ感じがしますが、それぞれ異なるので、上手く使い分ける必要があります。そこで今回は「辣腕」「敏腕」「凄腕」の意味の違いと使い分けについて解説していきます。
▶辣腕・・・物事を躊躇することなく、効率よく処理する能力を持っていること ▶敏腕・・・物事を正確に素早く、巧みにこなすことができる手腕があること ▶凄腕・・・普通ではできないことをやってのける、人並み外れた腕前を持っていること
「辣腕」には「容赦なしに、スピードよく処理する能力を備えている」という意味合いが含まれます。 一方で、「敏腕」には「頭の働きや行動が素早くて、物事を上手にこなす」という意味合いが含まれます。 「辣腕」も「敏腕」もほとんど同じ意味ですが、「辣腕」は「ためらうことなく...」とあるように、やり方が多少雑でも処理能力があることを表しているので、「敏腕」の方が優秀度が高くなります。 「凄腕」は「並み外れた能力」ということなので、「辣腕」や「敏腕」よりも力がずば抜けているイメージです。
「辣腕」は<らつわん>と読みます。 「辣」は音読みで「ラツ」と読みます。 「辣」は「きびしい。むごい」を意味します。 「腕」は音読みで「ワン」、訓読みで「うで・かいな」と読みます。 「腕」は「うでまえ」を意味します。 「辣腕」の意味は「物事をテキパキと処理する能力のあること。うでさき」です。 躊躇することなく物事を的確に処理する能力を持っていること・ためらうことなく次々と処理する力を表します。 「辣腕を振るう」「辣腕家」「辣腕な弁護士」「辣腕マネージャー」「辣腕記者」といったように使います。 「辣腕◯◯」とすることによって「優れている◯◯」、「辣腕記者」だったら「優れている記者」という意味になります。 「辣腕を振るう」は、相手の仕事ぶりを賞賛するときの言い回しとしてよく使われています。 「部長として、辣腕を振るわれていますね」などと言うことで、目上の人を褒めたたえることができます。
例文
「敏腕」は<びんわん>と読みます。 「敏」は音読みで「ビン」、訓読みで「さとい・とし」と読みます。 「敏」は「行動・動作がすばやい」を意味します。 「腕」は音読みで「ワン」、訓読みで「うで・かいな」と読みます。 「腕」は「うでまえ」を意味します。 「敏腕」の意味は「物事をテキパキと処理する能力があること。うできき」です。 物事を素早くてきぱきと巧みにやること・腕前がとても優れていることを表します。 「敏腕を振るう」「敏腕さ」「敏腕家」「敏腕刑事」「敏腕な検事」といったように使います。 単に物事が素早いということではなく、早くてなおかつ上手にこなしているという場合は「敏腕」と表現します。 例えば、「彼女はなかなかの敏腕弁護士だ」といった場合は「彼女はかなり物事を機敏で巧みに行う能力を持っている弁護士だ」という意味になります。このように、活発でぬかりなく仕事ができる人を表します。
例文
「凄腕」は<すごうで>と読みます。 「凄」は音読みで「セイ」、訓読みで「すさまじい・すごい」と読みます。 「凄」は「すさまじい。すごい」を意味します。 「腕」は音読みで「ワン」、訓読みで「うで・かいな」と読みます。 「腕」は「うでまえ」を意味します。 「凄腕」の意味は「人並みはずれた手腕。普通の人にできないようなことをやってのける実力。その実力の持ち主」です。 普通はできないようなことをやってのけてしまう手腕・抜きん出ている腕前を表します。 「凄腕シェフ」「凄腕の営業マン」「凄腕の部長」「凄腕のスナイパー」といったように使います。 「並み外れた能力がある」という意味なので、よっぽどの実力を持っていないと「凄腕」は相応しくありません。 例えば、「彼は事件を次々と解決していく凄腕の刑事だ」といった場合は「彼は次々に事件を解決する、並大抵ではない能力を持っている」という意味になります。
例文
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