「佇まい」という言葉をご存知でしょうか。「閑静な佇まい」「美しい佇まい」などと使います。どこなとなく聞き覚えがある言葉ですよね。ニュースや小説などで使われていることが多く、日常会話でも時々使うことがあります。では、「佇まい」とはどういう意味なのでしょうか。また、どのような場面で使うのが適しているのでしょうか。色々と疑問に思うことが多いです。普段使うことはないだろう、と思っていていも、覚えておくといざという時に使うことができます。そこで今回は「佇まい」の意味や使い方、「居住まい・雰囲気」との違いについて解説していきます。「佇まい」を正しく知って、上手く使えるようにしましょう!
「佇まい」は<たたずまい>と読みます。 「ただずまい」と読むこともできますが、一般的には「たたずまい」と読むことが多いです。 「佇」は音読みで「チョ」、訓読みで「たたずむ」と読みます。 「佇」は「立ち止まってじっとしている。たたずむこと」を意味します。 「佇まい」の意味は、 1.立ち姿。その場所にある様子。あり方。そのものから醸し出されている雰囲気 2.人の生き方、暮らし方。その人の職業 です。 ある建物やある人の立っている姿・そこから放たれている空気や感じを表します。
「たたずむ」==>「たたずまふ」==>「たたずまひ」と変化しました。 元々は「たたずむ」でしたが、助動詞の「ふ」がついて「たたずまふ」となりました。 「たたずむ」は「その場所にずっといること。結構な間そこにいること」を意味します。 「たたずむ」に「反復・継続」の意味を表す「ふ」を付けて「たたずまふ」とすることで、「ある場所にずっといること」という意味を強調し「その場所の様子。立っている姿」という意味になりました。 「ただずまふ」の音がだんだん変化してきて、今現在使われている「たたずまい」という言葉ができたのです。
「佇まい」は2つ意味がありますが、主に「そこにあるものの様子」という意味で使うことが多いです。 建物の外観を表す場合や、人の立ち姿を表す場合に「佇まい」を使います。 「佇まい」と言うと、人に対して使うイメージが強いですが、建物やある場所に存在する物に関しても用いることができます。 例えば、「庭の佇まい」と言いますが、これは「その庭から醸し出されている雰囲気」という意味になります。 「庭の風格」「庭の空気」などとも表せますが、「佇まい」とすることで風情を感じさせることができます。 「佇まい」は「だらしない佇まい」「下品な佇まい」といったように、ネガティブな言葉を伴って使うことはありません。 言い回しとしては、
などとなります。 2つめの「身を置くところ。生業」という意味では、「人間様々な佇まい」などと使います。 こちらの意味ではあまり使うことはありません。
例文
正しくは「居住まい(いずまい)」を使います。 「居住まい」は「座っている様子」を意味します。 背筋がスーッと通っている背中は綺麗に見えますよね。そのような姿勢を「居住まい」と表します。 よく使う表現は「居住まいを正す」「居住まいを直す」です。畳・障子・着物など 例えば、「普段はふざけてばかりいる彼が真面目に相談しに来たので、つい居住まいを正した」などと言います。 何かいつもと違うことが起こって、思わず姿勢がシュッとなるという場合に「居住まいを正す」を使います。 反対に、緊張が解けてきちんとしていた姿勢を崩すという場合は、「居住まいを崩す」と表現します。
例文
「雰囲気」の意味は、
です。 「雰囲気」は「ふんいき」と読みます。「ふいんき」と読まれていることが多いですが、誤りです。 「佇まい」は「その場所にある様子。そのものから醸し出されているありさま」 「雰囲気」は「ある場やある人から出される気分や周囲の感じ」 あるものの様子をそのまま表しているのが「佇まい」で、ものや人が自然と醸し出す空気や印象が「雰囲気」です。 「佇まい」は「貫禄ある。風格ある」イメージで、「雰囲気」は「優しそうな。和やかな」イメージとなります。 「佇まい」は建物以外にも人に対して使うことができますが、「雰囲気」の方が意味が広いです。
例文
態度 (意味:物事に対する心の構え) 「あの人はどうも態度が悪くてね」 様子 (意味:あり方。物事の状況) 「どうやら様子がおかしい」 外見 (意味:周りの人から見える様子) 「あの人は外見がとても素晴らしい」 身なり (意味:周りの人から見た人の様子) 「身なりは正しくしなくてね」 姿勢 (意味:物事に対する体の構え) 「常に姿勢を良くすることを心掛ける」 威儀(いぎ) (意味:重々しく堅苦しい挙動) 「あの人は威儀がある」 風格 (意味:ある人の風貌や態度に出る品格) 「若いのに随分と風格がある」 風情(ふぜい) (意味:人の表情や容貌) 「あの人は悲しそうな風情をしている」 見映え (意味:他人から見て素晴らしく思うこと) 「とても見映えがいいね」 格好 (意味:人間の姿) 「あの人は格好が優れている」 オーラ (意味:人間やあるものが醸し出す特有の雰囲気) 「芸能人はやっぱりオーラがある」 ムード (意味:人間やものの気分や雰囲気) 「だんだんとムードが高まって来た」 情緒(じょうちょ) (意味:物事に触れて発生する気分や感情) 「あの人は情緒不安定だから気をつけないと」 趣(おもむき) (意味:ものから醸し出される味わい) 「ここのお店は趣があるね」
「佇まい」の英語表現を見ていきましょう。 「見た目」は「apprerance」、「人の像」は「figure」、「立ち姿」は「standing posture」、「雰囲気」は「feel」「atmosphere」などを使います。 例文です。
Kawagoe still has the atmosphere of the good old days.
川越はまだ古き良き時代の佇まいが残っている。
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「佇まい」について理解できたでしょうか? ✔︎「佇まい」は「たたずまい」と読む ✔︎「佇まい」は「立ち姿。その場所にある様子。あり方。そのものから醸し出されている雰囲気」を意味 ✔︎「閑静な佇まい」「美しい佇まい」「堂々とした佇まい」などと使う ✔︎「佇まい」の類語には、「態度」「身なり」「風情」などがある