1. TOP
  2. 日本語
  3. 日本語表現・熟語
  4. 「佇まい」の意味と使い方、類語、「雰囲気」「居住まい」との違い

「佇まい」の意味と使い方、類語、「雰囲気」「居住まい」との違い

「佇まい」という言葉をご存知でしょうか。「閑静な佇まい」「美しい佇まい」などと使います。どこなとなく聞き覚えがある言葉ですよね。ニュースや小説などで使われていることが多く、日常会話でも時々使うことがあります。では、「佇まい」とはどういう意味なのでしょうか。また、どのような場面で使うのが適しているのでしょうか。色々と疑問に思うことが多いです。普段使うことはないだろう、と思っていていも、覚えておくといざという時に使うことができます。そこで今回は「佇まい」の意味や使い方、「居住まい・雰囲気」との違いについて解説していきます。「佇まい」を正しく知って、上手く使えるようにしましょう!

「佇まい」の読み方と意味

「佇まい」は<たたずまい>と読みます。 「ただずまい」と読むこともできますが、一般的には「たたずまい」と読むことが多いです。 「佇」は音読みで「チョ」、訓読みで「たたずむ」と読みます。 「佇」は「立ち止まってじっとしている。たたずむこと」を意味します。 「佇まい」の意味は、 1.立ち姿。その場所にある様子。あり方。そのものから醸し出されている雰囲気 2.人の生き方、暮らし方。その人の職業 です。 ある建物やある人の立っている姿・そこから放たれている空気や感じを表します。

「佇まい」の語源

「たたずむ」==>「たたずまふ」==>「たたずまひ」と変化しました。 元々は「たたずむ」でしたが、助動詞の「ふ」がついて「たたずまふ」となりました。 「たたずむ」は「その場所にずっといること。結構な間そこにいること」を意味します。 「たたずむ」に「反復・継続」の意味を表す「ふ」を付けて「たたずまふ」とすることで、「ある場所にずっといること」という意味を強調し「その場所の様子。立っている姿」という意味になりました。 「ただずまふ」の音がだんだん変化してきて、今現在使われている「たたずまい」という言葉ができたのです。

「佇まい」の使い方と例文

「佇まい」は2つ意味がありますが、主に「そこにあるものの様子」という意味で使うことが多いです。 建物の外観を表す場合や、人の立ち姿を表す場合に「佇まい」を使います。 「佇まい」と言うと、人に対して使うイメージが強いですが、建物やある場所に存在する物に関しても用いることができます。 例えば、「庭の佇まい」と言いますが、これは「その庭から醸し出されている雰囲気」という意味になります。 「庭の風格」「庭の空気」などとも表せますが、「佇まい」とすることで風情を感じさせることができます。 「佇まい」は「だらしない佇まい」「下品な佇まい」といったように、ネガティブな言葉を伴って使うことはありません。 言い回しとしては、

  • 閑静な佇まい
  • 美しい佇まい
  • 静かな佇まい
  • 堂々とした佇まい
  • 凛とした佇まい

などとなります。 2つめの「身を置くところ。生業」という意味では、「人間様々な佇まい」などと使います。 こちらの意味ではあまり使うことはありません。

例文

  • 佇まいが美しい人というのは、基本的な動きに無駄がない気がする。
  • 庭園の落ち着いた佇まいを見ると、自然と心がリラックスする。
  • 古い町並みで有名な都市は、城下町の落ち着いた佇まいが揃っている。
  • 佇まいの美しい人と言えば、私は隣に住んでいる上品な女性を連想する。
  • 高級住宅街と呼ばれている町は、ほとんどが閑静な佇まいを見せている。
  • 今日の彼はいつもの姿とは違い、清潔感あふれる格好で静かな佇まいであった。
  • 庭の佇まいが素晴らしい家というのは、そこの住人もだいたい上品で綺麗という人が多い。
  • 学生の頃によく行っていたお店へ久しぶりに行ったら、懐かしい佇まいをしていて胸がいっぱいになった。
  • 格式のある家の生まれということもあって、彼女は上品で素敵な佇まいをしている。
  • その大きな樹木の堂々とした佇まいは、自然のなかで一際目立っている。

「佇まいを直す」「佇まいを正す」は誤用

正しくは「居住まい(いずまい)」を使います。 「居住まい」は「座っている様子」を意味します。 背筋がスーッと通っている背中は綺麗に見えますよね。そのような姿勢を「居住まい」と表します。 よく使う表現は「居住まいを正す」「居住まいを直す」です。畳・障子・着物など 例えば、「普段はふざけてばかりいる彼が真面目に相談しに来たので、つい居住まいを正した」などと言います。 何かいつもと違うことが起こって、思わず姿勢がシュッとなるという場合に「居住まいを正す」を使います。 反対に、緊張が解けてきちんとしていた姿勢を崩すという場合は、「居住まいを崩す」と表現します。

例文

  • 遠くの方から誰かの足音が聞こえて、思わず居住まいを正した。
  • 強面の相手が真剣な顔つきで話しかけてきて、つい居住まいを直した。
  • 先生の長い話がやっと終わって、居住まいを崩した。

「佇まい」と「雰囲気」の違い

「雰囲気」の意味は、

  • 天体を囲っている気体。空気
  • その場やそこにいる人から醸し出されている気分や空気

です。 「雰囲気」は「ふんいき」と読みます。「ふいんき」と読まれていることが多いですが、誤りです。 「佇まい」は「その場所にある様子。そのものから醸し出されているありさま」 「雰囲気」は「ある場やある人から出される気分や周囲の感じ」 あるものの様子をそのまま表しているのが「佇まい」で、ものや人が自然と醸し出す空気や印象が「雰囲気」です。 「佇まい」は「貫禄ある。風格ある」イメージで、「雰囲気」は「優しそうな。和やかな」イメージとなります。 「佇まい」は建物以外にも人に対して使うことができますが、「雰囲気」の方が意味が広いです。

例文

  • カーテンを変えただけでも、部屋の雰囲気が一気に変わる。
  • 彼女は長かった髪の毛を短くしたことで、ガラリと雰囲気が変わった。
  • 私は誰とでも仲良くなれるが、Aさんとの間には気まずい雰囲気が流れる。

「佇まい」の類語

態度 (意味:物事に対する心の構え) 「あの人はどうも態度が悪くてね」 様子 (意味:あり方。物事の状況) 「どうやら様子がおかしい」 外見 (意味:周りの人から見える様子) 「あの人は外見がとても素晴らしい」 身なり (意味:周りの人から見た人の様子) 「身なりは正しくしなくてね」 姿勢 (意味:物事に対する体の構え) 「常に姿勢を良くすることを心掛ける」 威儀(いぎ) (意味:重々しく堅苦しい挙動) 「あの人は威儀がある」 風格 (意味:ある人の風貌や態度に出る品格) 「若いのに随分と風格がある」 風情(ふぜい) (意味:人の表情や容貌) 「あの人は悲しそうな風情をしている」 見映え (意味:他人から見て素晴らしく思うこと) 「とても見映えがいいね」 格好 (意味:人間の姿) 「あの人は格好が優れている」 オーラ (意味:人間やあるものが醸し出す特有の雰囲気) 「芸能人はやっぱりオーラがある」 ムード (意味:人間やものの気分や雰囲気) 「だんだんとムードが高まって来た」 情緒(じょうちょ) (意味:物事に触れて発生する気分や感情) 「あの人は情緒不安定だから気をつけないと」 趣(おもむき) (意味:ものから醸し出される味わい) 「ここのお店は趣があるね」

「佇まい」の英語

「apprerance」「figure」など

「佇まい」の英語表現を見ていきましょう。 「見た目」は「apprerance」、「人の像」は「figure」、「立ち姿」は「standing posture」、「雰囲気」は「feel」「atmosphere」などを使います。 例文です。

Kawagoe still has the atmosphere of the good old days.

川越はまだ古き良き時代の佇まいが残っている。

英語学習をしたい方へおすすめの書籍

科学的に正しい英語勉強法

こちらの本では、日本人が陥りがちな効果の薄い勉強方法を指摘し、科学的に正しい英語の学習方法を紹介しています。読んだらすぐ実践できるおすすめ書籍です。短期間で英語を会得したい人は一度は読んでおくべき本です!

この本の詳細を見る

正しいxxxxの使い方

授業では教わらないスラングワードの詳しい説明や使い方が紹介されています。タイトルにもされているスラングを始め、様々なスラング英語が網羅されているので読んでいて本当に面白いです。イラストや例文などが満載なので、この本を読んでスラングワードをマスターしちゃいましょう!

この本の詳細を見る

ビジネス英語を本気で学ぶには?

職場で英語が必須な方や海外留学を検討している方など、本気で英語を学びたい人にオススメの英会話教室、オンライン英会話、英語学習アプリを厳選した記事を書きました!興味のある方はぜひご覧ください。

ビジネス英語を本気で学びたい人に絶対にオススメの英会話教室を紹介!

WURK

まとめ

「佇まい」について理解できたでしょうか? ✔︎「佇まい」は「たたずまい」と読む ✔︎「佇まい」は「立ち姿。その場所にある様子。あり方。そのものから醸し出されている雰囲気」を意味 ✔︎「閑静な佇まい」「美しい佇まい」「堂々とした佇まい」などと使う ✔︎「佇まい」の類語には、「態度」「身なり」「風情」などがある

おすすめの記事

「お取り計らい 」の意味と使い方、文例、類語、英語、「ご査収」との使い方

WURK

目上の人に使える敬語?「お言葉に甘えて」の意味と使い方、類語、英語表現を解説!

WURK

「しいては」の意味と使い方、「ひいては」との違い!漢字「強いては・如いては」はどっちが正しい?

WURK

「ご返答」の意味とビジネスでの使い方!類語「返信・返事・応答・回答」との違い

WURK

「ありますでしょうか」は間違った敬語!正しい言い換えと英語表現を徹底解説!

WURK

「ご多用」の意味と使い方と例文!類語「ご多忙/お忙しい」との違い

WURK

お礼に使える?「お手数をおかけしました」の意味と使い方、類語、返事、例文を紹介!

WURK

上司に使える?「お引き立て」の意味と使い方、例文、類語「ご愛顧」との違いを解説!

WURK

「召し上がってください」は正しい敬語?意味や使い方を例文付きで解説

WURK

「わかりました」は敬語じゃない?正しい敬語変換

WURK

「叱咤・叱咤激励」の意味と使い方、類語、「叱責」との違い

WURK

「うがった見方」は誤用?「穿つ(うがつ)」の正しい意味と使い方

WURK

「盤石」の意味と使い方、類語、対義語、四字熟語、「磐石」との違い

WURK

九州の方言?「強か」の読み方と意味、使い方、「健か」との違い

WURK

誤用に注意!「海千山千」の意味と使い方、「百戦錬磨」との違い

WURK

「所見」の意味と使い方、類語「所感・感想・意見・見解・考察」との違い、英語表現

WURK

「台頭」の意味と使い方、類語、英語、「頭角」との違い

WURK

「払拭」の意味や使い方、類語、英語、「一掃・清拭」との違い

WURK

「貪欲」は良い意味でも悪い意味でも使う便利な言葉!類語、対義語、英語も紹介

WURK

「至高」の意味と使い方、「究極・最高・至上・至善」との違い

WURK

トレンド

カテゴリーランキング

  1. TOP
  2. 日本語
  3. 日本語表現・熟語
  4. 「佇まい」の意味と使い方、類語、「雰囲気」「居住まい」との違い