「乾坤一擲(けんこんいってき)」という四字熟語をご存知ですか?中国の漢詩由来の故事成語です。今回は「乾坤一擲」の意味や類語、使い方や英語表現を例文付きで解説します!
「乾坤一擲」は<けんこんいってき>と読みます。 「乾坤」を<かんこん>と読むのは誤りです。 また「一擲乾坤(いってきけんこん)を賭す(とす)」とも言います。 意味は、「運命をかけて大勝負をすること」です。 天下をかけて一度さいころを投げるという意味から来ています。 詳しくは由来で説明します。 「一擲乾坤の大勝負」と言い方を聞いたことがある人がいるかもしれませんが、厳密には誤りです。「頭痛が痛い」などと同じく重言(二重表現)にあたります。「一擲乾坤」という言葉に「大勝負」という意味が内包されます。
「乾坤一擲」は故事成語です。 中国は唐代の歌「韓愈」の漢詩に由来しています。 韓愈の詩「鴻溝(こうこう)を過ぐ」から来ています。 「鴻江を過ぐ」は紀元800年頃に、この地を旅行した韓愈が1200年前に起きた劉邦(りゅうほう)と項羽(こうう)の戦いを偲んで作った詩です。 「劉邦は、漢帝国を創業した高祖帝で、項羽は項籍ともいい秦帝国を滅ぼした反乱軍の盟主でした。 秦王朝を滅ぼした後も劉邦と項羽は戦い続けていましたが、鴻溝の地を境に二分して和解し停戦しました。 しかし劉邦の配下である張良(ちょうりょう)と陳平(ちんぺい)が、項羽の兵は疲れているだろうから今追撃すれば滅ぼせると劉邦に話し、劉邦は馬首を返して追撃し項羽を滅ぼしました。」 という内容です。 つまり、このエピソードを劉邦が自分の運命を賭けて大勝負に出たと思ったことから韓愈が生み出した言葉です。 ちなみに「乾」は「天」、「坤」は「地」、「乾坤」で「天地」の意味があります。 「一擲」はさいころを一回だけ投げて勝負をすることです。
「乾坤一擲」は意味の通り、勝負ごとに多く使われています。 天地にかける、とはとても大きいことが分かり、「自分の運命を賭けた一世一代の大勝負」という事になります。 勝負をかける!というだけではなく、「今までのすべてをかけて勝負をかける」という、それに臨む覚悟の大きさを示すような場面で使います。
○一か八か (意味:結果がどうなるか予想つかないことを、運を天にまかせて思いきってやってみること) ○一発勝負 (意味:一回で決着をつけること) ○大一番 (意味:優勝などの行方に関わる大事な勝負) ○伸るか反るか (意味:成功するかは天にまかせ、思い切って物事を行うこと) ○賽は投げられた (意味:勝負を決めるさいころは、既に振られてしまったという意味から、ここまで来たら、結果はどうなろうとも最後までやりきるしかないこと) ○当たって砕けろ (意味:成功するかはわからないが、とにかく思いきってやってみろということ)
「一擲乾坤(いってきけんこん)を賭す(とす)」は英語で、 stake everything (I have) on...:...に持ってる全てをかける という言い方をします。
The big project that we stake everything on is just about to begin.
これが乾坤一擲の大プロジェクトが今始まろうとしている。
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「乾坤一擲」について理解できたでしょうか? ✔「けんこんいってき」と読む ✔「運命をかけた大勝負」という意味 ✔中国は唐代の歌「韓愈」の漢詩に由来 ✔一か八か、伸るか反るかなどと同義 日常的に多用される言葉ではありませんが、ここぞ!という時に使える言葉です。 しっかりと覚えておきましょう!