「意図的」「作為的」「恣意的」「故意的」の違いについて正しく理解しているでしょうか?どれも同じように使うことができるイメージですよね。実はこの4つの言葉はそれぞれ異なります。そこで今回は「意図的」「作為的」「恣意的」「故意的」の意味と使い方の違いについて解説していきます!
「意図的」・・・「(良い意味でも悪い意味でも)はっきりした目的や狙いがあって、わざと物事を行うこと」 「作為的」・・・「(悪い意味で)何か企みや目的があって、わざと物事を行うこと」 「恣意的」・・・「その場の思いつきによって、物事を行うこと」 「故意的」・・・「特にはっきりした目的や理由はないものの、わざと物事を行うこと」
「意図的」は「いとてき」と読みます。 「意図」の意味は「ある物事を実現させようと考えること、もくろみ」です。 「意図的」とすると、「はっきりした目的や思惑があるさま、わざと行うこと」を意味します。 「わざと」というニュアンスが含まれるため、ネガティブな意味合いで使うイメージがありますが、「意図的」は善意のつもりで物事を行う場合も、悪意を持って物事を行う場合にも使います。 主に「意図的な◯◯」「意図的に△△する」という形で用います。
というような使い方をします。 「意図的」の類語には、「わざと」「故意」「殊更」「意識的」などがあります。
例文
「作為的」は「さくいてき」と読みます。 「作為」は「何か企みがあって、わざと手を加えて手直しすること」を意味します。 「作為的」とすると、「何か企みや目的があって、わざと行うこと」を表します。 「作為的」は悪意を持って何かをするという場合にのみ使います。ポジティブな意味合いで用いることはありません。 例えば、「作為的に仕組まれた事故」ならば「わざと事故を起こす、わざと行なったために不自然さが目立つ事故」というニュアンスになります。
というような使い方をします。 「作為的」の類語には、「わざとらしい」「大層らしい」「確信犯的」「不自然な」などがあります。
例文
「恣意的」は「しいてき」と読みます。 「恣意的」の意味は「その時々の思いつきで物事をするさま」です。 「恣」は「ほしいまま、気まま」、「意」は「心、思い」という意味があります。 「恣意的」とすると、何かに従うのではなくて思うままに行動すること、自分の思い通りにふるまうことを表します。 主に「恣意的な◯◯」「恣意的に△△する」という形で用います。 自分勝手な行動が原因で、物事が悪い結果になってしまった場合に使います。 人や生き物などの考えや行動を表します。植物や現象また神や運命は、人や生き物とは違うので「恣意的」に何かをすることはありません。
というような使い方をします。 「恣意的」の類語には「随意」「任意」「気まま」「思い通り」「自由」「心任せ」などがあります。
例文
「故意的」は「こいてき」と読みます。 「故意」の意味は「わざとあることを行う」です。法律においても、「自分の行為が法に反することと知りながら行うこと」を指します。 「故意的」とすると、「何らかの目的や考えがなくても、わざと行うこと」を表します。 特に理由や目的がなくても、ただわざと行うことが「故意的」です。主に「故意的に◯◯する」という形で用います。 例えば、「故意的にぶつかる」ならば「特にはっきりした目的はなく、ただわざとぶつかった」というニュアンスになります。 「故意に」という形で使うことも多いです。
というような使い方をします。 「故意的」の類語としては、「わざと」「意識的」「殊更」などがあります。
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