「至言」「名言」「金言」「語録」という言葉をご存知でしょうか。よく「名言を胸に刻む」「金言に心を打たれる」「語録集を買う」などと言いますよね。では、実際にこの4つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。何となく似ているので、違いなどないように思いますが、それぞれ意味や使い方が異なります。4つの言葉の違いについて説明できる人はなかなかいないですよね。そこで今回は「至言」「名言」「金言」「語録」の意味と使い方、使い分けについて解説していきます。言葉を正しく知って、しっかりと使い分けできるようにしましょう!
「至言(しげん)」の意味は、状況や心情などを的確に言い表した言葉・物事の本質を適切に言い当てている言葉です。 例えば「腹が減っては戦はできぬとは、まさに至言だ」などと使います。 「名言(めいげん)」の意味は、名高い言葉です。 「至言」は状況などを的確に言い表している言葉のことをいいますが、「名言」は人の価値観にまで影響を及ぼすような力をもつ言葉のことをいいます。 「金言(きんげん)」の意味は、古人の残した、模範となる尊い言葉です。 生活をしていく上で模範とすべき言葉であるという点が、「至言」「名言」とは違います。 「語録(ごろく)」の意味は、ある人物の言葉を集めた物です。 「ドラえもん語録」のように、名言などを集めたもののことをいいます。
「至言」は<しげん>と読みます。 「至言」の意味は「ある事柄をこの上なく適切に言い表した言葉」です。 「至」は「この上ない。いたって」、「言」は「ことば」を意味しています。 状況や心情などを的確に言い表した言葉・物事の本質を適切に言い当てている言葉を指します。 よく「けだし至言である」と言いますが、「けだし」は「まさしく。ほんとうに。たしかに」を表しています。ですので、「けだし至言である」は「確かにその通りである言葉だ」という意味になります。
例文
「名言」は<めいげん>と読みます。 「名言」の意味は「名高いこと。優れたことば」です。 「名」は「名高い・優れている」、「言」は「ことば」を意味しています。 心に響く言葉・優れている言葉・本質を上手く表現した言葉を指します。 「名言」の定義は、印象に残るかっこいい言葉からとても意味深い言葉まで、実に様々となります。 偉人や著名人による発言から、アニメのキャラクターのセリフなどと幅広く存在します。 「名言」はその言葉一つで、人の価値観までに影響を及ぼす力を持っています。 同音語には、「明言」「迷言」があります。 「明言」は「はっきり言うこと。言明」、「迷言」は「もっともらしく見えるが、意味の分からない語句」を意味しています。「名言」とは意味が全く異なるので、間違えないようにしましょう。
例文
「金言」は<きんげん>と読みます。 「きんごん」とは読まないので注意しましょう。 「金言」の意味は、
となります。 「金」は「美しい・立派なものなどを形容する語」、「言」は「ことば」を意味しています。 古人が残した人生や生活の上で尊重し、模範とすべき優れた言葉を指します。 「金言耳に逆らう」という言葉がありますが、これは「金言は正しく立派すぎて、ややもすれば人の感情を損ない聞き入れらない」ことを意味しています。
例文
「語録」は<ごろく>と読みます。 「語録」の意味は、
となります。 「語」は「ことば」、「録」は「書きしるしたもの」を意味しています。 一般的に、「語録」はある人物の言葉を集めた物を表します。 「スティーブ・ジョブズ名語録」「孫正義名語録」などといったように「◯◯語録」と書かれている本をよく見かけますよね。
例文
「至言」「名言」「金言」「語録」などは英語で「quote」と表現されます。 「quote」は「引用句」というのが元々の意味ですが、名言という意味で使われます。 「steve jobs quotes」などと検索するとたくさん言葉が出てきます。 日常生活で使うときは「famous quote」や「well-known quote」などと言うと方が「名言」というニュアンスに近いでしょう。
「至言」「名言」「金言」「語録」について理解できたでしょうか? 似ているようでいて、4つとも少しずつ意味が異なります。 似た言葉でも、上手く使い分けができると気分が良いですよね。 それぞれの意味と使い方を理解して、正しく使い分けできるようにしましょう!
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