「多少」という言葉をご存知でしょうか。「多少ある」「多少残っている」などと使います。では、「多少」とはどのような意味なのでしょうか。「多少」は日常会話でよく使う表現なので、見聞きした覚えがある方が多いかもしれません。ただ、「多少」の意味について正しく理解している人はそう多くはいないと思います。「多少」は多いのか少ないのかよくわかりませんよね。そこで今回は「多少」の意味や使い方、「少々・若干」との違い、類語について解説していきます。意味を正しく知って、上手く使えるようにしましょう!
「多少」は<たしょう>と読みます。 「多」は音読みで「タ」、訓読みで「おおい」と読みます。 「少」は音読みで「ショウ」、訓読みで「すくない・すこし」と読みます。
「多少」の意味は「数や量の多いことと少ないこと」です。 「多」は「数量がおおいこと」、「少」は「数量が少ないこと」を意味します。
「多少」の意味は「少し、わずか、ちょっと」です。 全くないことではなく、適量あること、少しあることを表します。
古語においての「多少」は「数が多いこと」を意味します。 この場合の「少」は助字として用いられています。 助字とは、漢文において他の言葉を助ける付属語のことです。
「少々」は<しょうしょう>と読みます。 「少々」の意味は、
です。 「少々」は「塩胡椒少々」のように分量が少ないこと、「少々のことなら耐えるしかない」と気にかけるほどではないことを表します。 他にも、「少々待つ」といったように長さが短いことを表す場合にも使います。 「多少」は「損害の多少に関わらず、お詫びをする」と程度が多いことと少ないことを表す場合に用います。 「多少」も「少々」も程度や数量がほんの少しであることを表す場合に使いますが、多いことと少ないことを表す場合には「少々」は使えません。
例文
「若干」は<じゃっかん>と読みます。 「若」は音読みで「ジャク・ニャク」、訓読みで「わかい・もしくは」と読みます。 「若」は「少し」を意味します。 「干」は音読みで「カン」、訓読みで「ほす・ひる」と読みます。 「干」は「ちょっと」を意味します。 「若干」の意味は、
です。 「若干」と「多少」はどちらも「少し、わずか」を意味します。 寛大に扱ったり、全ての部分から見てほんのわずかであることを表す場合は「多少」、やや堅苦しいことを表す場合は「若干」を用います。 例えば、「採用人数は若干名」とは言いますが「採用人数は多少名」とは言いません。
例文
「多かれ少なかれ」の意味は「数量や程度が多い少ないの違いがあっても、いくらか」です。 「多かれ少なかれ」は「多い少ないの違いがあっても」というニュアンスが含まれます。 「仕事をしていれば、多かれ少なかれ辛いこともあるよ」といったように、「多いのか少ないのかよく分からない、程度が多く少ないの差があったとしても」を表す場合に「多かれ少なかれ」を用います。 「多少」は単に「程度や数量が多いことと少ないこと」を表します。 例えば、「多かれ少なかれ興味を抱いている人はいる」とは言いますが、「多少興味を抱いている人はいる」だと不自然です。
例文
「多少」は「多いことと少ないこと」を表す場合に使います。 例えば、「金額の多少は問わない」「経験の多少に関わらず」などと言います。「多かろうが少なかろうが」ということを表します。 言い回しとしては、
などとなります。 「少ない、わずか」という意味では、数量や程度が小さいことを表す場合に使います。 例えば、「多少高くても、その時計はデザインがとても良いので欲しい」「今回の試験は多少難しかった」などと言います。 言い回しとしては、
などとなります。 「多少」自体は敬語ではありませんが堅い表現なので、ビジネスシーンで「ちょっと」「少し」の言い換え表現としてよく使われます。
例文 「多いことと少ないこと」という意味
「少ない、わずか」という意味
いささか (意味:程度が小さいこと) 「今回の計画が上手くいかなくてもいささか問題はない」 少し (意味:程度がわずかであること) 「彼らはもう少しで来るはずだ」 こころもち (意味:程度や数量がほんの少しであること) 「こころもち塩が多いような気がする」 こころなしか (意味:自分の思い過ごし) 「こころなしか今日の彼は元気がない」 稍(やや) (意味:程度がちょっとであること) 「稍彼女が左に寄っていて、バランスが悪い」 いくらか (意味:程度がわずかであること) 「いくらか熱が下がった」 一掬(いっきく) (意味:ほんの少しの量であること) 「一掬の涙がこぼれ落ちた」 ポツポツ (意味:わずかに行われること) 「ポツポツと質問がある」 わずか (意味:程度がほんのちょっとであること) 「乗り物に乗るにはわずかに身長が足りない」 多寡(たか) (意味:数量が多いことと少ないこと) 「経験の多寡は問わないので、随時ご応募ください」 なけなし (意味:ほんのちょっとであること) 「なけなしのお金で物を買う」 すずめの涙 (意味:ちょっとであること) 「参加者はすずめの涙ほどしか集まらなかった」 微量 (意味:ごく少しであること) 「残っている水は微量しかない」
副詞で使う「多少」は英語で、
になります。
Even though you get a little wet, do not worry.
少し濡れたとしても、気にするな。
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「多少」について理解できたでしょうか? ✔︎「多少」は「たしょう」と読む ✔︎「多少」は「数や量の多いことと少ないこと」「少しであること」を意味 ✔︎「多少」は敬語ではないが堅い表現なので、ビジネスシーンで使われることが多い ✔︎「多少」の類語には、「いささか」「少し」「いくらか」「わずか」などがある