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「証左」の意味と使い方、類語「証拠・証人・証明・証跡」との違いは?

「証左」という言葉を聞いたことがありますか。「証左であろう」「証左と言える」などといったように、ビジネスシーンでも多く使います。何だか難しそうな感じがする言葉ですが、いったいどのような意味があるのでしょうか。また、どんな場面で使うことができるのでしょうか。このように、「証左」に関して疑問に思う点がたくさんありますよね。そこで今回は「証左」の意味や使い方、語源、例文について解説します。類語との使い分けも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。「証左」の正しい意味を理解して、上手く使いこなせるようにしましょう!

「証左」の読み方と意味

「証左」は<しょうさ>と読みます。 「証」は音読みだと「ショウ」、訓読みだと「あかす・あかし」と読みます。 「証」は「事実を明らかにするもの。あかし」を意味します。 「左」は音読みだと「サ」、訓読みだと「ひだり」と読みます。 「左」は「支え助ける。支えとなるもの」を意味します。 「証左」の意味は、

  • 証拠。あかし。左証
  • 証拠人。証人

となります。 事実を明らかにするよりどころとなるもの・真実をはっきりさせるための材料を表します。

「証左」の語源

「証左」のおける「左」は「みぎとひだり」という意味ではなく、「支え助ける。支えとなるもの」という意味になっています。 「左」は”ナ”と”工”で成り立っています。 ”ナ”は左手の形、”工”は祈りの時に使う神に仕える人が持つまじないの道具(呪具)を表します。 左手に呪具を持ち神に祈って、助けを求めるところからできた文字と言われています。 また、口に物を運ぶ(食事をする)手を右、食器をもつ(道具を持って食事を助ける)手を左というところからできた文字とも言われています。 「証拠」という意味の「証」+「支え助ける」という意味の「左」で、「補佐役的な証拠のこと」を表す「証左」という言葉が誕生しました。

「証左」の使い方と例文

「証左」は「証拠」といった言葉と同じように使うことができます。 例えば、「被告人は十分な証左によって有罪の宣告を下された」「パワハラ被害を証明する証左」などと言ったように使います。 「証左」という言葉は、文章に堅いイメージを与える効果があります。 少し文章に重みを感じさせたかったり、堅い印象をつけたい場合は「証拠」や「証明」といった言葉よりも「証左」を使うのが良いでしょう。

例文

  • これらのデータが、当企画が失敗に終わったという事実の証左だ。
  • 私にとって失敗は、物事を頑張っているという証左なのです。
  • 当社の営業方針が頻繁に変わるのは、迷走しがちであることの証左なのかもしれない。
  • 人の悪口ばかり言っている人は、裏を返せばその人がロクでもない人であるという証左なのかもしれない。
  • 物事が上手いように進んだのは、両者の協力関係が良かった証左と言えるだろう。
  • 作業が捗らないのは、自分が疲れていることの証左ではないか。
  • 苦労が多いというのは、使命が重大であるという証左であって、本来は感謝するべきことだ。
  • このような事態になったのは、先方のミスによるものだが、それを証明する証左がない。
  • 転職してから夜すぐに眠ることができないが、睡眠不足が定着したことも慣れの証左なのかもしれない。

「証左」の類語との使い分け

証跡

「証跡」は<しょうせき>と読みます。 「証跡」の意味は「証拠となる痕跡」です。 ある事が行われたという証拠となる跡形・後々の証拠となるような痕跡を表します。 「証左」は「事実を明らかにするための材料」で、「証跡」は「何かの真実を確立するのに役立つ、事実に基づく証拠」を表します。 ですので、「証跡」は”後々、あることが行われたという証左となる痕跡である”ということが言えます。

例文

  • 室内に犯罪の証跡が残っている。
  • 他殺であるという証跡が残っている。
  • その島には人が住んでいたと思われる証跡があった。

左証

「左証」は<さしょう>と読みます。 「左証」の意味は「(割符の左半分の意から)証拠。証左」です。 事実を明らかにするよりどころとなるもの・真実をはっきりさせるための材料を表します。 「左証」は「証左」と同じ意味なので、同じように使うことができます。 ただ、「左証」という言葉を使うことは少なく、一般的には「証左」を使うことが多いです。

例文

  • 新車販売台数が減少したのは、若者の車離れの証左と言えるだろう。
  • 経営が活発化したのは、国内経済の成長や活性化の証左とも考えられる。

証拠

「証拠」は<しょうこ>と読みます。 「証拠」の意味は、

  • 証明の根拠。事実認定のよりどころ。あかし
  • 裁判所が法律を適用すべき事実の有無を確定する材料

となります。 「証拠」も、事実を明らかにするよりどころとなるもの・真実をはっきりさせるための材料を表します。 ほとんど意味は同じですが、「証左」の方が堅い言葉で、一般的には「証拠」の方がよく使われます。 また、「証左」は「証拠」に置き換えることができますが、どちらかというと「証左」の方が文語で、「証拠」の方が話し言葉となります。

例文

  • 彼が犯人であるという有力な証拠はまだない。
  • 証拠不十分のため、不起訴になる。
  • あくびをしてしまうのは、退屈しているという証拠である。

証人

「証人」は<しょうにん>と読みます。 「証人」の意味は、

  • 保証に立つ人。保証人
  • 事実を証拠立てる人。特に、訴訟法上、裁判所から過去に経験した事実について報告を命じられた第三者

となります。 「証人喚問」と言いますが、これは「議院が議案の審査または国政に関する調査のため、証人の出頭・証言等を求めること」を表します。 また、「生き証人」といった場合は「事件や出来事を直接経験し、その体験や事実を語ることができる人」を表します。 「証左」にも「保証人」という意味が含まれますが、ほとんどこちらの意味では使いません。 「保証人・保証に立つ人」ということを表したい場合は、「証人」を使うのが良いでしょう。

例文

  • 祖母の遺言書の作成に、証人として立ち会う。
  • 彼は明日、証人として喚問されることになっている。
  • 裁判所は、彼女を窃盗事件の証人として法廷に召喚した。

証明

「証明」は<しょうめい>と読みます。 「証明」の意味は、

  • ある事柄が事実または真理であることを、理由や根拠に基づいて証拠立てること
  • 事実または法律関係の存否ないし真偽を明らかにすること

となります。 ある物事や判断の真偽を、証拠を挙げて明らかにすることを表します。 よく「身分を明かすため身分証明書を見せる」「本人であることを証明する」などと言いますよね。 「証左」は「事実を明らかにするための材料」、 「証明」は「ある事柄が事実であることを明らかにすること」を表します。 「証左」と「証明」は非常に似ていますが、少々ニュアンスが異なるので間違えないように注意しましょう。

例文

  • 入場するには、身分証明書が必要となる。
  • この世に幽霊が存在するということを証明するのは難しい。
  • その事実は、身の潔白を証明することができる。

「証左」の英語で「エビデンス」か?

「証左」の英語表現を見ていきましょう。 「証拠」という意味の「証左」は、英語で「エビデンス」で正解です。 カタカナ語「エビデンス」は、英語「evidence」が語源です。 「証人」という意味の「証左」は、英語で「witness」といいます。

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まとめ

「証左」について理解できたでしょうか? ✔︎「証左」は<しょうさ>と読む ✔︎「証左」は「事実を明らかにするための材料。あかし。証人」を意味 ✔︎「証左」という言葉には、文章に堅いイメージを与える効果がある ✔︎「証左」の類語には、「証跡」「証拠」「証明」などがある

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