「それで」「そこで」「そして」「それから」「だから」という言葉をご存知でしょうか。「それでやめた」「そこで彼に頼んだ」「そして雨が降り始めた」といったように使います。では、それぞれの意味についてしっかりと理解しているでしょうか。どの表現も日常会話で使うことが多いですよね。どれも似たような感じがしますが、実はそれぞれ意味や使い方が異なります。正しく使うには、一つ一つの意味についてきちんと知っておく必要があります。そこで今回は「それで」「そこで」「そして」「それから」「だから」の使い分けについて解説していきます。正しく覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「それで」・・・前に述べた事柄が理由となり、その結果を後に述べること 「そこで」・・・前に述べた詳しい状態が理由となり、それから導かれる状況を後に述べること 「そして」・・・前の事柄に続いて、起こるあるもう一つの事柄を後に述べること 「それから」・・・前の事柄に続いて、付け足す事柄を後に述べること 「だから」・・・前に述べた事柄が理由となって、その物事についての考えを後に述べること
「それで」「そこで」「だから」はほぼ同じ意味ですが、使い方が異なります。 「それで」「そこで」は前の事柄についての事実を述べる場合、「だから」は前の事柄について自分が思った事を述べる場合に使います。 「それで」は単に物事の理由を述べているだけですが、「そこで」は物事の詳しい状況を述べます。 「そして」と「それから」もほぼ同じ意味ですが、少々ニュアンスが異なります。 「そして」よりも「それから」の方が、後に述べる事柄を強調するという役割があります。 また、「そして」は書き言葉として、「それから」は話し言葉として用いることが多いです。
「それで」の意味は、
です。 主に、「それで」は「◯◯。それで、△△」という形で用います。 「△△ということになったのは、◯◯が理由だから」という意味になります。「◯◯」には物事の原因が入り、「△△」には物事の事実が当てはまります。 例えば、「電車に乗り遅れてしまった。それで、タクシーに乗ったのだ」と使います。 事実を述べる場合に使うので、自分の考えや判断を述べることはありません。 『今日結果が発表されたんだ』『それで、結果はどうなったの』といったように相手に話の続きを催促したり、『やることは終わったね』「それで、今から何する?」と話題を発展させる場合にも使います。 『それで良い?』『それで決まり』といったように、「それ」で何かの事柄を表すこともあります。
例文 「次の事柄を導く」という意味
「別の話題に移ったり話を先へと促す」という意味
「そこで」の意味は、
です。 主に、「そこで」は「◯◯。そこで、△△」という形で用います。 「△△ということになったのは、◯◯という状態だったから」という意味になります。「◯◯」には物事の具体的な状況が入り、「△△」には物事の客観的な事実が当てはまります。 ある詳しいことが原因で、導かれた状況を詳しく説明しています。「そこで」を使う場合は、前の事柄は具体的な状況を説明する必要があります。 「そこで」は自分の考えや意見を述べるのではなく、物事の事実について述べます。「そこで」のあとの表現は、過去形であることが多いです。 『そこで良い?』『そこで暮らす』といったように、「そこ」と指示語として使うこともあります。
例文 「前の事柄が理由となって、後に述べる事柄が起きる」という意味
「別の話題に移る」という意味
「そして」の意味は、
です。 主に、「そして」は「◯◯。そして、△△」という形で用います。 「◯◯ということが生じて、それに関係した△△が起きた」という意味になります。「◯◯」には物事の状態、「△△」には引き続いて起きた物事が当てはまります。 あくまでも前の事柄と後の事柄に関連することがある場合にのみ使います。 例えば、「彼はサッカーがとても上手い。そして勉強もできる」といったように言います。 前の事柄に引き続いて起こる事柄を述べる場合に使うので、前の事柄と関係がない場合は使えません。 「そして」は「そうして」という言葉が変化して使われるようになりました。
例文 「前の事柄を受けて、後に述べる事柄が起こる」という意味
「前の述べた事柄に、他の事柄を付け足す」という意味
「それから」の意味は、
です。 主に、「それから」は「◯◯。それから、△△」という形で用います。 「◯◯ということが生じて、それに関係した△△が起きた」という意味になります。「◯◯」には物事の状態、「△△」には続いて起こる物事が当てはまります。 時間的に、「◯◯」の後に「△△」が続くことを表す場合に「それから」を使います。 「それから」は前に述べた事柄よりも、後に述べる事柄を強調する効果があります。 例えば、「必要な物を手に入れるため買い物に行って、それから家に帰った」といったように言います。 また、「それから」は「お茶、水、それからオレンジジュースを持ってきて」といったように、何か物事を付け加える場合にも使います。 「それから」は話し言葉として用いることが多いです。
例文 「前に述べた事柄に続いて、他の事柄が起きる」という意味
「ある事柄に付け加える」という意味
「だから」の意味は「前の述べた事柄が原因で、次に述べる事柄が起こること」です。 主に、「だから」は「◯◯。だから、△△」という形で用います。 「◯◯が理由で、△△と思う」という意味になります。「◯◯」には物事の原因が入り、「△△」には物事に対しての自分の考えが当てはまります。 例えば、「その選手は活躍していて、おまけに格好良い。だから人気があるのだ」と言えます。 「だから」は自分の思いを伝える場合に使うことができるので、「だから」の後に「〜しましょう」「〜しなさい」「〜はダメです」といったように相手に促す表現を入れます。 「だから」は原因を表す事柄が無くても、『だから、断った方が良いと言ったじゃないか』といったように用いることもできます。 「だから」は話し言葉として使われていることが多いです。書き言葉や改まった場面で使う場合は「ですから」「したがって」「従いまして」などに言い換えられます。
例文
元NHKアナウンサーの著者が教科書通りの敬語ではなく、様々なシーンで使うことができる生きた敬語表現を紹介しています。文法的に正しい敬語でも、言い回しや場面によっては相手に不快感を与えてしまう場合があります。こちらの本では ”気の利いた敬語” の使い方を、言葉のプロがコンパクトに解説しています。
同じ内容でも伝え方次第で結果が全く変わってしまう。そんな経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか?実は言葉の選び方や順序には公式があり、それに気付きさえすれば、ビジネスシーンだけではなく人生全般でのコミュニケーションを円滑にすることができます。こちらの本では、相手の返事を「ノー」から「イエス」に変える具体的な方法が体系化されています。
偏差値35だった筆者が、二年間の浪人と東大合格の末にたどり着いた読書術を余すところなく大公開しています。文章を読み込む力や論理的に整理する力などが劇的に向上する実践的な読み方が分かりやすく解説されています。仕事・勉強の生産性を上げたい人にも読書嫌いにも効果テキメンの一冊です。