「言質を取る」といった言葉は聞いたことがありますか?「言質」はビジネスや政治でよく使われている「後に証拠となる言葉」の意味があります。今回は「言質」の正しい読み方や使い方、英語表現や類語も解説していきますい!
「言質」は<げんち>と読みます。 「げんしち」「げんしつ」は誤読ですが、現在では慣用読みとされています。 (※慣用読み…正式な読み方ではないが一般的に定着した読み方のこと)
「言質」の意味は、「後に証拠となる言葉」のことです。 同じ意味で「言葉質(ことばしち)」といった言葉もあります。 なぜそのような意味をもつのか、漢字の語源を解説していきます。 「言」は知っている通り「言う」「言葉」といった意味があります。 また、「誓い」といった意味もあります。 「質」は「もの」「中身・根本」「事実」「正す」などといったたくさんの意味を持つ漢字です。 本来は「金銭に相当する品物」といった意味の「しち」を意味する漢字が「質」でした。 それが転じて「約束を守る保証として相手に預けておくもの」といった意味に転じました。 「しち・ち」という発音で使う「質」はその意味を持ちます。 「人質」や「質屋」などがそうです。 「言質」の「質」もその意味を持ち、「言」と組み合わさり、「約束を守る保証として相手に預けておく言葉」として「証拠となる言葉」という意味の言葉となりました。
「言質」という言葉は、ビジネスシーンや政治でよく使われています。 主に、「言質を取る」「言質を取られる」といった表現で使われています。 「言質を取る」は「交渉事などで、のちに証拠となるような言葉を相手から引き出すこと」です。 交渉や約束などで、万が一相手が約束を破ったり考えを変えたりすることを懸念し、そうさせないよう証拠となる言葉を引き出して取っておくためです。 そのため「確認を取る」に比べて、相手への不信感や疑惑の念のあるニュアンスとなります。 その逆で、「言質を取られる」とは、相手にとって有利になってしまう言葉や証拠となる重要な発言をしてしまった時に使います。 「言質を取られる」と、「あの時○○って言っていましたよね?」などと詰め寄られてしまいます。 ビジネスの商談における発言や政治家の発言は命取りとなる場合があります。 商談では相手に有利に交渉が進んでしまったり、政治では揚げ足を取られ失脚もしかねません。 そのため「言質」をとられないように、細心の注意を払って発言しています。 政治家の話し方が回りくどかったり明言を避けるのもそのためです。 それ以外にも、
などといった使い方があります。 詳しい使い方は例文を参考にしてください。
○証言 (意味:ある事実を証明する言葉、事実を述べること)
○供述 (意味:裁判官・検察官に対し事実について述べること)
○確言(かくげん) (意味:しっかりと根拠のある言葉、信じるべき言葉)
○陳述 (意味:意見や考えを口頭で述べること)
「言質を取る」の英語表現を考えましょう。 欧米は "契約文化" なので、そもそも「言質」という考え方そのものがあまりありません。 しいていうならば「make someone promise」ですが、欧米では口約束をしても契約書にサインをしていなかったら何の意味もないので注意してください。 契約書などの正式な「約束」は「contract」といいます。
I made him promise on the spot.
その場で彼から言質を取り付けた。
I'm negotiating for a new contract.
新しい契約のために交渉している。
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「言質」について理解できたでしょうか? ✔後の証拠となる言葉 ✔主に「言質を取る」「言質を取られる」と使われる ✔ビジネスの商談や、政治家についてよく使われている 普段、馴染みのない言葉ですがビジネスシーンではたまに用いられる言葉です。 その際にすぐに話を理解出来るようしっかりと覚えておきたい言葉のひとつです!