「有用性」という言葉をご存知でしょうか。「有用性がある」「有用性を発揮する」などと使います。では、「有用性」の意味についてしっかりと理解できたでしょうか。「有効性」や「実用性」などと似た言葉が多いということもあって、曖昧に覚えている人も多いかもしれません。聞き慣れない言葉ではありますが、正しく使うためには意味をしっかり知っておきたいですよね。類語なども覚えておくと、より知識を深めることができます。そこで今回は「有用性」の意味や使い方、類語との違いについて解説していきます。「有用性」を適切に知って、上手く使えるようにしましょう!
「有用性」の意味は「役立つ傾向。有効に機能する性質」です。 何かをするにあたってその事が役に立つ、使いやすいことを表します。 「有用性」は「役に立つ」という意味の「有用」と、「名詞に伴って、その性質や傾向を持つこと」を表す「性」が付くことによって、「有益な性能を持つ性質」という意味になります。
医学用語としての「有用性」は「安全性と能率性を持っているさま」を意味します。 ある病に効果を発揮する薬や手術が発表されても、それを使った結果危ない状態になってしまっては意味がありません。 そういったことがないように、医療の世界においては安全性と能率性を持った「有用性」が必要となります。 医学用語として「有用性」を使う場合は、主に「臨床的有用性」という言葉がよく使われます。 「臨床的有用性」は医療技術の質を高めたりコスト削減のため、医師や患者の助けを受け、臨床試験を繰り返し有用性があるかないかを決めます。 「有用性のある成分」「この薬は有用性が高い」「この治療法は有用性がない」などと言ったりします。
使ってみて良いと思ったり、無くてはならないと感じた場合に「有用性」を使います。 実際に使ってみた・行ってみた後に使うので、使う前は「有用性」は用いません。 「有用性」は方法や仕組み、構造などが役に立つということを表す場合に使うことが多いです。ものに対してだけでなく、人の評価としても使うことができます。 例えば、「学習していても、有用性を分かっていないと何の得にもならない」と言ったします。これは「学習しても、その役立つ性質を分かっていないと、何の効果も得ることができない」という意味です。 言い回しとしては、
などとなります。
例文
「有効性」の意味は「効き目があるさま。効力がある傾向」です。 「有効性が示される」「有効性がある」「有効性が高い」などと言います。 「有効性」も「有用性」はどちらも「役に立つ性質」を表しますが、「有用性」の方が意味する幅が広くなります。 例えば、歯ブラシは歯を磨くことに対して「有効性」がありますが、靴磨き・水回りの掃除・細い場所の掃除などと多様に使うことができるので「有用性」があるとされています。 「有効性」は特定の物事に対して効き目があることを、「有用性」は本来の使い方以外でも役立つことに対して用います。
例文
「実用性」は「実際に役に立つ性質。実際に用いてみること」です。 「実用性を疑う」「実用性が高い」「実用性がある」などと言います。 「実用性のあるプレゼント」「実用性がある商品」などと言うように、実際に使う場面を想定することを表します。 このアイデアが実際の暮らしのどのように使えるか、本当に使えるかどうかという点を考えています。 一方、「有用性」は使う場面を想定しなくても使うことができます。 「有用性」と「実用性」は意味が似ているので、「有用性がある」という部分を「実用性がある」と言い換えられることがあります。
例文
有益性 (意味:ためになる性質を持っていること) 「この計画は有益性が高い」 ユーティリティ (意味:役立つこと) 「ユーティリティプレーヤーが活躍する」 実利 (意味:実際に利益があること) 「実利的な勉強を進める」 役に立つ (意味:ある事をするのに適していること) 「この電話は古いが、まだ役に立つだろう」 便利 (意味:ある事に上手く役立つこと) 「この自転車はとても便利だ」 貢献 (意味:ある事のために力を尽くすこと) 「成功に向けて少しでも貢献する」 簡便 (意味:簡単でなおかつ便利なこと) 「簡便なやり方で進める」 重宝 (意味:実際に使って便利なこと) 「重宝な物を大切にする」 利便 (意味:便利なこと) 「この商品は利便性が高い」 敏腕 (意味:事柄をさっさと処理する能力がある) 「敏腕な弁護士に頼む」 腕利き (意味:腕が優れている人) 「腕利きの探偵がいるらしい」 効果的 (意味:効果があること) 「筋トレはダイエットに効果的だ」
無用性 (意味:役に立たない性質) 「この道具は無用性が高い」 無益 (意味:利益がないこと) 「無益な言い合いをしている」 無効 (意味:役立たないこと) 「ボールペン以外で書くと無効になるよ」 不要 (意味:必要がないこと) 「話し合いは不要だ」 用無し (意味:用がないこと) 「君は本当に用無しだ」 無価値 (意味:役に立つ性質がないこと) 「そんな方法は無価値だよ」 徒労(とろう) (意味:無駄な苦労) 「頑張っても徒労に終わるよ」 不毛 (意味:結果が実らないこと) 「不毛な議論を繰り返す」
「有用性」は英語で「usefulness」と言います。 医学用語の「臨床的有用性」は「clinical usefulness」になります。
Everyone logically recognizes the usefulness of such a policy, but there has never been any debate on that.
論理的にはそのような政策の有用性は皆が認知しているが、それに関する話し合いは一度も行われていない。
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「有用性」について理解できたでしょうか? ✔︎「有用性」は「役立つ傾向。有効に機能する性質」を意味 ✔︎ 医療においての「有用性」は「安全性と能率性を持っているさま」を表す ✔︎「有用性が高い」「有用性が低い」「有用性を発揮する」などと使う ✔︎「有用性」の類語には、「有益性」「簡便」「効果的」「腕利き」などがある