「上げる」と「挙げる」は、どちらも「あげる」と読む同訓異字です。「上げる」の意味は、位置、程度、地位、値段、順序を高くすることです。例えば「イスの高さを上げる」などと使います。「挙げる」の意味は、はっきりと目立つ形で物事を示すことです。例えば「成功例を挙げる」などと使います。
「上げる」・・・「位置、程度、地位、値段、順序を高くすること」 「挙げる」・・・「はっきりと目立つ形で物事を示すこと、成果を残すこと」
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「上げる」の意味は幅広いです。 「上げる」の意味は「位置、程度、地位、値段、順序を高くすること」です。 「ストーブを屋根裏部屋に上げる」「シャッターを上げる」などは、「人や動物、物を高い所に移動させる」という意味で使われています。 「手を上げる」「顔を上げる」など、「体の一部を上に動かすこと」も表します。 「課長に上げる」「高校に上げる」では、「今よりも高い地位やレベルに進めること」を意味します。 「音量を上げる」「温度を上げる」は、「程度を高くすること」です。 「名を上げる」「給与を上げる」などは、「以前よりも優れた状態であること」を表します。 また「上げる」は元々「神様や目上の人に供える」という意味で使われていましたが、現在は「他人に物を与える」という意味でも使われます。 例えば、「お菓子を上げる」「水を上げる」などと用います。 「上げる」は「飲んだり食べたものを吐き出す」という意味もあります。この場合は「犬がドックフードを上げる」と使います。 「猫を室内に上げる」「お客を座敷に上げる」ならば「屋内に入れる」という意味です。 「物事を終わらす」という意味では、「仕事を上げる」「中級を上げる」などと使います。 「仕上げる」「勤め上げる」などと、複合動詞として使うこともできます。
例文 「高くする」という意味
「物を与える」という意味
「吐き出す」という意味
「室内に入れる」という意味
「物事を終わらす」という意味
「挙げる」の意味は「はっきりと目立つ形で示すこと」です。 分かりやすいように、はっきりを示すことを表します。 例えば、「この映画は優秀作品賞候補に挙げられた」と使います。はっきりと目立つ形で名前や物事を示しています。 「利益を挙げる」「効果を挙げる」など、何らかの成果や業績を残すことを表します。好ましい結果を残すことで、悪い結果の場合は使いません。 他にも、「犯人を挙げる」と、「犯人や容疑者を捕まえる、証拠を見つける」という意味でも使われます。 「力を出す」と意味でも使います。「全力を挙げる」ならば「物事を進めるのに全力を出す」「出し尽くすこと」を意味します。
例文 「はっきりと目立つ形で示す」という意味
「犯人を捕まえる」という意味
「力や能力を出し尽くす」という意味
「上げる(あげる)」と「挙げる(あげる)」のどちらを使うが判断できないときは、「あげる」を位置、程度、地位、値段、順序などを高くするという意味で使うのであれば「上げる」を使い、はっきりと目立つ形で物事を示すこと、成果を残すことという意味で使うのであれば「挙げる」を使います。