「足元」と「足下」という言葉をご存知でしょうか。「足元を見る」「足元が悪い」などと使います。「あしもと」と聞くと、「足元」と「足下」、どちらの漢字をイメージするでしょうか。「足元」と「足下」では違いはないように思いますよね。しかし、「足元」と「足下」はそれぞれ意味が異なります。日常会話でも使うことが多いので、違いはきちんと知っておく必要があります。そこで今回は「足元」と「足下」の使い分けについて解説していきます。違いを正しく知って、上手く使い分けできるようにしましょう!
▶︎「足元」・・・立ったり歩いたりしている足のあたり ▶︎「足下」・・・立ったり歩いたりしている足の真下
「足元」は「立っている場所の付近」、「足下」は「立っている場所」を表します。 「足下」よりも、「足元」の方が広い範囲を指します。 「足元」と「足下」は細かい違いがありますが、区別するのに迷ってしまう場合は「足もと」とするのが良いです。 新聞やニュースなどでは、「足元」が使われています。
「足元」は<あしもと>と読みます。 「足」は音読みで「ソク」、訓読みで「あし・たりる・たる・たす」と読みます。 「足」は「あし。ももから下のところ」を意味します。 「元」は音読みで「ゲン・ガン」、訓読みで「もと・はじめ」と読みます。 「元」は「ねもと」を意味します。 「足元」の意味は「立っている足のまわりの場所」です。 「足元」が1歩2歩進んだ距離を表します。 よく「お足元にご注意ください」という表現が使われますが、これは間違いです。「お」と「ご」が二重に用いられているので、二重敬語となってしまいます。 正しくは「足元にご注意ください」「お足元に注意してください」です。 「御御足(おみあし)」という表現がありますが、これは二重敬語ではありません。「御御足」は相手の足を敬っていう語です。 「足元」を用いた表現を紹介します。 「足元にも及ばない」==> 相手が優秀で比べられない 「足元を固める」==> 基礎となる部分を作ること 「足元を見る」==> 相手の弱点を見つけて、そこにつけこむこと 「足元を脅かす」==> 相手を危うくさせること 「お足元の悪い中〜」==> 悪天候にも関わらず、来てくれたことにお礼を述べる 「足元をすくわれる」は使うことが多い表現ですが、これは間違いです。この場合は「足をすくわれる」が適切になります。
例文
「足下」は<あしもと>と読みます。 「足」は音読みで「ソク」、訓読みで「あし・たりる・たる・たす」と読みます。 「足」は「あし。ももから下のところ」を意味します。 「下」は音読みで「カ・ゲ」、訓読みで「した・しも・もと・さげる・くだす・おりる」と読みます。 「下」は「低いところ」を意味します。 「足下」の意味は「立っている足の真下にある場所」です。 「足下」は足がついているところや1歩進んだ距離を表します。 上記で紹介した「足元」を用いた表現は、「足元」の部分を「足下」に変えて使うことができます。 「足下が悪い」「足下を見る」などと言えます。「足元」よりも狭い範囲を表すので、「程度が悪い」というニュアンスを込められます。
例文
「足許」は<あしもと>と読みます。 「足」は音読みで「ソク」、訓読みで「あし・たりる・たる・たす」と読みます。 「足」は「あし。ももから下のところ」を意味します。 「許」は音読みで「キョ」、訓読みで「ゆるす・もと・がり・ばかり」と読みます。 「許」は「あたり・下の部分」を意味します。 「足許」の意味は「立っている足のあたり」です。 「足許」は「足元」よりも、さらに広い範囲を指します。 「足元」が1歩2歩進んだ距離とすれば、「足許」は3歩4歩進んだ距離を表します。 「足許」は「足元」「足下」と比べて、使う機会が少ないですが覚えておきましょう。
例文
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