「感嘆」という言葉をご存知でしょうか。「感嘆の声」「感嘆のため息」などと聞いたことがあると思います。「感嘆」と聞くと、「感心する・褒め称える」という意味をイメージする人がほとんどだと思いますが、実は「感心する」という意味以外にも他の意味が含まれます。知らなかった、という方も多いかもしれません。ですので、「感嘆」は間違った使い方をしてしまうと、相手に誤解を招いてしまいます。そこで今回は「感嘆」の意味や使い方、敬語、類語について解説してきます。意味を知って、正しく使えるようにしましょう!
「感嘆」は「感心して褒めること」を意味します。 感心、感激のあまり声やため息をもらす様子、褒め称えるさまを表します。 「感」は「外部の物に触れて心が動く」、「嘆」は「感じ入ってため息をつく。褒める」を意味します。 このことからも、「感嘆」は「ため息をついてしまうほど感心する・感動する」という意味合いであることがわかります。感激するあまり声が出てしまう、ものすごく褒めるというイメージです。
「感嘆」は「なげき悲しむこと」を意味します。 「嘆く」とは「ひどく悲しむ・悲しんで泣く・悲嘆にくれること」を表します。 「嘆」という字には「褒める」という意味だけでなく、 悲しんで『は〜』とため息をつく」という意味も含まれます。 ですので、「感嘆」は「ひどく悲しむこと・悲嘆にくれるほど悲しむ」という意味になります。 「感嘆」は「感心して褒める」というイメージが強いですが、「なげき悲しむ」という意味もあります。 実際、「感嘆」は「なげき悲しむ」という意味よりも、「感心して褒める」という意味で使うことが多いです。
「感嘆」は「ほめる」というニュアンスがあるので目上の人に使うには適しません。「感心」も同様の理由で目上の人に使うのは避けた方がよい表現です。 また、「感嘆しました」などはそもそも一般的にあまり使用されない言い回しなので分かりづらく、ビジネスシーンでは使用しないのが無難です。 目上の人に敬意を示しながら感動したことを伝えるには、
などと言うのがよいでしょう。
「感心して褒める」という意味での「感嘆」の使い方は、
などとなります。 「感嘆の声」とは、「おおー」「わー」といった驚いたり感心したりした際の歓声を表します。 「感嘆の声をあげる」「感嘆の声をもたらす」ということで、感心したり驚いたりして、思わず大きな声で叫んでしまうことを示します。 「感嘆おくあたわず」とは「感心して褒めらずににはいられない」「褒めることをやめることができない」状態を意味しています。
例文
「なげき悲しむ」という意味での「感嘆」の使い方は、
などとなります。 「ため息」の代わりに「吐息(といき)」ということもあります。 「ため息」とは気苦労や失望などから、また、感動したときや緊張がとけたときに、思わず出る大きな吐息のことです。「溜め息が出るほど残念である」「疲れて思わず溜め息をつく」などと言いますよね。 「吐息」は落胆したり、緊張がゆるんだりしたときに思わず出る息のことです。 「感嘆のため息がもれる」といった場合は、「悲しみなどから、思わず大きな吐息が出てしまうこと」を意味します。
例文
喝采<かっさい> (意味:出来映えのよさに感心し、手をたたいたり、声を出したりしてたたえること) 「彼の熱演に喝采を送る」 詠嘆 (意味:感動して声を出したり、ため息をついたりすること) 「思わず詠嘆の声をもらしてしまう」 感銘 (意味:忘れられないほど深く感じること) 「先生のお話に感銘を受ける」 感慨 (意味:心に深く感じて、しみじみとした気持ちになること) 「長年の夢が叶い、感慨深いものがある」 賞嘆 (意味:性質や出来映えのよさを褒めること) 「専門家がそろって賞嘆する」 称賛 (意味:褒めたたえること) 「暴漢に立ち向かった彼の勇気ある行動は称賛すべきである」 驚嘆 (意味:すばらしい出来事や、思いも及ばない物事に接して、驚き感心すること) 「最新の医療技術には驚嘆するばかりである」
哀惜<あいせき> (意味:人の死など、帰らないものを悲しみ惜しむこと) 「突然のお知らせを聞き、哀惜の念に堪えない」 嘆差 (意味:なげくこと) 「友人の死に嘆差する」 哀傷 (意味:心に深く感じて物思いに沈むこと) 「哀傷が心を襲った」 嘆く (意味:ひどく悲しむ。悲しんで泣く。悲嘆にくれる) 「身内の不幸を嘆く」 悲嘆 (意味:かなしみなげくこと) 「知人の急逝を悲嘆する」 嘆息 (意味:悲しんだりがっかりしたりして、ため息をつくこと) 「不運が起こって嘆息する」 悲哀 (意味:悲しくあわれなこと) 「人生の悲哀を感じる」
「感嘆文」==> 過度な程度や特殊な状態に感嘆や驚嘆を表す文 感動した気持ちを表している文で、文末に「!」を用いることが多いです。 主語・述語の形式が整っておらず、感動の気持ちをそのまま表現しています。
「感嘆詞」==> 感動や応答、呼びかけを表す語 主に、”感動詞”と言われています。口語では頻繁に用いられますが、文語で用いられることは少ないです。 感動のあまり発する言葉で、「ああ・あら・おお・おや・えっ・ほう・おっ・まあ・やれやれ・えい・ちょっと・もしもし・はい・いいえ」などがあります。
「感嘆符」==> 感嘆・疑問・興奮・強調といった感情を表す符号。 エクスクラメーションマーク「!」、俗に”ビックリマーク”と言います。主に、文末で用います。 漫画などでは「!!」や「!?」「?!」といったような使い方をすることがありますが、基本的に「!」「?」は連続して使わない方が無難です。 「!?」は「感嘆符疑問符」です。「疑問符」とは疑問を表す「?」の符号で、疑問文の終わりに用います。インタロゲーションマーク、俗に”はてなマーク”と言います。
「感心」というニュアンスの「感嘆」の英語は、「admiration」「wonder」などがあります。 「wow」を感嘆詞や動詞として使うこともできます。
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「感嘆」について理解できたでしょうか? ✔︎「感嘆」は「感心して褒めること」「なげき悲しむこと」を意味 ✔︎「感嘆」は一般的には、「感心して褒める」という意味で使うことが多い ✔︎「感嘆の声をあげる」「感嘆のため息を吐き出す」などと使う ✔︎「感嘆」の類語には、「詠嘆」「驚嘆」「悲嘆」などがある