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「いきさつ」と読む?「経緯」の意味と使い方、類語、「経過」との違いを解説!

「経緯」という言葉をご存知でしょうか。一般的に「けいい」と読むことが多いですが、実はこの読み方以外にも別の読みがあります。また、読み方次第で若干意味も変わります。知らなかった、という方も多いのではないでしょうか。このように、普通に使っている言葉でも新しい発見があります。そこで今回は「経緯」の意味や使い方、読み方、類語、「経過」との違いについて解説していきます。「経緯」の読み方や意味を正しく理解して、上手く使いこなせるようにしましょう。

「経緯」の読み方

「経緯」の読み方は3つあります。

  • けいい
  • いきさつ
  • たてぬき

「経」は音読みだと「ケイ」「キョウ」、訓読みだと「へる」「たていと」「たて」「たつ」と読みます。 「緯」は音読みだと「イ」、訓読みだと「よこいと」と読みます。 基本的に、「けいい」か「いきさつ」と読むことがほとんどです。どちらの読み方でも意味は同じです。

「経緯」の意味

「経緯(いきさつ)」の意味は「こみいった関係。事件の経過」です。 「経緯(けいい)」の意味は、

  • たて糸とよこ糸。たてとよこ
  • 南北と東西。経線と緯線。経度と緯度
  • 秩序を立てて、治めととのえること
  • いきさつ。入り組んだ事情。物事がこれまで展開してきた筋道。

となります。 「けいい」も「いきさつ」もほぼ同じ意味になります。 ただ、「けいい」と読む場合はその他にも様々な意味が含まれます。 「経」は「織物の縦糸」、「緯」は「織物の横糸」を意味します。 ですので、「経緯」は元々「縦横」や「縦糸と横糸」を表す言葉です。 そこから、「縦横に入り組んだ糸のように複雑な事情」を比喩的に「経緯」と言うことになりました。 「経緯」は一般的に、「入り組んだ事情」「物事がこれまで展開してきた筋道」といった意味で使われることが多いですが、「たて糸とよこ糸。たてとよこ」といった意味で使われることもあるので、前後の文脈を考慮して判断するようにしましょう。

「経緯」の使い方と例文

「結果に至るまでの過程」「物事の経過」ということを表したいときに、「経緯」を使います。 「経緯」はビジネスシーンにおいても使われ、例えば「経緯報告書」というものがあります。 ”経緯報告書”とは、物事がそこに至るまでの事情を説明するための書類となります。 例えば、何か問題やトラブルが発生した際に、どういった事柄でどのように対処して、問題が終了したという事実関係を記すものです。 「けいい」と読んでも「いきさつ」と読んでも意味は同じですが、「けいい」の方が文語的になります。 また、「けいい」に比べると「いきさつ」は身近な事柄に使われることが多いです。

例文

  • 事件の経緯を説明します。
  • これまでの経緯を語る。
  • どういった経緯でここまでたどり着いたのだろうか。
  • 結婚までの経緯を明かす。
  • 今回のA社の不祥事の経緯を明らかにする。
  • 今回怒ったトラブルの経緯は話すと長くなります。
  • ここに来た経緯を事細かに思い出す。
  • 起業家になった経緯を話す。
  • アクシデントが起きた経緯は今のところ、はっきりしない。
  • このような世紀の大発見に至った経緯を、是非とも聞かせてほしい。

「経緯」と「経過」の違い

「経過(けいか)」の意味は、

  • (時間が)過ぎてゆくこと
  • 物事のうつりゆく状態。なりゆき
  • 太陽面を内惑星、彗星などの天体が通り過ぎる現象。また、惑星面をその衛星が通過すること

となります。 「経」は「通り過ぎる。へる」、「過」は「通りすぎる」を意味します。 「経緯」と「経過」は非常に似ていますが、意味は異なります。 例えば、「事件の経緯」とした場合は「事件が起きた要因や理由から発生までに至る詳しい内容の説明」となり、「事件の経過」とした場合は「事件の一連の時間の流れ」を意味します。 ですので、「経緯」は原因から結末まで詳しく筋道を立てて説明することで、「経過」は単に時間の流れを説明することとなります。

例文

  • あれから5年の歳月が経過した。
  • 手術後の経過は良好である。
  • 事件の経過を詳しく述べる。
  • 交渉の経過を報告する。

「経緯」の類語

粗筋 (意味:よその筋道。あらまし。特に、小説・演劇・映画などのだいたいの内容) 「だいたいの話の粗筋が完成した」 事情 (意味:物事がある状態に至るまでの理由や状態。また、その結果) 「事情が許す限りは協力する」 成り立ち (意味:あるものができ上がること。また、でき上がるまでの過程や事情) 「この仕事は彼なしでは成り立たない」 道のり (意味:ある地点から他の地点までの道の長さ) 「ここまで来るにはだいぶ道のりが長かった」 背景 (意味:物事の背後にある事情。また、裏から支える勢力) 「今回の事件の背景には金銭のトラブルがある」 顛末<てんまつ> (意味:事の最初から最後までの事情。一部始終) 「事件の顛末を説明する」 プロセス (意味:過程。経過) 「どんなプロセスを経て、今の価値観を持つようになったのか」 仔細<しさい> (意味:詳しい事情。一部始終) 「事の仔細を記録に残しておく」

「経緯」の英語

「経緯」の直訳的な英語は、「the sequence of events」などになります。 通常の会話で使用する場合は「how」を使います。

Could you please tell me how that event has happened?

その事件がそのように起こったのか経緯を教えてくれませんか?

また、「経緯」は「the whole story」などと表現してもよいでしょう。

Let me tell you the whole story on this matter.

この件の経緯を話しますね。

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まとめ

「経緯」について理解できたでしょうか? ✔︎「経緯」は「けいい」「いきさつ」「たてぬき」と読む ✔︎「経緯」は「入り組んだ事情。物事がこれまで展開してきた筋道」という意味 ✔︎「けいい」でも「いきさつ」と読んでも意味は同じだが、「けいい」の方が文語的 ✔︎「経緯」の類語には、「成り立ち」「事情」「顛末」などがある

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