「会う」「合う」「遭う」「遇う」「逢う」は、すべて「あう」と読みます。「会う」「逢う」は、人と人が顔をあわせることやある場所で対面することです。「遭う」と「遇う」の意味は、良いことや悪いことにあうことです。「合う」の意味は、物事が一致することです。例えば「街で芸能人にばったりあう」であれば、「会う」「逢う」を使います。
会う・・・人と人が顔をあわせること、ある場所で対面すること 合う・・・物事が一致すること、ぴったりとまとまること 遭う・・・好ましくない出来事や、悪いものが思いがけず身に及ぶこと 遇う・・・好ましい出来事や、良いものが思いがけず身に及ぶこと 逢う・・・親しい人や思い入れがある人と顔を合わせたり、運命的に対面すること
この5つの言葉のなかで、他と区別しやすい表現が「合う」となります。 「会う」「遭う」「遇う」「逢う」は「顔を合わせること」を表しますが、細かく分けられます。 人とあう場合は「会う」「逢う」を使い、物事にあう場合は「遭う」「遇う」を使います。 単に対面するときは「会う」で、思い入れがある人と対面するときは「逢う」と表します。どちらを使えば良いか迷った場合は、一般的に使われている「会う」を使うのが無難です。
「会う」の意味は「ある場所で二つ以上が集まって、相手を見てそれと認識すること」です。 「会」は「会合」「集会」と用いられているように、「であう、人が集まる」という意味があります。 「会う」は人に対して使います。 「会う」は、人と人が対面する場合だったら全てに使うことができます。好きな人にあったとき、いやな人にあったとき、約束してあうとき、偶然あったとき、様々な場面で使うことが可能です。 相手が大勢いても、一人でも「会う」を使うことができます。「人に会う」「出会う」「初めて会う」「明日会う」といったように言います。 主に人に対して使いますが、ごく稀に物事に対して「会う」や「出会う」を使うことがあります。 「会う」を用いた表現に「会うは別れの始め」があります。これは「特別な人との出会いであっても、いつかは別れが来ること」を意味します。
例文
「合う」の意味は、
です。 「合」は「合計」「合格」と用いられているように、「一緒になる、ぴったりはまる」という意味があります。 「合う」は物事に対して使います。 「合う」はまとまる、一致する、一緒になる、一つになる、くっつくこと、同じ動作をすることを表す場合に使います。「街中で先生に合ってしまった」「駅前で合う予定だ」といったように使うことはできません。 例えば、「AさんとBさんは意見が合わないので、しょっちゅう喧嘩している」と言います。これは「意見が一致しない、別々の考えを持っている」という意味になります。 「合う」を用いた表現には、
などがあります。
例文
「遭う」の意味は「好ましくない出来事が降りかかること、受けること」です。 「遭」は「遭遇」「遭難」と用いられているように、「偶然であう、めぐりあう」という意味があります。 「遭う」は物事に対して使います。思いがけずに、ある好ましくない物事にあうことを表します。 「遭う」はマイナスなことに対して使うため、プラスなことに対しては使うことができません。 「盗難に遭う」「交通事故に遭う」「散々な目に遭う」「嵐に遭う」といったように使うことができますが、「幸運に遭う」「良いことに遭う」「素晴らしいことに遭う」とは言うことはできないのです。 例えば、「痛い目に遭う」といった場合は「辛さや苦しさを味わうこと」を意味します。何でも人任せにしておくと、あとで自分に良くないことがおそうなどが挙げられます。
例文
「遇う」の意味は「何かを行っているときに、偶然ある事態が身に起こること」です。 「遇」は「奇遇」「境遇」と用いられているように、「であう、良い運がある」という意味があります。 「遇う」は物事に対して使います。思いがけずに、ある好ましい物事にあうことを表します。 「遇う」はプラスなことに対して使うため、マイナスなことに対しては使うことができません。 偶然良い出来事にあった場合に使うのが適します。例えば、「カフェで昔の友達と遇い、思い出話に花を咲かせてしまった」といったように使うことができます。 「遇う」を用いた表現に「時に遇う」があります。これは「良い時期にあう、良いタイミングに迎える」という意味で、「時に遇って、計画を実行することができた」などと使えます。
例文
「逢う」の意味は「ある場所で二つ以上が集まって、相手を見てそれと認識すること」です。 「逢」は「逢着」「遭逢」と用いられているように、「偶然であう」という意味があります。 「逢う」は人に対して使います。主に、偶然であった場合に「逢う」で表現します。 また「逢瀬」「逢い引き」「忍び逢い」と使われているように、「逢う」は男女があう場合に使うことが多いです。特別なひとや好きなひとにあうために、何か強い思いがある場合に用いるのが適します。 例えば、「恋人に逢う」「好きな人と逢う」「運命の人に出逢う」といったように言います。 「ここで逢った」と敵討ちをするときにも「逢う」を使うので、悪い良いに関係なく縁があることに使うことができます。
例文
辞書の多くは、「会う・逢う」「遭う・遇う」「合う」の組み合わせで記載されています。 「会う」「逢う」は、人と顔をあわせることを意味する言葉で、「遭う」「遇う」は、良いことや悪いことなど物事にあうことを意味する言葉で、「合う」は、物事が一致するという意味です。
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