イギリス人がよく使うスラング表現「bloody」の意味と使い方について解説していきます。「bloody」の元の意味は「血だけらけの」という意味ですが、強調を意味するスラングの場合は「血」というニュアンスは一切ありません。また「bloody hell」という表現もよく使われます。今回は「bloody」の意味と使い方を徹底解説していきます。
※音声付き例文がございますので、発音の確認のためにご活用ください。なお、音声はアメリカ英語になっております。
「bloody」の最も基本的な意味は「出血している」になります。 「bleeding」と置き換えることが可能です。 「bloody」は、「血」を意味する名詞「blood」の形容詞形になります。 例文です。
He had a bloody nose.
彼の鼻は出血していた。
He was bloody and dead.
彼は血だらけになって死んでいた。
「bloody」は「出血している、血だらけの」という意味から転じて「残虐な、血を伴う」という意味でも使います。 戦争や争い、事故などの名詞を形容します。 例文です。
It was a long and bloody war and so many people were killed.
長く残虐な戦争で、たくさん人々が亡くなった。
She got hospitalized after a bloody clash.
残酷な事故のあと、彼女は入院した。
上記で説明した「bloody」の基本的な意味は、英語圏ならばどこでも使われています。 しかし、強調のスラング(罵り言葉)として「bloody」を使うのは、イギリス、オーストラリア、シンガポールなどイギリス英語を話す英語圏に限定されます。 アメリカ人は「bloody」をスラングとして使うことはほとんどなく、イギリス人のマネをするときに「bloody」を使います。 例えば、東京出身者が関西人の話し言葉をマネするときに「なんでやねん」と言うのと近いですね。
イギリス英語のスラングで「bloody」を使うときはすべて強調の意味になります。 「bloody」は形容詞も名詞も修飾しますので、副詞にも形容詞にもなることになります。 副詞「bloody」は「とても」という強調で、形容詞「bloody」は「くそな、最悪な」という意味になります。 「bloody」は基本的には怒り表現する乱暴な言い回しになります。なのでネガティブな内容で使うことが多いですが、逆にポジティブな内容に対して使うこともあります。 日本語の「くそ」と似ています。「くそまずい」などとネガティブに使うことが多いです、「くそおいしい」などとポジティブな内容でも使いますよね。 アメリカ英語の場合は「fucking」の使い方に似ています。 しかし、「fucking」ほど「bloody」は下品な言葉ではありません。「fucking」は職場なので使うのは完全アウトですが、「bloody」ならば使っても大丈夫ではないですがそこまでヤバくはありません。
I had a bloody awful day today.
今日はマジで最悪な一日だった。(この「bloody」は副詞)
You're a bloody idiot!
お前はクソバカ野郎だ!(この「bloody」は形容詞)
I'm sick of my bloody boss.
おれのクソみたいな上司に嫌気が差してるよ。
It's bloody hot out here!
ここめっちゃ暑いよ!
I had a bloody good time yesterday!
昨日はまじで楽しかったな!
「bloody」はかなり特殊な使い方もします。 形容詞や副詞のスペルを2に分けて、間に「bloody」を入れる使い方をします。 下記のように使います。
Abso-bloody-lutely!
そのとおり!(元の副詞は「absolutely」)
Fan-bloody-tastic!
やばい!(元の形容詞は「fantastic」)
「fantastic」は「すごい、素晴らしい」というポジティブな意味ですが、「fan-bloody-tastic」のように「bloody」と一緒に使うときは「しまった、やばい」などとネガティブな意味で使います。
イギリス人は「bloody hell」という表現もよく使います。 「bloody hell」は怒りを表す罵り言葉になります。 「bloody hell」は単体でも使いますし、「What the bloody hell」という形で「what」の強調でも使います。
Bloody hell! I've lost my iPhone!
ちくしょう!アイフォーンなくした!
What the bloody hell are you talking about?
お前一体何言ってるだ?
これは「bloody」に限った話でも、英語に限った話でもないのですが、「bloody」は皮肉の文章で使われることもあります。 例えば、日本語でも本当は感心していないのに「すごいじゃん」などと皮肉で言うことがありますよね。 「bloody」も同じく、このような文脈で使われることがあります。
That's bloody brilliant!
すごいじゃん!(内心は思ってない場合もあり...)
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