「打診」という言葉をご存知でしょうか。「打診する」「打診を受ける」といったように使います。「打診」はビジネスシーンにおいてよく使われる言葉です。なんとなく見聞きしたことがあるという方が多いかもしれません。では、「打診」とはどのような意味なのでしょうか。聞いたことはあっても詳しい意味がわからないですよね。そこで今回は「打診」の意味や使い方、返事、類語について解説していきます。正しく覚えて上手く使えるようにしましょう!
「打診」は「だしん」と読みます。 「打」は音読みで「ダ・チョウ・テイ」、訓読みで「うつ・ぶつ」と読みます。 「診」は音読みで「シン」、訓読みで「みる」と読みます。
医療用語としての「打診」は「医者が指先で患者の体をたたき、その音や振動によって診察すること」です。 指の先で患者の背中や胸をトントンと叩き、その音によって内臓の状態を調べることを表します。 腹部などを叩く医療器具を「打診器」と言います。
ビジネスにおいての「打診」は「相手に働きかけ、その反応によって相手の意向を探ること」を意味します。 相手に意見を求めたり、話を持ちかけることを表します。中立的な立場から相手の意向を探ることなので、相手から納得を得たり、好ましい答えをもらえるかどうかははっきりとしません。 「打診」は、患者の体の調子を確認するために必要となる診察方法です。元々は医療用語として使われていましたが、だんだんと意味が広がり一般的に使われるようになりました。
「打診買い」とは「相場がとどまっている時に、そろそろ下げ止まるかと予想して、買いを入れること」を意味します。 市場の反応をみるために小口の買い注文を出すことを表します。 「打診買い」の反対語は「打診売り」になります。
「打診」は相手に話を持ちかける際に、あらかじめ問題となる部分に触れることで、相手の意向を伺うことを表す場合に使います。 正式に決まっているものではなく、相手の考えや思っていることを確かめることが「打診」です。 「打診」は「打診する」「打診される」「打診を受ける」などの形で使います。 例えば、「展示会の開催を打診する」といった場合は「相手に展示会を開催してはどうかと相談して、その反応によってどう思っているか探ること」を意味します。
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「打診」は、依頼やお願いとは異なります。 「打診」は「相手に働きかけ、どのように思っているか探ること」です。依頼やお願いは「相手に用事を頼むこと」を表します。 依頼やお願いとは違い、「打診」は「どうなるかはわからないけれど、相手の意向を伺ってみる」と、相手を配慮した意味合いが込められています。 「打診」は正式なお願いではありません。打診をした後に、相手に許可をもらって決定します。 「打診」と「依頼」を混同するとビジネスではトラブルの元なので注意しましょう。
「打診」する際は相手にお願いしているわけではなく、話を持ちかけているので、あらかじめ代替案や選択肢を用意しておく必要があります。 決まっている事柄ではないので、相手に却下されることもあります。そういった時にそなえて代替案や選択肢を準備しておきましょう。 また代替案を準備しておくと、打診する内容が変わった場合にも便利になります。
メールで打診する場合は敬語を使い、丁寧に提案します。 打診をするとき、どうしても軽くなってしまうことがありますが、きちんと敬語を使うようにしましょう。また、相手に有無を言わせないような強い言い方にならないように注意してください。 メールで打診をする際は、内容をしっかりと詳しく記載することは大事です。 丁寧に打診するかどうかで、相手の対応も変わってきます。
ビジネスシーンでは打診するだけではなく、打診されることもあります。 相手から打診されてそれに承諾をする場合は、「承知いたしました」「了承いたしました」と返答します。 相手が持ちかけた話に同意するときは、話を聞き入れらことを表す必要があります。 「承知いたしました」はとても丁寧な表現です。話を受けたり、相手の話を理解したことを伝えることができます。 「了承いたしました」も丁寧な表現ですが、「そのことを許可する」と上から目線のニュアンスが含まれているため、目上の人に対しては適切ではありません。
相手から打診された時に、辞退する場合もありますよね。 辞退する場合は、断りの挨拶と断る理由について述べます。 断りの挨拶には「見送らせていただきます」「辞退させていただきます」などがあります。ただ断りの挨拶を述べるだけでは失礼なので、前に「申し訳ありませんが」「せっかくですが」といった言葉をつけます。 断りの挨拶を述べた後は、断る理由をしっかりと述べます。きちんと理由を話すことで、こちらの気持ちが伝わり、相手にわかってもらいやすいです。
「提示」は「案を持ち出して人に理解させること」を意味します。相手にわかってもらいやすいように、条件をしっかりと見せることを表します。 「提案」は「意見や考えを出すこと」を意味します。相手に考えや思っていることを見せることを表します。 「提示する」「提案する」はまだ正確には決まっていないことを、良くなるように考えを出すことを表します。「打診する」と同様、話を持ちかけられた側は必ずしも賛同する必要はありません。
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「是非を問う/賛否を問う/可否を伺う」は「良いかどうか相手に聞くこと」を意味します。 相手に意向を伺う場合に使われる表現です。 「是非を問う/賛否を問う/可否を伺う」は「提案する、提示する」よりもより迫っていることを表します。 例えば、「相手に良いかどうか是非を問う」だったら相手にはいかいいえかどうか聞くことを意味します。
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「意見を求める/意見を聞く」は「相手に考えを聞くこと」を意味します。 「意見」とは「ある物事について持っている考え」を意味します。 例えば、「どのようなサービスが良いか意見を求める」といった場合は「どのようなサービスを実施したら良いか相手の考えを得ようとすること」を意味します。
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「相手の意向を探る」という意味の「打診する」は英語で「sound out」と表現します。
Let's sound her out about this project.
このプロジェクトに関して彼女の意向を打診してみよう。
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「打診」について理解できたでしょうか? ✔︎「打診」は「だしん」と読む ✔︎「打診」は元々医療用語として使われていた ✔︎「打診」は「相手に働きかけ、その反応によって相手の意向を探ること」を意味 ✔︎「打診」は相手に話を持ちかけることで、お願いとは違う