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「至急」の意味とメールでの使い方、敬語、類語「早急・緊急」との違い

「至急」という言葉をご存知でしょうか?「至急対応いたします」など、急ぎを要する場面で使用したことがあるなではないでしょうか。しかし、目上の人に「至急お願いします」というように使用することは失礼であるということはご存知でしょうか?今回は、「至急」という言葉について正しい意味と使い方と意味を紹介いたします。「早急」や「緊急」との違いや、英語表現についても解説しますので参考にしてください。

「至急」の意味

「至急」の読み方は「しきゅう」

「至急」は、「しきゅう」と読みます。

「至急」の意味は「極めて急ぐこと」

「至急」の意味は「極めて急ぐこと」です。 「至急」は副詞的に使うので、「大急ぎで」という意味合いです。 「至」は「この上ない」という意味で、「急」は「いそぐ」という意味なので、熟語「至急」は「この上なくいそぐ」という意味です。

「至急」の社外への使い方と敬語

「至急でお願いします」は目上には失礼

「至急でお願いします」は、「急ぎでお願いします」と、相手に催促をしている言い回しであるため、威圧的に感じられてしまい、目上の人に使用すると失礼にあたります。 目上の人に「急いで」催促する場合は柔らかいニュアンスで相手を尊重した言い回しを使用することを心がけましょう。 代わりに使うべき表現[丁寧な依頼]には

  • 優先していただけないでしょうか
  • 早急にご対応くださいますようお願い申し上げます
  • お早めにお願いいたします
  • お忙しい中恐縮ですが、ご対応お願いいたします

があります。

例文 「新プロジェクトの会議が今週ございますので資料作成を優先していただけないでしょうか」 「期限が今週中ですので早急にご対応くださいますようお願い申し上げます」 「手続きに少々お時間をいただきますので、恐れ入りますがお早めにお願いいたします」 「期限が迫っておりますので、お忙しい中恐縮ですが、ご対応お願いいたします」

「至急ご連絡ください」も上から目線で失礼

相手からの連絡が急ぎでほしいという場合に、「至急ご連絡ください」とお願いをすることも、上から目線に聞こえてしまい、失礼にあたります。 「至急」は、上記でも説明したように、催促しているニュアンスが強いため柔らかい言い回しで「連絡がほしい」ということをお願いするほうが好ましいです。 連絡が急ぎでほしいときの柔らかい言い回し例として、

  • お早めにご連絡をお願いいたします
  • 早急にご連絡をお願い申し上げます

などがあげられます。 また、「催促」しするのではなく、「伺う」というニュアンスになる

  • お早めにご連絡いただけますか?
  • 早急にご連絡いただけますか?

という疑問形になる言い回しを使用することで、更に柔らかくお願いをすることができます。

「至急」の社内での使い方

「至急対応いたします」は自分の目上に対する行為なのでOK

「至急お願いします」など、相手に急ぐことをお願いする場合には注意が必要であると上述しましたが、自分の目上の人に対する行為である至急対応いたします」は使用可能です。 相手に何か急ぎの依頼をされたときはもちろんのこと、何か自分の仕事のミスを指摘されたと言う場合には、「極めて急ぐ」というニュアンスのある「至急」を使用して「至急対応いたします」と伝えることで、相手に誠意をみせることができます。

「至急、これやっておいて」と上司が部下に使うならOK

「至急、これやっておいて」と上司が部下に使用することも可能です。 自分より目下の人に「至急」と使用すると、部下に急ぎの用であるため優先してほしいをいうことを強要することができます。 目上の人に対して急ぐことを強要するのは失礼にあたりますが、部下であれば問題はありません。

「至急、この件についてご相談させてください」と部下が上司に使うのもOK

「至急、この件についてご相談させてください」と部下が上司に使用することもできます。 「至急、○○させてください」というような言い回しは、問題なく上司に使用することができます。 「させていただく」は、「相手に許可を得たうえで、〜してもらう」という表現として使用できる言い回しで、「させてください」は「〜をしてもいいですか?」というニュアンスになり、強要しているニュアンスもなく、相手に「急ぎで相談したいんだな」という意志も伝わることができます。 したがって、「至急」は社内では後に続く表現によって問題なく使用することが可能ですが、社外の目上の人には催促する意味合いがある文言なので使用を避けるべき、ということになります。

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「至急案件」はビジネスで最優先の仕事

「至急案件」は、ビジネスで最優先すべき仕事に使用します。 相手に「至急案件です」と依頼をされた場合、最優先でとりかかるべきです。 いつまでにという使用がある場合は必ず期日を守り、すぐに対応できない場合はいつまでになら対応できるかを伝えるなど、誠意をみせましょう。 また、自分が「至急案件」という言葉を利用して相手にお願いをする場合は、本当に急いでもらわなければならないことであるのか一度よく考え、「至急案件」という言葉を乱用しないようにしましょう。使用する場合も「至急案件」である[理由]を明確にしなければ失礼にあたります。

「至急回覧」は自治会の回覧板で使われる

「至急回覧」は、自治会の回覧板で使用される言葉です。 「回覧板」は、町内会の告示事項や配布書類を挟んで順番に回覧するものです。 町内会の人が亡くなった場合など急ぎで回すべき重要なお知らせは「至急回覧」と表記して早めに回すことを促す場合があります。

「大至急」は「至急」を強調した形

「大至急」は、「だいしきゅう」と読みます。 「大至急」は、「非常に急を要する事」という意味です。 「至急」という言葉に「大」をつけて強調した形で、「大急ぎで」というニュアンスになります。 「大至急」は、かなり急を要することに使用する言葉であるため、あまり頻繁に使用するのは避けるべきです。

「至急」の例文集

例文 「提出期限をすぎておりますので、至急請求書の提出をお願いできますか?」 「至急の予定が入ってしまってたため、欠席させていただきます」 「至急案件となりますので、早速会議を行いたいと思います」 「お客様がお待ちですので、至急会議室までお願いいたします」 「商品に不具合があったようで大変申し訳ございませんでした。至急対応させていただきます」 「会議が来週と迫っているので至急、企画書を提出するように」 「○○さんに、大至急対応するように伝えてください」

「至急」「早急」「緊急」の違い

「至急」・・・・・「極めて急ぐこと」 「早急」・・・・・「非常に急ぐこと」 「緊急」・・・・・「即座に対応しなければならないこと」

「至急」「早急」「緊急」は、「急いで」という意味合いのある類語です。 しかし、同じ意味合いでもニュアンスが若干違う言葉であるため、簡単に説明します。 「至急」は「至」という「極めて」という意味の漢字を使用していることからわかるように、他の何よりも優先しなければならないことに使用する言葉です。 「早急」は、「早く急ぐ」という意味合いであり、「至急」ほど「急ぐ」ということを強調している言葉ではありません。緊急」は、「ことが差し迫って、対策などを急がなければならないこと」という意味であり、「急いでもらわなければ困る」というニュアンスが含まれます。

「早急」の意味は「非常に急ぐこと」

「早急」は、「そうきゅう」と読みます。また、「さっきゅう」とも読むことができます。 「そうきゅう」と読んでいる人のほうが割合はとても多いですが、本来は「さっきゅう」と読む言葉であるということも覚えておきましょう。 「早急」の意味は、「非常に急ぐこと」です。 例えば、「早急にご対応お願いいたします」というように使用します。 「至急」よりも催促するニュアンスが少なく、柔らかい印象があるので急ぐことをお願いする場面に適している言葉です。

例文 「こちらの件については、こちらで早急に処理いたしますのでご安心ください」」 「期日が迫っておりますので早急に企画書を提出していただきたく存じます」 「利用者の激減対策について早急に話し合いましょう」

「緊急」の意味は「即座に対応しなければならないこと」

「緊急」は、「きんきゅう」と読みます。 「緊急」の意味は、「即座に対応しなければならないこと」です。 例えば、「緊急事態」という言葉は「即座に対応をしなければならない事態」という意味です。 また、「急がないと身の危険がある」というような場合にも使用され、「緊急車両」「緊急搬送」というような言葉にも使用されます。

例文 「緊急の場合は、こちらの電話番号に連絡をお願いします」 「非常事態が発生したので、これより緊急会議を開かせていただきました」 「車内にいた人が突然意識を失い、緊急搬送されていった」

「至急」のその他の類語

「迅速」の意味は「すみやかなこと」

「迅速」は、「じんそく」と読みます。 「迅速」の意味は「すみやかなこと」です。 「きわめてはやいこと」を「迅速に」というように言い表します。 例えば、「迅速な対応ありがとうございます」は、「すみやかに対応してもらいありがとうございます」という意味になります。

例文 「先日は、迅速に対応いただきありがとうございました」 「お客様からの依頼には迅速な行動を心がけております」 「期日が過ぎておりますので、迅速な対応をお願いいたします」

「早速」の意味は「すぐに行うこと」

「早速」は、「さっそく」と読みます。 「早速」の意味は「すみやかな様」です。 「すぐに行うこと」を「早速」といいます。 例えば、「早速のお返事ありがとうございます」は、「すぐにお返事をいただきありがとうございます」というような意味になります。

例文 「お問い合わせありがとうございます。早速ですが、サンプルを送付させていただきます。」 「素敵なプレゼントをありがとう、早速使いますね」 「早速ですが、本題に入らせていただいてもよろしいでしょうか?」

「取り急ぎ」の意味は「とりあえず行う」

「取り急ぎ」は「とりいそぎ」と読みます。 「取り急ぎ」は、「物事をいそいでする・とりあえず行う」という意味です。 「急な事態が起きたため、十分な準備や対応はできないが、急ぐべきこととして」といったニュアンスになります。 例えば、「取り急ぎご報告」というには、「とりあえず急いで報告だけします」というようなニュアンスで使用されます。

例文 「取り急ぎ何がおきているのが状況だけでも教えてくれませんか」 「問題は無事に解決いたしましたので、取り急ぎご報告をさせていただきます」 「取り急ぎ欠品している商品のみ発送させていただきましたのでよろしくお願いいたします」

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「至急」の対義語は「不急」

「不急」は、「ふきゅう」と読みます。 「不急」は、「急ぐ」という意味の「急」という漢字を「不」という言葉で打ち消している言葉で、「急を要しないこと」という意味になります。 「今すぐでなくてもよいこと」や様子を「不急」といいます。

例文 「本日より先生は、執筆活動にはいりますので、不要不急の連絡はしばらく控えるようお願いします」 「不急ですので、お手すきの際にご返信いただければと思います」 「この季節は感染症が怖いので、不急の外出は避けるように心がけています」

「至急」の英語

「urgent」「prompt」「as soon as possible」

「至急」の英語は、

  • urgent(緊急の)
  • prompt(迅速な)
  • as soon as possible / as quickly as possible(なるべく早く)

などを使います。

You should tell him that it's urgent.

至急案件だと彼に伝えた方がいいよ。

I'm waiting for a prompt answer.

至急返信お願いします。

Please come to the conference room as quickly as possible.

至急会議室に来てください。

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まとめ

「至急」という言葉について理解していただけましたか? ✓「至急」は「しきゅう」と読みます。 ✓「至急」の意味は「極めて急ぐこと」 ✓「至急でお願いします」は目上には失礼である ✓「至急対応いたします」など自分の目上に対する行為には使用可能 など

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