今回は「そもそも」という言葉の正しい意味とビジネスシーンにおける使い方を見ていきます。日常的に何となく「そもそも」という言葉を使っている人が多いと思いますが、無意識のうちに誤用している人も多いので注意が必要です。
「そもそも」という言葉には名詞と接続詞の2つの品詞があります。 「そもそも」のそれぞれの品詞の意味をまとめると、 名詞「そもそも」の意味
接続詞「そもそも」の意味
となります。
安倍晋三首相が国会答弁の場で「そもそも」を使用した発言を巡り、話題になったことがあります。 このとき安倍首相は「そもそもを『最初に』という意味ではなく『基本的に』という意味で使用した。辞書で調べたらそう書いてあった」と発言しましたが、「そもそも」に「基本的に」という意味はありません。 「そもそも」の意味について、「基本的に」と記述している辞書も一切ないので、間違って使わないようにしましょう。
「そもそも」は漢字で「抑・抑抑」と表すことができます。 「抑」を使用した表現に「抑論(そもそもろん)」という言葉があります。物事の始まりや、問題の起きた点に戻って論じること、またはそのような論調を表す慣用句です。 「そもそも」は話の原点に戻るときや、問題が起こった理由を振り返って論述するときに便利な表現です。 ただし、ビジネシーンで使うときには注意が必要です。「そもそも」を多用しすぎると、話を戻し過ぎて論述自体が進展しない印象を与えてしまいます。 「そもそも」は場面によって使用頻度に気をつけること、場合によってはより適当な類語表現を用いることによって正確な説明や論述をすることができるでしょう。
「抑」は古くは漢文訓読に多く使用されていました。 「抑」は訓読みで「そもそも」「おさ(える)」「ふさ(ぐ)」と読み、音読みでは「ヨク」と読みます。 「抑」の左側の「才」は「5本の指のある手の象形」を、右側の「卯」は「下向きの手の象形とひざまずく人の象形」を意味しています。そこから「手でおさえる」を意味する「抑」という漢字が成り立ちました。
○名詞として使う場合 「そもそもの発端は、私が遅刻したせいである」 「その企画には、私はそもそも反対していました」 ○接続詞として使う場合 「そもそもあなたの考えは間違っている」 「そもそもそんな美味しい話があるわけない」
元々、元来は、当初、最初から、本来、もとより、古来は、はなから
いったい、だいたい
根底から、根本から、基本から、骨の髄まで、土台から、心の底から、純粋に
本質的には、本来は、本当は
など、他にもたくさんあります。
「そもそも」は敬語表現でないため、目上の人に使うと失礼にあたるのではと思う方も多いと思います。 しかし、シチュエーションや使用頻度を間違えなければ、悪い印象を与えないので、ビジネスシーンなどの大事な場面でも用いることができます。 また「そもそも」には類義語が多くあるので、多用を避けるために活用してください。
「そもそも」の英語表現を考えてみましょう。 「そもそも」の英語表現は、
などが代表的です。
Who said that in the first place?
そもそも、どなたがそれを発言したのですか?
しかしこれらはどちらも堅い表現なので、ビジネスシーンでは問題ないですが日常会話ではあまり使いません。 日常会話でネイティブは頻繁に使う「そもそも」は、
です。正式な表現は「anyway」ですが、若者がスラング的に「s」を付けて「anyways」と表現することもあります。
Anyway, why are we here today?
そもそも今日なんで俺たちここにいるの?
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✔︎「そもそも」は名詞で使うと、「最初」「はじまり」を意味し、接続詞で使うと「いったい」「だいたい」という意味を表す。 ✔︎「そもそも」の類語語はたくさん存在する。 ✔︎シチュエーションや使用頻度を間違えなければ、正確な説明や論述をすることができる。