「一縷」という言葉をご存知でしょうか。日常会話で時々使いますが、意味を正しく理解しているでしょうか。漢字が難しいということもあって、なかなか意味をイメージしにくいですよね。また、「一縷」に似た言葉に「一抹」があります。この2つは何か違いはあるのでしょうか。「一縷の望み」と「一抹の望み」ではどちらが正しいのでしょうか。色々と疑問に思うことが多いです。そこで今回は「一縷」と「一抹」の違いと使い分けについて解説していきます。違いを適切に知って、上手く使い分けできるようにしましょう!
▶︎「一縷(いちる)」
▶︎「一抹(いちまつ)」
「一縷」と「一抹」は「ごくわずかなこと」を意味しますが、使う場面が異なります。 「一縷」はポジティブな意味合いとして使いますが、「一抹」はネガティブな意味合いとして用います。
「一縷」は<いちる>と読みます。 「いっし」とは読まないので注意しましょう。 「一」は音読みで「イチ・イツ」、訓読みで「ひと・ひとつ」と読みます。 「一」は「ひとつ。ほんの僅かに。少し」を意味します。 「縷」は音読みで「ル」と読みます。 「縷」は「細かく連なっている糸筋」を意味します。 「一縷」の意味は、 1.一本の細々とした糸筋 2.ごくわずかに繋がっているさま。あと少しで絶えようとするさま です。 「一本の細い糸」という意から、転じて、「かすかなこと。わずかなこと」を表すようになりました。 「一縷」には二つ意味がありますが、主に2つめの意味で使うことが多いです。 「一縷の望み」という表現がよく使われます。「わずかな可能性がある望み。かすかな望み」を意味します。 このように、「一縷」は「望み」や「希望」といったプラスな意味合いを持つ言葉とセットで使います。 言い回しとしては、
などとなります。 「一縷」の類語としては「一筋」「一条」、「一縷の望み」の類語は「希望の光」「僅かな希望」「一筋の光明」などがあります。
例文 「一本の細々とした糸筋」という意味
「ごくわずかなさま」という意味
「一抹」は<いちまつ>と読みます。 「一」は音読みで「イチ・イツ」、訓読みで「ひと・ひとつ」と読みます。 「一」は「ひとつ。ほんの僅かに。少し」を意味します。 「抹」は音読みで「マツ」と読みます。 「抹」は「さっと擦り付ける。少し擦り付けること」を意味します。 「一抹」の意味は、
です。 「絵筆でさっとひとなすりする」という意から、転じて、「ごくわずかなこと。いくらか」を表すようになりました。 「一抹」は「一抹の不安」「一抹の寂しさ」といったように、マイナスな意味合いを持つ言葉とセットで使います。 「一抹の不安」であったら、「ほんの少しではあるもののかすかに不安が残っている」という意味になります。 言い回しとしては、
などとなります。 「一抹」の類語としては、「ほんのわずか」「かすか」「一脈」「ほんの少し」「ほんのちょっと」などがあります。
例文
「一縷」と「一抹」について理解できたでしょうか? 2つの言葉は使い方が異なります。違いを正しく知って、上手く使い分けできるようにしましょう!
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