「今しばらく」という言葉は意外と頻繁に使いますよね。何かあって相手に待ってもらう必要があるときに、とりあえず「今しばらくお待ちください」などと言います。「今しばらく」はすぐには対応できないけれど、それほど時間はかからない、そんな気持ちが込めてある表現です。そこで今回は「今しばらく」の意味や使い方、具体的にどれくらいの期間を指すのかを解説していきます。「今しばらく」の正しい使い方を知って、上手く使いこなせるようにしましょう。
「今」は「ここで更に」「その上に」「もう」を意味します。 「しばらく」は「少しのあいだ」「しばし」「当分の間」を意味します。 「しばらく」は漢字だと「暫く」と書きます。 「暫」は音読みだと「ザン」、訓読みだと「しばらく」「しばし」と読みます。 「暫」は「わずかの間」「しばらく」を意味します。 「暫時」「暫定」などと使いますよね。 「今しばらく」は「もうちょっとの間」「もう少しの間」という意味です。
「今しばらく」は何分といった時間や何日といった期間ははっきりとはしていませんが、それほど長い時間でないことを表します。 「今しばらく」は”今すぐではないけれど、あまり時間がかからないさま”を指します。 例えば、ビジネスメールで「今しばらく」といった場合は、”数日〜一週間程度”を指すことが多いです。 「今しばらく」と言っておいて、長い間待たせてしまうと、相手が思っている以上に待たせることになってしまい、大変失礼になります。一ヶ月以上の長時間もしくは長期間待たせてしまう場合は使用しないようにしましょう。 もし、長時間待たせてしまう場合には「多少お時間をいただきます」「お時間拝借してもよろしいでしょうか」などと、長く時間を要することがわかるフレーズを使うようにします。
「今しばらく」は「すぐではないけれど、さほど時間がかからないさま」という意味合いで、やや短い期間相手を待たせる場合や、少しのあいだ時間がほしい場合に用います。 「現在サイトをリニューアル中です。今しばらくお待ちください」「ダウンロード中です、今しばらくお待ちください」といったように使われますよね。 「今しばらく」は「もう少し」と同じ意味ですが、「今しばらく」は丁寧な言い方なので、目上の人に対して使うことができます。 ただ、「今しばらく」を使用するときは、相手に待機や保留を求める状況のことがほとんどです。 それにより、相手に迷惑をかけている可能性があるので、「今しばらく」を用いる際は「申し訳ありませんが、今しばらくお待ちください」などとお詫びの言葉を付けるようにしましょう。
例文
「もう」は「あとわずかの時間で、ある事態になるさま」「間もなく」「やがて」を意味します。 「もう終わります」「もう帰ります」などと言いますよね。 例えば「もうしばらくお待ちください」といった場合は、”すでに時間は過ぎているが、まだかかりそうなので待っててください”というニュアンスになります。 「もうしばらく」はすでに待たせた後にも関わらず、予想以上に時間がかかる場合に使います。 「今しばらく」は”今からしばらくの間”ということに対して、「もうしばらく」は”すでに時間は去っているが追加の時間”ということを表します。 「今しばらく」と言うよりも「もうしばらく」と言った方が、待たせる時間が長いイメージになります。
「少々」は「すくないさま」「わずかなこと」「少し」を意味します。 「少々不満があります」「塩を少々、胡椒を少々」などと使いますよね。 「少々」は主に、ほんのしばらくの間、主に数秒間から数分間の間、相手に時間を求めるときに使用します。主に2分間〜3分間、長くても5分間をイメージする感じです。ですので、極端に長く待たせてしまう場合には「少々」は使用しません。 会話や接客用語など、「少々」は幅広く使われている言葉です。 「少々」は「今しばらく」と似ていますが、「少々」の方が「今しばらく」よりも、相手を待たす時間が短いイメージになります。「今しばらく」の場合は、”相手が少し待たされていると感じる時間や期間”を含んでいます。
「お待ちください」は、
で成り立っています。 「今しばらくお待ちください」といった場合は、「すぐではないけれど、少しの間待ってほしい」というときに使います。 例えばメールなどで、相手からの問い合わせに回答する場合、まだ回答がはっきりしないときに「お急ぎのところ大変恐縮ですが、今しばらくお待ちください」と使用するのが一般的です。 「お待ちください」は敬語として正しい表現です。 ただ「お待ちください」は待つことを強いるようなニュアンスのため、上から目線な印象を与えてしまう可能性があります。 「今しばらくお待ちください」を使うときは、”待たせてしまい本当に申し訳ない”という気持ちを持って使うようにしましょう。
「お待ちいただけますか」は、
で成り立っています。 「お待ちください」は「相手が待ってくれる」という意味で、「お待ちいただく」は「相手に待ってもらう」という意味です。 「ください」の場合は動作の主体は相手になり、「いただく」の場合は動作の主体は自分になります。 「今しばらくお待ちください」だと相手に待つことを強いているようなニュアンスになりますが、「もう少しの間、お待ちいただけますか」は相手の意向を確認するような言い方のため、非常に丁寧な表現です。 ちなみに「お待ちいただけますでしょうか」としてしまうと、「ます」と「です」で二重敬語になってしまうため誤りになります。
「幸いです」は、「自分にとって嬉しいことです」「〜であれば幸せになります」ということを意味しています。 「幸いです」はビジネスメールなどで、相手に何かを依頼するときに用いることが多いです。 依頼をするときに使う「幸いです」は、「〜してくれるとありがたい」を意味します。 「今しばらくお待ちいただけると幸いです」は「もう少しの間、待っていていただけるとありがたいです」という意味合いになります。 「今しばらくお待ちください」と頼むよりも「今しばらくお待ちいただければ幸いです」といった方が、柔らかい印象を与えられます。
「よろしいでしょうか」の意味は「問題ないでしょうか」「差し支えないでしょうか」です。 「よろしいでしょうか」は、「いいですか」「いいだろうか」と同じ意味ですが、これらより丁寧な表現になります。 「よろしいでしょうか」は相手の意志を確認したり、同意・許可を求めるときに使う表現です。 「今しばらくお待ちいただいてもよろしいでしょうか」は「もう少しの間、待ってもらってもいいですか」と相手に確認したり、同意を得る表現となります。
「お待ちください」は「お時間をいただきたく存じます」「お時間ください」に言い換えられます。 ここでの”お時間”は、”相手の都合の良い時間”のことを指します。 「今しばらく」は「しばし」「少しの間」「ちょっと」に言い換えることができます。 「しばし」は漢字だと「暫し」と書き、「すこしの間」「ちょっとのま」を意味します。 「しばしお時間をいただきたく存じます」「少しの間、お時間ください」などと使えます。
ビジネスシーンで使う「今しばらくお待ちください」の英語表現は、色々なパターンが考えられます。 「今しばらく」を「a moment」「for a while」「some time」などと表現できます。 ビジネスシーンでの英語の依頼の表現は「Could you please...?」を使うのが最も一般的です。
Could you please wait for a while?
Could you please give us some time?
I’ll be with you in a moment.
Please wait a moment.
Please wait a little longer.
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「今しばらく」について理解できたでしょうか。 ✔︎「今しばらく」は「もうちょっとの間」「もう少しの間」を意味する ✔︎「今しばらく」は”今すぐではないけれど、あまり時間がかからないさま”を表している ✔︎「今しばらく」と言っておきながら、長時間・長期間、相手を待たせてしまうと失礼にあたる ✔︎ 相手を待たせるときは、「今しばらくお待ちください」「今しばらくお待ちいただけますか」などを使う