「辞任」「辞職」「解任」「退任」「退職」という言葉をご存知でしょうか。「辞任する」「辞職する」「解任する」といったように使います。では、「辞任」「辞職」「解任」「退任」「退職」の意味についてしっかりと理解しているでしょうか。この5つの言葉は、ニュースなどで聞くことが多いですよね。全て似たような感じがしますが、それぞれ意味が異なるので、きちんと区別する必要があります。そこで今回は「辞任」「辞職」「解任」「退任」「退職」の使い分けについて解説していきます。違いを適切に覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「辞任」・・・会社は去らないが、今まで就いていた任務を自分から申し出て辞めること 「辞職」・・・役員が今まで就いていた任務を自分から申し出て辞めて、さらにその会社を去ること 「解任」・・・今まで就いていた任務を、他人の意向によって辞めさせられること 「退任」・・・誰の意向も関係なく、今まで就いていた職務や役割から離れること 「退職」・・・一般従業員が就いている職務を辞めたり、勤めている会社を去ること
「辞任」は<じにん>と読みます。 「辞」は音読みで「ジ」、訓読みで「やめる・ことば」と読みます。 「辞」は「やめる、拒否する」を意味します。 「任」は音読みで「ニン・ジン」、訓読みで「まかせる・まかす」と読みます。 「任」は「ある役割を引き受ける」を意味します。 「辞任」の意味は「職務や役目を、自分から申し出てやめること」です。 職場を去らないものの、職務をやめることを表します。任期を終えないうちに、自分から辞めることが「辞任」です。 例えば、「監督が辞任する」だったら「監督という職務は辞めるものの、その会社は辞めない」ということになります。 言い回しとしては、
などとなります。
例文
「辞職」は<じしょく>と読みます。 「辞」は音読みで「ジ」、訓読みで「やめる・ことば」と読みます。 「辞」は「やめる、拒否する」を意味します。 「職」は音読みで「ショク・シキ」と読みます。 「職」は「自分が担当している役目や仕事」を意味します。 「辞職」の意味は「今まで就いていた職務や役割を、自分から申し出てやめること」です。 「辞職」は就いていた職務をやめて、その職場を去ることを表します。一般の企業では、役員以上の人が辞める場合に「辞職」を使います。 例えば、「社長を辞職する」だったら「社長を辞めて、その会社も辞めること」という意味になります。 言い回しとしては、
などとなります。
例文
「解任」は<かいにん>と読みます。 「解」は音読みで「カイ・ゲ」、訓読みで「とく・とかす・とける」と読みます。 「解」は「役目や職務から解き放すこと」を意味します。 「任」は音読みで「ニン・ジン」、訓読みで「まかせる・まかす」と読みます。 「任」は「ある役割を引き受ける」を意味します。 「解任」の意味は「ある人の任務や職務をやめさせること」です。 自分の意向ではなく、他人の意向によって今まで就いていた任務をやめさせられることを表します。 例えば、「理事を解任された」だったら「自分の失敗や失態によって、責任を取らされること」を意味します。 言い回しとしては、
などとなります。
例文
「退任」は<たいにん>と読みます。 「退」は音読みで「タイ」、訓読みで「しりぞく・しりぞける・すさる」と読みます。 「退」は「しりぞくこと」を意味します。 「任」は音読みで「ニン・ジン」、訓読みで「まかせる・まかす」と読みます。 「任」は「ある役割を引き受ける」を意味します。 「退任」の意味は「今まで就いていた職務や役割から離れること」です。 自分や他人など誰の意向で辞めるかは関係なく、任務から離れることを表します。辞任や解任は「退任」に含まれます。 任期を終えて職務から離れる場合も「退任」を使います。 「退任」は職務から離れること全般を表しています。あくまでも職務から離れることなので、職場を去るということではありません。 言い回しとしては、
などとなります。
例文
「退職」は<たいしょく>と読みます。 「退」は音読みで「タイ」、訓読みで「しりぞく・しりぞける・すさる」と読みます。 「退」は「しりぞくこと」を意味します。 「職」は音読みで「ショク・シキ」と読みます。 「職」は「自分が担当している役目や仕事」を意味します。 「退職」の意味は「就いている職務を辞めたり、勤めている会社をやめること」です。 一定の年齢に達したことが理由で会社を辞めたり、自分の意向で会社を辞めることを表します。解雇や転職などで会社を辞める場合も「退職」と表現できます。 「退職」は一般の企業において、役員以上の人が辞めるのではなく、平社員が辞めることを指します。 言い回しとしては、
などとなります。
例文
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