「十分」「十二分」「充分」という言葉をご存知でしょうか。「十分だ」「十二分に実力を発揮する」「充分である」といったように使います。では、「十分」「十二分」「充分」の意味についてしっかりと理解しているでしょうか。3つとも非常に似ていますが、何か違いはあるのでしょうか。「じゅうぶんだ」と表現するときに、「十分」か「充分」のどちらを使うべきなのか悩むことが多いですよね。そこで今回は「十分」「十二分」「充分」の使い分けについて解説していきます。意味を正しく覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「十分」・・・不足している部分がなくて、満足できること 「十二分」・・・余裕があるほど満たされていること 「充分」・・・不足している部分がなくて、満足できること
「十分」と「充分」は同じ意味ですが、ニュアンスに細かい違いがあります。 「十分」は「数値的・物理的に満たされている状態」、「充分」は「心理的に満たされている状態」を意味します。 「十分」は数字で表すことができますが、「充分」は数字で表すことはできません。 「十分」は目で見てわかるものを表す場合、「充分」は目で見ただけでは分からない場合に使います。 例えば、「野菜が多くとれたので、じゅうぶん足りるはずだ」と言った場合、「十分」だったら「野菜が人数分揃っている」、「充分」だったら「野菜をたくさん食べれて満足」という意味合いになります。 元々「十分」が使われていて、明治以降に「充分」も使われるようになりました。 一般的には「十分」が使われていることが多いので、迷った場合は「十分」を使うのが良いです。 「十二分」は「十分」「充分」よりも、満たされている状態を表します。
「十分」は<じゅうぶん>と読みます。 「十」は音読みで「ジュウ・ジッ」、訓読みで「とお・と・そ」と読みます。 「十」は「すべてのものが揃っていること」を意味します。 「分」は音読みで「ブン・フン・ブ」、訓読みで「わける」と読みます。 「分」は「物事の状態や具合」を意味します。 「十分」の意味は、
です。 「十分」は「十」という文字が使われているように、「100%の状態」を表します。1234と続いてきて10に達する状態、数が増えて満タンになる状態を指します。 「十分」は「客観的に満たされている状態」ということです。 例えば、「十分人が揃った」「十分売れた」「十分体重が落ちた」といったように使います。
例文 「充実していて不足のない」という意味
「必要なぶんだけ、それよりも多くある」という意味
「10等分する」という意味
「十二分」は<じゅうにぶん>と読みます。 「十」は音読みで「ジュウ・ジッ」、訓読みで「とお・と・そ」と読みます。 「十」は「すべてのものが揃っていること」を意味します。 「二」は音読みで「ニ・ジ」、訓読みで「ふたつ」と読みます。 「二」は「ふたつ」を意味します。 「分」は音読みで「ブン・フン・ブ」、訓読みで「わける」と読みます。 「分」は「物事の状態や具合」を意味します。 「十二分」の意味は「余裕があるほど満足していること、ゆとりがあること」です。 「十二分」は「十分」を強めた表現となります。 「十二分」は良い意味として使いますが、「そんなに必要なかった」と皮肉を込めて使うこともできます。 例えば、「今日の演奏会は色々な人が見に来るから、十二分に力を発揮しよう」といった場合は「十分すぎるほど力を発揮する」という意味になります。
例文
「充分」は<じゅうぶん>と読みます。 「充」は音読みで「ジュウ」、訓読みで「あてる・みちる・みたす」と読みます。 「充」は「中身がたくさん詰まっている状態」を意味します。 「分」は音読みで「ブン・フン・ブ」、訓読みで「わける」と読みます。 「分」は「物事の状態や具合」を意味します。 「充分」の意味は、
です。 「充分」の「充」を用いた言葉には、「充実」「充電」「充満」「補充」などがあります。 「充分」は精神的に満たされている状態を表します。気持ちが満たされている様子を指すので、他の人からはその状態は分かりません。 「充分」は「主観的に満たされている状態」ということです。 例えば、「充分嬉しい」「充分良かった」「充分満足した」といったように使います。
例文 「充実していて不足のない」という意味
「必要なぶんだけ、それよりも多くある」という意味
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