よく「パンドラの箱」と見聞きすることはあると思いますが、「パンドラの箱」には何が入っていたか知っていますか? 語源はギリシャ神話から来ています。 今回はそんな「パンドラの箱」の正しい意味と使い方を例文付きで解説します。 また、類語や英語表現についても説明します。 そして、語源となったギリシャ神話における「パンドラの箱」も紹介します。
現代では慣用句として「パンドラの箱」は使われています。 意味は「開けてはいけないもの」「禍い(わざわい)をもたらすために触れてはいけないもの」などといったものです。 要するに、「触れてはいけない話題」「首を突っ込んではいけない物事」のことを指します。 主に「パンドラの箱」とは、「わざわいが起きる」「誰かの逆鱗に触れる、傷をえぐる」と予測される、もしくは分かっているものを指します。
「パンドラの箱」を開けると、禍いが飛び出します。 慣用句で使われている場合、その禍いとは「触れていはいけない話題」であったり、「首を突っ込んではいけない物事」のことを指しています。 その話題をすると逆鱗に触れることになる場合などに使われます。 例えば上司にミスがあった場合に、そのミスが起きた案件や業務について部下や後輩が「あの案件(もしくは業務)ってどうなりました?」などと本人がいるところで聞いてしまうことです。 聞いた本人が上司のミスを知っている場合でも知らない場合でも使われます。 その上司のミス(またそのミスを含めた案件)を「パンドラの箱」と表し、聞いてしまったことを「パンドラの箱を開けた」と表現します。 他にも、婚約破棄をした人の前で、本人の結婚のこと以外でも「結婚の話題」そのものが「パンドラの箱」であったりします。 そういった場合は「今、結婚の話題はパンドラの箱だから!」などと使います。
「去年の部長が犯したミスはパンドラの箱となった」 「その話題を今更持ち出すなんて、パンドラの箱を開けてしまったね」 「たまたま残業をしていたおかげで、癒着の証拠であるパンドラの箱を握ってしまった」 「無理やりパンドラの箱を渡されてしまい、対処しなくてはならなくなった」 「パンドラの箱は開けずに、落ち着くまでは他のプロジェクトを進行します」 「いつまでも放置するわけにはいかず、ついにパンドラの箱を開けた」 「彼女がパンドラの箱を開けたのはわざとで嫌味としか思えなかった」 「うんうん部長がミスした案件についてどうしました?って聞いたのねうんうんってそれパンドラの箱開けてるぅ!!全開ぃぃ!!」
「開けてはいけないもの」「触れてはいけないもの」などといった意味での類語 ○玉手箱 意味:秘密にして、容易に開けて見せてない大切な箱とのこと …竜宮城にて、乙姫から浦島太郎がもらって帰ったという箱 「絶対に開けてはいけない」と言われていたが開けてしまい、おじいさんになってしまったという話がある ○禁忌 意味:してはいけないこと、タブー ○タブー 意味:触れたり口に出してはならないとされているもの、禁忌 ○法度 意味:禁じられていること、してはならない事柄
「パンドラの箱を開ける=触れてはいけない禍いに触れたこと」といった意味での類語 ○逆鱗に触れる 意味:上司や先生など目上の人に逆らって激しい怒りを買うこと ○首を突っ込む 意味:感心・興味を持って深入りすること ○忌諱に触れる 意味:人が嫌がることを言ったり何かしたりすること ○不興を買う 意味:相手を不機嫌にさせてしまうこと、自分のせいで相手が機嫌を損ねる
「パンドラの箱」はギリシャ神話からきています。 神ゼウスが、人間の女性を作らせました。 その女性の名前が「パンドラ」です。 このパンドラが地上へ行く際に「絶対に開けてはいけない」と言って、ゼウスはパンドラに「絶対に開けてはいけない箱」を渡しました。(この箱は壺だったという説もあります) しかし、開けてはいけないと言われて気にならないわけがなく、パンドラは地上について何日か経ったある日、ついにその絶対に開けてはいけないと言われていた箱を好奇心に負けて開けてしまいました。 その時箱から飛び出してきたのは、「禍い(わざわい)」でした。 その「禍い」とは、「争い」「疾病」「悲観」「不安」「憎悪」「犯罪」「欠乏」など、ありとあらゆるの「不幸を引き起こす原因」のことを指します。 パンドラは慌てて慌てて蓋を締めましたが、すでにすべての禍いは人間界に解き放たれてしまいました。
そして、この閉めたパンドラの箱に最後に残ったものは、「未来がすべて分かってしまう禍い」だとされています。 そのため、人間は災厄に見舞われながらも、「未来がすべて分かる禍い」が出なかった=未来に対する希望だけは失わずに済んだため絶望することなく生きていくこととなりました。 そのことから「箱に残ったもの=希望」と言われるようになりました。 しかし、いつ禍いが降りかかるかわからないことは盲目の希望とも言われ、「未来がすべてわかる禍い」が出なかったことにより、人は分かりもしない未来に希望や夢を馳せては叶わずに絶望することを繰り返すようになったとも解釈されています。 なんとも、残酷な話ですがゼウスは何がしたかったのでしょうか? ルネッサンス時代の話であり、真相はわかりませんが、、、 しかし、初めての人間の女性として地上に送られた「パンドラ」は、開けてはいけないと言われていたものを開けてしまったわけで、箱をあけなくとも人間には「煩悩」があったことが分かりますよね。
「パンドラの箱」の英語は、そのまま「Pandora's box」と言います。 日本語の「パンドラの箱」はそもそも英語が語源なので、同じ意味と使い方をします。 「諸悪の根源」というニュアンスで英語圏でも使います。
Dude, you just opened a Pandora's box!
おい、お前パンドラの箱を開けてしまったね。
You should be careful though. This might be a Pandora's box.
でも気をつけた方がいいよ。これはパンドラの箱かもしれないよ。
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「パンドラの箱」について理解できたでしょうか? ✔「禍い(わざわい)をもたらすために触れてはいけないもの」の意味 ✔逆鱗に触れることなどに対して使う ✔語源はギリシャ神話から 「パンドラの箱」は開けないように気をつけましょう!