「箇所」という言葉をご存知でしょうか。「危険箇所」「二箇所」などと使います。「箇所」は日常会話でも使うことが多い言葉です。ただ、「箇所」には「個所」「か所」と似た言葉があります。全部同じ感じがしますが、それぞれ使い方が異なります。何となく難しい感じがしますが、覚えておくとすぐにでも使うことができます。正しく使用するためには、しっかりと意味を覚えておく必要があります。そこで今回は「箇所」「個所」「か所」の使い分けについて解説していきます。違いを正しく覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう！
▶︎「箇所」・・・.あるものが存在する場所を表す語 ▶︎「個所」・・・物事全体の中のある一つを表す語 ▶︎「か所」・・・特定の場所や部分などを数える語
「箇所」と「個所」は同じように使うことができます。 ただ、「個所」は常用漢字表にないので、「箇所」の方が一般的に多く使われます。 公文書でも「箇所」が用いられています。
「箇所」は＜かしょ＞と読みます。 「箇処」と書くこともできますが、一般的には「箇所」と書きます。 「箇」は音読みで「カ・コ」と読みます。 「箇」は「個別のものを数えるときに用いる語」を意味します。 「所」は音読みで「ショ」、訓読みで「ところ」と読みます。 「所」は「何かが行われる場所。何かが存在しているところ」を意味します。 「箇所」の意味は、 1.あるものが存在する場所 2.特定の場所や部分などを数える語 です。 「箇所」には2つの意味があります。 1つめの意味では「問題となっている場所」を表します。例えば、「故障している箇所」「壊れている箇所」などと使います。 2つめの意味では「ある特定の地点や場所の数」を表します。「一箇所」「三箇所」などと、数を表す漢語を伴って用います。 副詞的に「◯かしょ」と使う場合は「か所」を使います。「ヶ所」「ケ所」とも書きます。 時々「箇所書き」と書かれていますが、これは誤りです。正しくは「箇条書き」です。 「箇条書き」とは「いくつかに分けて文章を書き並べること」です。間違わないように注意しましょう。
例文 「あるものが存在する場所」という意味
「特定の場所や部分を数える語」という意味
「個所」は＜かしょ＞と読みます。 「こしょ」とは読まないので注意しましょう。 「個」は音読みで「コ・カ」と読みます。 「個」は「一つのもの・場所、一人の人間」を意味します。 「所」は音読みで「ショ」、訓読みで「ところ」と読みます。 「所」は「何かが行われる場所。何かが存在しているところ」を意味します。 「個所」の意味は、 1.あるものが存在する場所 2.特定の場所や部分などを数える語 です。 「個所」は「箇所」と同じように使うことができます。 「個人」という言葉があるように、「個所」は物事全体の中のある一つを表す語として使うことが多いです。 ただ、「個所」は「箇」が当用漢字表になかった時に、代用字として使われるようになったということもあり、「個所」と表記することは少ないです。 また、2の「特定の場所や部分などを数える語」という意味でも、一般的には「か所」「ヶ所」「ケ所」を使います。
例文 「あるものが存在する場所」という意味
「特定の場所や部分を数える語」という意味
「箇所」「個所」「か所」について理解できたでしょうか。 それぞれ同じ意味ですが、使い方が少々異なります。違いを正しく知って、上手く使い分けできるようにしましょう！
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